小学校が平日お休みということで、こんな時は登山に行こう!とこどもたちをそそのかし、木曽駒ケ岳に行くことになりました。
駒ヶ根からバス、ロープウェイを使って一気に2600mまであがるため、3000m近い頂上まで気軽に登れる日本百名山のひとつ。しかもだいだらぼっちからバス停までおよそ1時間と好立地です。
そんな身近な場所にありながらもなかなか行くことができないのは、休日はこのバス、ロープウェイが激混みになるからです。
今回は平日というチャンス!これは行くしかないということで選ばれました。
しかし駐車場に着いたとたんに長蛇の列!これは相当時間がかかるぞと覚悟しましたが、臨時のバスも出ていたためそこまで時間はかかりませんでした。まずは一安心。
千畳敷に到着すると、気温は6℃!秋の気配はまだまだだなと思っていた下界と違って、やはり山は寒い。
こどもたちも冬の装備で登ります。
いきなりの急登はなかなかのもの。先ほどの厚着の服はさっさと脱いで結局半袖で登るこどもたち。山の服装は難しい。
しかし少しあるいただけでこの風景に出会えるのはやはりスゴイ。そしてこれ以上ない天気のよさにこどもたちも感動していました。
すいすい登る子もいれば「疲れた。もう限界。死ぬ~」と疲労をこれ以上ないくらい身体いっぱいで表現する子と様々。それでも総じて1年のはじめに行った登山と比べてみんな体力がついたなと感じます。ここがだいだらぼっちのこどものすごいところ。自分の体力、できること、可能性をどんどんと広げていっています。
やっと分岐について一安心。あとはなだらかな上り下りだけです!
山頂についてやっとお昼ご飯。だいだら登山のお昼ご飯の定番は、お米を各自で持っていき、カレー、ハヤシ、シチューなどをジップロックに入れて山頂で温めて食べるというもの。疲れた身体にガッツリ食べられるご飯はパワーを与えてくれます。
最後はパンでコッヘル、お皿をふき取るのがだいだら登山の作法です。
「やまびこできるかな?」という一言から、みんなで声をあわせて「ヤッホー!」
下っている最中に「ヤッホーって叫んでいたのは君たち?」と優しく聞いてくれる方も。こどもの声は騒音と捉えられてしまう昨今ですが、山は人を寛容にしてくれます。
だいだらぼっちには「登山ノート」というものがあります。これまでの山行記録(どこのルートをどれくらいかけて登ったか)や持ち物、参加したメンバー、かかったお金、振り返りが記されたもの。これを見れば次に行くときの参考になるようになっています。
登山に行くとなるとスタッフの経験に頼らざるを得ず、結果こどもの主体的な計画というよりは大人のアドバイスその通りに行くことが多くなります。これまでの記録が蓄積されていると、こどもたちが考えられるデータとして非常に有効なものになってきています。
中に書いてあるのは、「トイレの回数が多くて100円玉が足りなくなった」とか「お玉を忘れて大変だった」といったものから、「配車でもめて大変だった」とか「登る順番でケンカになった」など様々。でもこういったことも大事になってきます。
だいだらぼっちの1年間の計画はこどもたちが話し合いで決めています。しかし、こどもたちのアイデアには限りがあり、「テレビなどで見たイメージ」や「昨年度やって楽しかったもの」が提案されることもしばしばあります。経験が少ないので、そもそものアイデアの出どころとなる源泉が少ないのです。
そんなときにこれまでだいだらぼっちにいたこどもたちのチャレンジが、今のこどものチャレンジに繋がる大切なアイテムになっています。
最高の天気と景色のすばらしさにこどもたちは早くも「次はいつ行く?」と盛り上がっていました。
次は冬に雪山に行く?またこどもたちの世界を広げていきます!
グリーンウッドの事務局長。2004年よりグリーンウッドスタッフ、そして泰阜村に移住。一男二女の父としては日々反省と勉強の日々。車で1時間でスキーも登山もできて、村内には遊べる川がたくさんあることに毎年のように感動している。