「やすおかたんけん隊あんじゃねっこ」は、泰阜保育所に通う年長さんが、年に5回ほど、泰阜の自然の中でのびのびと遊ぶプログラムです。身のこなしが上手くなり、友だちと力を合わせることができるようになってきた年長さんを対象として、保育所から少し離れた森や川で遊んだり、山に登ったり、普段できないことにもチャレンジしていきます。
5月の活動は泰阜村にある元学有林の「あんじゃねの森」で自由に遊ぶ「もりあそび」。森でどんなことをやりたいか?当日まで想いを膨らませられるよう、5月上旬に作戦会議をしに保育所に伺いました。地図に描かれている場所を指さして、「動物の骨を見つけたい!」「ツリーハウスで遊びたい!」と、とても気持ち良いリアクションをしていました。

(▲あんじゃねの森の地図を広げて、どんな遊びをしたいか、作戦会議中)
楽しみにしていたもりあそび当日。保育所まで迎えに行くと、こどもたちは玄関に並んで自分の荷物とチャイルドシートをしっかりと持ち、まだかまだかと待っている様子でした。挨拶をして、いざ森へ出発!
森に到着し、あんじゃねの森へ入っていきます。ワクワクする森ですが、気をつけるべき点もあります。あんじゃねの森へ入っていく道中に、グリーンウッドスタッフみけからの説明を聞きます。
「枝が赤色の葉っぱはウルシ。触るとかぶれるから気を付けてね。」
説明を聞く時には立ち止まり、みけの指さす方を見て、しっかりと聞きます。


(▲歩きながら、気をつけるべき点について知るこどもたち)
あんじゃねの森のファイヤープレイス(焚火ができる場所)に到着し、説明の続きを聞きました。
「蛇に出会ったら、元気に挨拶をして通り過ぎるのを待とう。」
「蜂がいたら、木になってじっとしよう。」
今年度1回目のあんじゃねっこのため、お話の内容も沢山ありましたが、最初から最後まで頑張って耳を傾けて聞いてくれました。

(▲紙芝居を見ながら、お話を聞くこどもたち)
さぁ、待ちに待ったもりあそび!初めてあんじゃねの森に来た子もいたので、「森の探検に行く?」と、みけからのお誘いがありました。「行く!」と決めたこどもたちと、探検に出かけました。
ステージのような切り株に乗って踊ってみたり、

(▲リサイタルを開けるような広場に着くと、丸太に乗って踊りだす子)
作りかけの秘密基地に入ってみたり、

(▲昨年度の年長さんが作った秘密基地に入ってみる子)
急な斜面もものともせず登ったり、

(▲急坂を怖がる素振りなくどんどん登っていく子)
探検が進むにつれ、やりたいことが膨らんでいく様子でした。
一休憩入れたら、続きの探検へ…と思いきや、「これをやりたい!」と、各々のやりたいことに意欲が湧いているこどもたち。「じゃあ自由に遊ぼう!」と、予定を変更することにしました。緩やかに立てた予定はあるけれど、それに縛られず、目の前のこどもたちの様子によって、こどもたちと相談しながらやることを決めていきます。
ツリーハウスで遊んだり、

(▲ツリーハウスの中に入り、大きな声でやっほー!と言う子)
シーソーをしたり、

(▲森にあるシーソーで遊ぶ子)
落ち葉のごちそうでお茶会を開いたり、


(▲集めた葉っぱでお料理を作り、お茶会を開く子)
そり滑りをしたり、

(▲探検で行ったそり滑りコースで、そり滑りを実践する子)
各々の「やりたい!」の気持ちを、思う存分に発散している様子でした。
私には、作戦会議の時の気持ち良いリアクション、素早い準備、お話を聞く時の姿勢から、「あんじゃねの森で遊びたい!」というこどもたちの強い意欲とワクワクした期待が伝わってきました。そして、感じた通りの強い意欲で目一杯遊び、楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。
保育所に通うこどもたちは、”年長さんになったら、あんじゃねの森で遊べる!”という憧れをもって大きくなると聞きました。こどもたちにとってあんじゃねの森は、”大きくなったら遊びに行ける森”という特別感があるのだそうです。そうやって、育ててきたワクワクの気持ちをやっと叶えられたこどもたち。そんなこどもたちの目には、どんな風にこの森が映っているのだろう…と想像すると、私も一緒にワクワクしてきます。
この1年、泰阜の自然の中で思う存分遊ぶこどもたちの声に耳を傾け、表情をよく観察し、こどもたちが感じていること、見ている世界を、私も一緒に楽しんでいきます。

東京都出身。在学中、学校教育を学ぶ中で、自然体験活動やオルタナティブ教育に関心を持つ。大学4年次を休学し、グリーンウッドの長期インターンに参加。大学卒業後、信州型やまほいくを実践する園にて保育スタッフとして2年勤務。暮らしの中にある奥深さを味わい、こどもたちと共に学ぶことに再挑戦したいと考え、参画。
