やりたいと思ったことを一緒に実現していく仲間、実現できる環境、実現できるよう協力してくれる人が身近にいる環境ってすごく貴重だったな。
だいだらぼっちの卒業生にインタビューするこの企画、今回はだいだらぼっち16期生のゆりです。
ゆりはだいだらぼっち十六年目から十八年目(2001~2003年度)に、小学5年生から中学1年生の三年間をだいだらぼっちで過ごしました。パッと見おとなしく見えて、静か目で派手じゃないけど、結構ハードなことも変なこともやれちゃう、根性とチャレンジ精神にあふれている感じでした。人に悪い印象を与えない、やわらかい雰囲気の女の子、というイメージです。それではインタビュースタート!
ーゆり、こんにちは!お久しぶりです。早速ですが、自己紹介をお願いします。
ゆりです。2001年度〜2003年度(小5〜中1)の3年間をだいだらで過ごしました。
元々は東京にいましたが、結婚をして転勤族になり、今は名古屋で旦那さんと2人で暮らしています。名古屋歴は4年半。名古屋ではパン屋さん巡りにはまっています。
ーゆりは今何をしていますか?それはどんなことを想ってしていますか?
今はパン好きが高じてパン屋さんで働いています。今のお店では販売がメインだけど、ゆくゆくは製パンに携わりたいな〜。
ーパン屋さんのゆりが想像できすぎて笑える(笑)。お仕事で大変だったことや困ったことはありますか?また、それらをどう乗り越えてきましたか?
今の仕事は始めたばかりなので、まだあまり大変なことはでてきていません。
ーそれでは、前職の時に大変だったことはありますか?あればそれはどんなことで、どんな風に乗り越えたか教えてください。
繁忙期と閑散期の差が激しい仕事で、繁忙期は抱える案件が増えて毎日終電で休みも少なくて…と大変でした。要領が悪いのでうまくいかないことも多く毎年会社を辞めれば良かったと後悔していました(笑)。
でもその分閑散期は毎日定時に帰れたり長期休暇が取りやすかったりと、うれしいこともあるので、そのご褒美を糧にしたり、今まで辛かったことを思い返してそれを乗り越えた自分なら大丈夫、と自分を励ましたりして乗り越えたよ。
ー‟辛かったことを思い出してそれを乗り越えた自分なら大丈夫”って思うって、なかなかできることじゃない気がします。やっぱりただものじゃないですね(笑)。お仕事をしていてよかったと思うことや、一番の思い出などあれば教えてください。
前職では不動産関係の仕事をしていて、お客さんと信頼関係をうまく築けたときはうれしかったな。
いろいろなタイプの人とうまく会話ができたのは、だいだらぼっちでいろいろな人に出会ったことや生活のなかで得た知識が役に立っているのかなと思います。
ーいろんな人がいましたからね。
今のお仕事に就くまでに、ゆりが体験したことなどきっとたくさんあると思うので教えてください。
大学を卒業してから、ワーキングホリデーでニュージーランドとオーストラリアに1年ずつ行っていました。
海外に興味を持ったのは、家族で海外旅行に連れて行ってもらっていたことと、だいだらぼっちにいた時に仲間、スタッフ、OB・OGから聞いた話などがきっかけになっています。
ーだいだらぼっち関係者は本当に海外に行っている人多いですもんね。
せっかくなのでワーキングホリデーでの思い出をいくつか教えてください。また、ワーキングホリデーでの出来事で今のゆりに大きく影響したことはありますか?
ワーキングホリデー中はホームステイかシェアハウスで暮らしていました。
他人と同じ部屋や家で暮らすことにあまりストレスがなくシェアハウスでの部屋もほとんどが相部屋だったけど毎日楽しかった!
フィッシュ&チップスのお店で働いていたときはポテトを食べすぎてだいぶ体重が増えたけど、今でもそこのフィッシュ&チップスが私史上1番!
いろいろな都市を1人で旅行したのもいい思い出です。
向こうでいろんな国の文化や人柄に触れることで、視野が広がったしチャレンジ精神もより高まったかな。
ーやっぱりチャレンジャーで、肝っ玉がすわっていますね。
ところで、ゆりは結婚されていますが、家庭をもって、こどものころには気づかなかったことや改めて感じたことなど何かありますか?
自分の家族ができて、親族も増えて、「恋人」と「夫婦」の違いを実感しました。
ーお、なかなかのワードが出てきましたね。ゆりの思う「恋人」と「夫婦」の違いってなんですか?
恋人は結局は他人だけど、夫婦は法律上も家族。社会的に家族として扱われることで、お互い相手に対しての責任感が増したかなと…!
ーなんとも深い答えが返ってきました。相手に対する責任感って、簡単じゃないですもんね。しかもこれを感じるって、なんていうか、じわじわ感じてくるものな気がするから、気づいてない人もいるのではないかと思うと、すでにそこに気づいているあたりはさすがです。・・・うん、やっぱり深いですね。
話は変わりますが、ゆりがいたころのだいだらぼっちはどんな感じでしたか?
私は昔の母屋と新しい母屋両方で生活することができたラッキー世代だと思っています。昔の母屋がなくなる寂しい気持ちは大きかったですが、新しい母屋がどんなものになるのか、わくわくもしていました。建設中の六軒長屋生活も良い思い出です。
コロ、シロ、タロ(ここまでは犬)、チョボ(猫)も健在でした。
ー当時の出来事で一番印象に残っていることはなんですか?また、面白エピソードがあったら教えてください。
男女でのお風呂の取り合いかなぁ。
1年目は男子が3人しかいなかったからかなり女子に有利だったけど、2年目からは男子が増えて取り合いにも気合いが入っていた気がします。(笑)
ー確かに、おふろに走っていく姿をよく覚えています。(笑)
そんなだいだらぼっちでの暮らしは今のゆりにどんなふうにつながっていますか、あるいはどんなふうに位置づいていますか?
3年間だいだらぼっちで暮らせたことは、自分の人生でとても貴重な体験となりました。
送り出してくれた親にも感謝です。
最近は会社のキャンパーたちに誘ってもらい、キャンプ再デビューしたよ!やっぱりキャンプは楽しい!
ーですよね。元々キャンプっ子でしたしね。
だいだらぼっちでの暮らしが貴重な体験とのことですが、どんなことがどんなふうに貴重なのですか?
まずは、まさに家族のような関係の仲間ができたこと。あとは自然で遊ぶ楽しさを教えてもらったり、陶芸をやらせてもらったり。自分で作ったお皿やコップが家にたくさんある人はなかなかいないんじゃないかな?やりたいと思ったことを一緒に実現していく仲間、実現できる環境、実現できるよう協力してくれる人が身近にいる環境ってすごく貴重だったなと。
そういえば、北東アジアキャンプのときに覚えた歌をワーホリで出会った韓国の子に聞いてもらったら「なんで知ってるの?!」ってすごく驚いてた!
ーゆりのチャレンジ精神があったからこそ、いろんなことを体験することができたんだと思いますよ。
ゆりが今夢中になっていることはありますか?あれば教えてください。その魅力も!
御城印集めかな。当時の時代背景や生活風景を思い浮かべてながら見て回るのが楽しくて!
日本にはたくさんのお城がありすべてを巡るにはまだまだ時間がかかりそう…!
ーお城巡り…!それは楽しそう!まだまだ時間がかかるなら、楽しみがいっぱいあっていいですね!
そんなゆりの夢を教えてください。
悔いのない人生を送ること!
そのわりには毎日だらだら過ごしていますが、、そのときそのときの自分にしかできないことを最低限取り逃さないように生きたいです。
ー「悔いのない人生」、送れたら最高に幸せですね!夢、というか到達点みたいな感じでしょうか。そこにたどり着けるよう、ゆりのペースでゆりのアンテナに引っかかるものにチャレンジしながら過ごしていけるよう応援しています!
最後に今のだいだらぼっちのこどもたちにメッセージをお願いします!
めんどくさがらずいろんなことに挑戦してください!
朝作りも風呂焚きも今となってはいい思い出。私の後悔は薪割りを機械に頼って斧では頑張らなかったことです(笑)。
ー細くてオノを振るの大変だったしね(笑)。チャレンジャーゆりならではの言葉をありがとうございました!
小柄でおっとりした外見からは想像つかない程のド根性とチャレンジ精神を持ったゆり。今も変わらず持ち続けているんだなということが改めてよくわかりました。そういえばよく悔し涙を流していましたっけ。ふわふわした佇まいの中に隠れている太くてしっかり通った芯はさらにその強さを増しているようでした。ゆる~い感じで製パンに携わりたいと言っていましたが、きっと近い未来にはパンを作っているのだとみけは思います。やると決めたらビックリするくらいの負けず嫌いを発揮しちゃうゆりですからね。そのときはぜひお手製のパンをおみやげに、だいだらぼっちに来てくださいね!お城巡りのお話も楽しみに待っています!

こどもと大人が力と智恵を出し合って暮らしをまわしていることに魅力を感じ、グリーンウッドに参画して35年目。今もだいだらぼっちのこどもたちや地域のこどもたちと日々奮闘中!寄る年波には勝てないので一緒に走り回ることはできないが、こどもたちと一緒にあちこち歩き回ったりキャンプしたりするのはできる。今のお気に入りは野宿して夜空を眺めることと、帰ってきたOB・OGと一緒にお酒を飲むこと!。