こんにちは、スタッフのぱるです。
秋は視察や研修シーズン。グリーンウッドでも一年間の中で最も多くの方が見学にいらっしゃる季節です。今年も9月から11月の間に多くの方が視察見学に来訪されました!どんな方がはるばるこんな僻地まで(?!)いらっしゃったのか、どんな内容だったのか、今回はその一部をご紹介します。
● 丸ごと見学+フィールド見学(オプション)での参加が多数!
長野県の筑北地域から来訪されたのは、林業から農業、福祉など様々な分野で豊かな地域づくりに取り組んでいらっしゃる、特定非営利活動法人わっこ谷の山福農林舎のスタッフの皆さん。
今回は、都市部のこどもたちに自然を活かした体験プログラムを新たに提供していくためにヒントを得たいとのことで、全体を網羅して見学できる「丸ごと見学+フィールド見学」に参加されました。
まずは1時間、事業全般についての事業説明をした後、実際に放課後学童や山村留学のこどもたちの活動の様子を実際に見せながら、施設を見学していただいています。
ちょうど夕方こどもたちが学校から帰ってきたタイミングに併せて施設案内を行い、五右衛門風呂を焚き始めるだいだらぼっちのこどもたちや、小刀やノコギリを持ってめいめいに作りたいものを真剣に作っている学童のこどもたちなど、日頃のこどもたちの様子も見ていただきました。
夜はだいだらぼっちのこどもたちが食事当番を決めたり、日々の課題を話し合ったりする”連絡”の時間も側で見学。
その日の話題は、ニワトリ行方不明事件の原因(?!)について。
数日前から急に1羽のニワトリがいなくなり、どうやら鶏小屋の網に穴があり、そこから他の動物に入られて連れ出されてしまったのではないか?というのです。
「どうする?」と問われると、一人の女の子がすかさず「今夜このまま穴をおいておいたら、また他のニワトリも連れて行かれちゃうかもしれない。今から直した方がいいと思う。」
すると他のこどもたちも「それがいいと思う」と賛成。
じゃぁやってくれる人、と聞かれると、なんと大多数のこどもたちが「やる!」と手を挙げました。
その日はザーザー降りの雨。話し合いの後、ライトを手に一斉に外に駆け出したこどもたちは、雨降る中ニワトリ小屋に向かい、穴を発見。早速、穴塞ぎ作業に取り組んでいました。
そんな一連の様子を見学した後、夕食や入浴をすませていただいてから、スタッフとの懇談会!
実は丸ごと見学に参加された皆さんが「よかった!!」と口を揃えて言われるのが、このスタッフ懇親会。現場から裏方、新卒からベテランまで、様々なスタッフたちとざっくばらんに交流できるこの時間で、見学に訪れる多くの方は何かしらかの”ヒント”を得ていらっしゃるようです。
この日も一献傾けつつ、じっくりたっぷり、こどもとの関わり合いから事業運営に至るまで、様々な話をすることができました。
「初日は事業プレゼンからの現地視察(話し合いの見学)、懇親会、二日目はフィールド見学という流れが、理解も深まりとてもよかったです」
「感銘を受けたのはニワトリの対応の場面。だいだらぼっちのねっこは「命」の教育なのだと感じました」
”生”の場面を垣間見るからこそ、こどもたちが自分たちで、知恵を寄せ合い手足を使って暮らしているリアルが伝わるのかと思います。
● リクエストに応じて地域の関係各所の見学やインタビューもコーディネート!
地域との連携が見たい!と、はるばる海を渡り来訪されたのは、沖縄県那覇市周辺で社会教育に携わる方々。(多様な主体と協働して魅力ある地域づくりに貢献されている那覇市若狭公民館、社会教育の視点から地域や学校づくりに取り組まれているNPO法人1万人井戸端会議が運営されている繁多川公民館、地域活動に積極的に関わっている玉城青少年の家他皆さん)
グリーンウッドの代表が講演をしに行ったご縁でつながり、ぜひとも直接訪れたい!と、皆さん所属組織もバラバラな中、日程を調整して来てくださいました!
今回は丸ごと見学+フィールド見学に加え、地域と行政との連携について伺いたいとのリクエストから、参考になる話を聞けそうな方へアポを取り、お話を聞く場をセッティング。

▲泰阜村の村長さんから直々お話を伺いました(小さい村ならでは!)

▲お話を伺う皆さんの表情は真剣そのもの
行政や地域との連携を俯瞰した視点から語っていただき、とても参考になったとのこと。

▲活動フィールドの森もご案内
そしてスタッフとの懇親会では、参加予定だったものの来訪が難しくなった方がぜひ参加したい!となんとオンラインで参加!(もちろん、初めてのパターンです(笑))その熱い想いにこちらもカンゲキして、オンライン越しにたくさんおしゃべりさせていただきました!
「非常に学びと気づきの多い研修となりました。こどもたちがしっかりと意見し合意形成をはかっていく様子は感動すら覚えました。」
「地域・行政との連携について、現村長さんや、長く村の経緯を責任もってやってこられた方の話を聞くことができて様子がよくわかりました。」
● 学校単位での受け入れも!
学生さんがキャンプボランティアに参加していただいたご縁から、学生の中から「ぜひ視察に行きたい!」という声があり、学生+先生で来訪してくださったのは、岐阜県立森林文化アカデミーの森林環境教育専攻の皆さん。
皆さん森づくりや自然のものでのものづくりなど、かなりだいだらぼっちの暮らしに近しいことを学んでいらっしゃるので、興味津々でこどもたちの様子を見学したり、フィールドにも足を運んで現場の空気を体感されていたようです。(こちらはスタッフくみが対応してくれました!)
「子ども同士、スタッフ同士、子どもースタッフ同士のコミュニケーションの質の高さに感心しました。一人ひとりを大切にするために必要な、ここの責任について正面から向き合っている姿にも刺激を受けました。」
「ここで得られたものは、良い意味で今までの自分の常識を打ち砕いてくれました。今後の活動や人生に活かしていきたいです。」
●吉備の国、岡山県から日帰り見学でご参加!
はるばる岡山からいらしたのは、棚田の再生利活用を軸に、地域文化の継承から教育機関との連携などの活動を行っているNPO法人英田上山棚田団の皆さん。今は食と農を中心として活動されていますが、これからは教育やこどもに関わるところが必要と感じ、視察を決められたとのこと。
2時間の”基本の見学”ということで限られた時間ですが、説明もエピソードを交えてお伝えしつつ、放課後のこどもたちの様子も垣間見ることができ、皆さん終始笑顔で満足して帰っていかれました。
「地域を活かした形で様々な工夫をされていることに感銘を受けました。」
「1年間離れるとなると心配ですが、”可愛い子には旅をさせよ”の旅先としてはとても安心できる、そして大きく成長してくれるであろう場だと思いました!」
● オンライン見学でプロジェクトの関係者が各地からご参加!
グリーンウッドでは、オンラインでの見学会も受け付けています。
先日は地方で自然体験教育をさらに進めていきたいというNPOさんと、その活動を伴走支援する団体、プロジェクトの助成組織の皆さんが、今後の活動の参考にしたいと各地からオンラインでアクセスしていただき、見学会を行いました!
「本当は直接足を運びたいのですが、遠方でかなわないので、オンラインでも現地の様子をリアルに見ることができて、とても参考になりました」
現地の施設案内を、スマホをカメラに様子を見せながらお話しています。そうすることで、長野の僻地まで足を運ばずともリアルな様子が見られる!と毎回大変好評です。
他にもたくさんの方々がご来訪くださいました!
寒い時期は視察のお申し込みは少し減りますが、また年度末が視察シーズン。
既にご予約もいただいております。
日程は随時調整いたしますので、ご希望の方はぜひお早めにお問い合わせください!
スタッフ一同、皆さまのご来訪心よりお待ちしております!
また、「あの活動をしている皆さん、グリーンウッドに見学に行ったら参考になるかも…」とピン!と来た方は、ぜひぜひご紹介ください!
・【青年向け】NPO短期インターン募集!(学生10日以上、社会人2泊〜)

泰阜村に来て18年。体を動かしてないと体調を崩すおてんば少女タイプ(?!)の一男二女の母。グリーンウッドスタッフとして・子育てママとして、村の様々な活動にかかわりながら、豊かな子育て環境を創り広めるべく日々奔走中。