初めてとチャレンジの連続の3日間!|サンカクシャの若者キャンプ

こんにちは!スタッフのくるです。今回は6月18日から20日の2泊3日でNPO法人サンカクシャと連携して開催した若者キャンプについてお届けします。

NPO法人サンカクシャは「親や身近な大人を頼れない15〜25歳くらいまでの若者が孤立せず、自立にむかえるよう、若者の社会サンカクを応援する団体」です。(サンカクシャHPより引用)サンカクシャの若者たちにグリーンウッドが行う「スケジュールが決まっていないところからやりたいことを持ち寄って自由にキャンプの時間をつくること」「ごはん作りやお風呂焚きなども参加者が手足を動かして暮らしをつくること」を体験してもらうキャンプを2年前から開催しています。(過去2回の様子はこちらから!)今までは1泊2日で開催していましたが、3回目となる今回は2泊3日に期間を伸ばして開催しました。今までやっている中で「もう少し長くいたかった」という若者の声が多かったのが、今回の2泊3日へのチャレンジのきっかけです。

サンカクシャの若者はそれぞれの事情や背景を抱えています。私たちが普段向き合うこどもたちや若者たちとは少し異なる対象のため、2泊3日になる今回はどんなキャンプになるかなとドキドキワクワクしながら準備をしました。今回は若者7名、スタッフ5名の参加です。

1日目は川や山や田んぼに囲まれたキャンプ場に集合。車から降りた若者とスタッフの皆さんは自然豊かな広いフィールドにわくわくしている様子で、早く遊びたい!川に行きたい!という気持ちがダイレクトに伝わってきました。早速川に足を踏み入れるとその冷たさや新鮮さに最初こそゆっくりと入って行きましたが、すぐに慣れて、水をかけあったり、上流の方へ歩いていったり、川を満喫していました。ゴールの滝つぼでは滝に打たれたり、岩から飛び込んだり、全身びしょぬれ!自然が持つ「人を解放する力」は本当にすごいなとつくづく思います。初めて顔を合わせるメンバーもいたようですが、一緒に遊ぶことでこのメンバーでこれから3日間過ごしていくのだということがすんなり落とし込まれたような時間でもありました。

施設に戻ったら夜ごはん作り。夜ごはんは泰阜産のアマゴを捌いて直火で焼いて食べるのがメインです。協力して捌いて、手作りの竹串にさして、じっくり焼いて「いただきます!」協力して作ったごはんはとても美味しく、長距離移動と川遊びの後の身体に沁みました。

みんなが楽しみにしていた五右衛門風呂。五右衛門風呂は火を焚かないとあたたかくならないので、火おこしから始まります。初めて火をおこすメンバーで試行錯誤していると、こどもたちが火おこしのやり方やコツを教えてくれました。そんなアドバイスのお陰で無事に火がつきました!忘れずに追い焚きもして、1日の終わりには無事にお風呂に入れました。(「最初はアッツアツで大変だった~!!笑」という声も聞こえました、、!)

この3日間、ナイトハイク、ラジオ体操、薪割り、石窯でピザづくり、沢登り、工作、キャンプファイヤー、焚火、朝散歩など、みんなが「やりたい!」ということをこれでもかと詰め込んで実行しました。

参加者の中には初めて川に入った若者がいました。水の流れや深さに「こわい」とつぶやきながらも、全力ではしゃぐ他のメンバーの雰囲気に背中を押されて、最後の滝つぼまで歩いて行きました。さらに、スタッフの手や「ここに石があるよ」「ここから少し深いよ」という声に支えられながら、ゆっくり一歩一歩進んで、膝くらいの深さまで入ることが出来ました。それはその若者にとって「初めて川に入った!」「膝くらいまで入ることができた!」という自信につながったようでした。その達成感を伝えてくれた時の笑顔はとても輝いていました。

また、来た時から木工をしたい!と言っていた若者は、木刀作りに挑戦しましたが、その中でうまくいかないことにもぶつかりました。見つけた材が想定と異なる割れ方をして、イメージ通りに行かなかったことにイライラしてしまったのです。しかし自分でその場を一旦離れて感情を落ち着かせ、その後は軌道修正をするためのアドバイスをもらったり、新たな道具の使い方を教わったりして、最後には立派な木刀が出来上がりました。完成した後も磨きをかける姿はまるで職人。木刀を作ることはこの若者にとって、ものづくりへの興味を純粋に探求することや自分の頭の中で描くものや憧れを形にすることだったのだと思います。

グリーンウッドではこどもたちとキャンプファイヤーをする際には、実行委員を募り内容を企画してもらうことが多々あります。大人が集まるこのキャンプではどう進めるかをみんなに相談してみたところ、実行委員を決めて企画を考えることになりました。実行委員になった若者は司会をするのが初めてのことで見るからに緊張している様子でした。みんなの輪から離れてひとりで歩き回る若者に声をかけると「みんなの応援がほしい、、!」ということで、みんなも外に出てきて、「できるよ」「大丈夫」と声をかけて応援。そんな温かい雰囲気の中でキャンプファイヤーは始まりました。とても緊張していましたが、元気な司会を無事にやり遂げ、みんなの仲がもっと深まる時間になりました。自分にとってハードルが高いことでも前向きに挑戦し、一歩を踏み出す姿勢は私も見習いたいと強く思わせてくれるものでした。やったことがないから、やれる環境がなかったから出来ないと思っていても、本当はきっと出来ることがたくさんあるんじゃないかなと思います。「できる」と気づけたことも、「挑戦する勇気がある」ということ自体も、誇りに思ってほしいです。

最後の振り返りでは、

「去年参加した時は体調が悪くてごはんを食べられなかったけど、1年たって参加すると、たくさん食べれるじゃんって自分の変化が分かった。自分で体調の違和感に気づいたら、冷静に休もうと思って自分から休むことができた。一人でゆっくりしてても大丈夫かと思えるメンバーで来られてよかった。」

「初めてのキャンプだった。こんなに食べたのも久しぶり。ジビエ肉も初めて食べたし、星もとても綺麗だった。朝の空気が東京と違ってとても気持ち良かった。楽しい3日間でした。」

「初めての体験がとにかく多かった。(左京石探し、滝行、ホタル見る、五右衛門風呂、ロフトで寝たこと、、、)自然が大好きなので癒された。また来たい!」

「仕事して寝ての繰り返しの日々。普段気を張っている分、気を張らずに川遊びも全力でできたし、キャンプファイヤーも率先して実行委員になったし、ごはんも協力して作れて良かった。アツい3日間だった!」

「川の飛び込みも一人じゃ無理だったけど応援のおかげでできて良かったし、キャンプファイヤーの司会もきついなと思ったけど無事にできて良かった!」

「もともと自然が好きなので楽しかった。人生で初めて川に入って、こわかったけど深い所まで行けて良かった。ホタルとか星とか東京じゃ見れないものを見れたし、ニワトリの声とカエルの声を人生で初めて聞けた!」

「2年前に(別のキャンプに参加したときは)体調がすぐれなくて2日目に帰ってしまったが今回は最後まで居られて良かった。都会じゃはしゃげないから、今回たくさん遊べて楽しかった。ごはんも美味しかった。楽しかったっす、、!!」

と一人ひとりの言葉を語ってくれました。

3日間一緒に暮らし、振り返りの言葉を聞き、「初めてやった!」「初めて見た!」という新鮮な言葉がとても印象的でした。私たちが当たり前に経験する様々な機会から離れていることが若者たちの背景にあるのが想像できました。初めてやる中で、「それをやれて嬉しい!」という前向きな感情だけでなく、「こわい」や「うまくいかない」というネガティブな感情と向き合う若者もいました。しかし、向き合った一つ一つの感情が、自分自身でそれを体験したという自信や達成感につながっていくのだと思います。

周りの人と助け合いながら生きていくこと。自分自身が進みたい方向に人生を切り開いていくこと。たったの3日間ですが、ここで経験したことが若者たちのこれからの人生の少しの一助になっていればそれほど嬉しいことはありません。

本事業は、特定非営利活動法人グリーンウッド自然体験教育センター、特定非営利活動法人サンカクシャ、公益社団法人日本環境教育フォーラムの三者が連携し、協働して実施しております。