「キャンプがしたい!」
昨年の2月、いつもの放課後の時間に、そんな一言が飛び出しました。
放課後児童クラブ「いってきました」に通うこどもたちが行うキャンプは、こどもたちは”参加者”ではなく”企画者”です。
いつやるのか、どこでやるのか、何を食べるのか、何を持っていくのか、誰を集めるのか。当日の流れや役割分担まで、自分たちで考えます。
私自身(なるこ)も、いってきましたのキャンプは初めてなので分からないことばかり。
「いつならみんな参加しやすいかな?」「チラシに何を載せる?」とこどもと一緒に頭をひねって話し合いました。

仲間を集めるため、キャンプのチラシを学校で配ろうと作成中!
放課後児童クラブは、放課後を過ごす場所。
でも「いってきました」では、放課後に生まれたこどもの「やりたい!」が、放課後という時間を飛び越えて実現できる場です。
「キャンプしたい!」は、去年の6年生から受け継がれた
今回の「まるキャンプ」は、突然始まった企画ではありません。
昨年の2月、当時の6年生が「キャンプしたい!」と言い出したことから、キャンプの計画がはじまりました。

今年5年生の子が、その計画を引き継いで、新しい実行委員の仲間を集めて動き出しました。
残念ながら「キャンプがしたい」と言い出した子は予定が合わず参加できませんでしたが、「みんなでキャンプをやろう」という想いは受け継がれました。
こうして始まったのが、「まるキャンプ〜中学生も小学生もまるやまに集まれ!〜」です。
「低学年も参加OKにしよう!」
今回の会場は、学童のすぐ裏にある「まるやま」。
いつも遊んでいる場所だからこそ、「今回は低学年も参加できるようにしよう!」と実行委員が決めました。
その結果、1年生から中学生まで22人が集まるキャンプに。
……これが思っていた以上に大変(笑)。

実行委員さんを中心に、作戦会議!話を聞いてもらうのに、一苦労・・・(笑)
実行委員もほとんどが初めて。
スタッフもなるこを含めてほとんどのスタッフが初キャンプ。
「どうしたらいいかな?」とその場でこどもたちと一緒になって相談しながら進めていきました。
やりたいことをつめこんだ!
学校から帰ってくると、夜ごはんづくりと野宿準備に分かれて動きはじめました。
夕食は肉団子スープとわかめごはん。

いただきます!

おいしい~~♪
食後は肝試し実行委員が企画した肝試しへ。
近くの田本神社まで少人数で歩いて向かいます。

真っ暗の中を歩くという非日常にドキドキ・・・!
そして、いよいよ野宿。
明るいうちに、みんなで準備は済ませていました。
ブルーシートを敷き、ペグを打って、
蚊に刺されないようにかやを張り、

今日の寝床、完成~!
準備万端!
ところが、夜になると急に現実味が増したのか、「やっぱり今日はやめようかな…」という子が続出。
結局、この日に野宿へ挑戦したのは3人のみ(笑)

野宿チャレンジャー!
かやのおかげで虫に刺されることはなく、かや作戦は大成功!
夜のひっそりとしたまるやま、朝のキラキラしたまるやまも、まるやまの新しい一面を大満喫できました。
ただ一つやってみて分かったのは、まるやまが斜面だということ。
朝になると、寝ていた場所からすべり落ちていて、隣に寝ていた人がいなくなっていて、みんなで大笑いでした。
2日目の朝からは、まるやまで調理です。
お米をといだり、野菜を切ったり、食材の下ごしらえは室内で済ませて、

中学生が小学生と一緒にピーマンを切る。何とも心強い!

その間に、まるやまでは火起こしチームがかまどの準備!
上手に薪を組み、あっという間に火を育てていきます。

火がついたら、食材を運び、いよいよ外で調理。

こだわりのメニュー「ピーマンの肉詰め」!
そろそろ、食器の準備もはじめよう。

配膳を済ませたら・・・

ついに完成!いただきます。

22人分のごはんを毎食つくるのは、思っている以上に大仕事です。
ごはんづくりの中でも、お肉を切る、マッチをつける、スープを配膳する、それぞれの「やってみたい!」が少しずつ集まることで、一食ができあがっていきました。
夜はお楽しみのキャンプファイヤー!
キャンプファイヤー実行委員が考えてくれたゲームをみんなでやりました。
何かが芽生えた!?ごはんの片付け
今回、なるこの心に残っているのはごはん片付けの時間です。
キャンプの最初の方は、「自分のお皿は自分で洗う」というやり方でした。
すると、洗われずに放置されているお皿やお汁のお鍋などは高学年の子が気を利かせて洗ってくれていました。
最後まできれいに片付るのは、かなり負担もあり、高学年の子たちからは、「みんな全然やってくれない…」という声も聞こえてきました。
そこで、実行委員さんと「この状況をどうにかしよう!」と相談して、ごはんを食べた後にみんなで片付けの役割分担をしてみることに。
すると、これまではすぐに遊びに散らばっていた低学年の男の子たちも、自分のお仕事が何か分かっているので片付けに参戦しはじめました。
高学年の子たちはみんなでできることが嬉しくて
「これ拭いてくれる?」「ありがとう!」と声をかける。
低学年の男の子たちは頼られたり、任されるのが嬉しくて
「僕、これ拭く!」「これ、運ぶわ!」とどんどん張り切る。
みんなが一生懸命やる時間はみんなにとっても気持ちがよく、楽しい時間でした。

片付け中、みんなから引っ張りだこ!「忙しい!」と言いながら、お皿ふきもお皿運びもがんばりました!
普段の放課後は、同じ場所にいても、男子は男子、女子は女子、同い年の子など、同じメンバーで過ごすことが多く、年齢が離れていると意外と話したことがないという子たちもいます。
でも今回は、ごちゃまぜになって、自然と声をかけあい、笑い合う姿がありました。
低学年にできることは多くありません。それでも、小さな力が集まると、とっても大きな力になる。
それぞれの新しい一面を垣間見る時間でした。
「やってみたい」が、次の挑戦を生む
最終日キャンプが終わりを迎える頃、こどもたちの中にはもう次のワクワクが生まれていました。

お誕生日の子をお祝いしました。飾り付けもこだわった、くわの実と木苺のスペシャルケーキ!
「もう帰るの?もう一泊したい!」
「月2回キャンプやりたい!」
今までこうしたキャンプに参加してこなかった子も
「今年は6年生だから色んな企画、全部参加する!」
「今度はピザ窯でピザを焼く企画をしたい!」
という声まで。

今回実行委員さんを担ってくれた子たちは、普段はみんなの前に立ち積極的に話すタイプではない子たちでした。
でも、自分たちで企画し、うまくいかないことがありながらも最後までやり切ったことで、
「自分たちが動けば、この場は動き出すんだ」
そんな感覚が生まれたのだと感じています。
今回のキャンプは、中々まとまらず、予定通りに進まないこともたくさんありました。
でも、それも含めて、自分たちで場をつくるという経験でした。
放課後児童クラブは、こどもを預かる場所と思われることが多いかもしれません。
でも「いってきました」は、放課後に生まれた「やってみたい!」を、本気で応援する場所です。

そしてもう、次の「やりたい!」が少しずつ動き始めています。
- 【こども向け】信州こども山賊キャンプ
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- 【青年向け】信州こども山賊キャンプ長期ボランティア

横浜・東京で育ち、2021年にグリーンウッドに参画。泰阜の暮らしの中で、自然のものを生かす術や泰阜村の人の生き方に出会い、日々感動!
そんなふうに「心が揺さぶられる経験を、こどもや若者たちにも届けたい」と活動中。
