「登り窯」
2月のことですが、陶芸の器を焼く窯を焚きました。
暮らしの学校「だいだらぼっち」(1年間の山村留学)の敷地に設置してあります。
薪だけで1300度前後まで焚きあげる窯は、店で売られてあるのとは一味もふた味も違う器を産み出してくれます。
この窯の特徴は、窯焚きにこども(山村留学のこども)が参画することです。
それは薪をくべることだけを意味するのではありません。
燃料である薪を間伐して、引きずり出して運んで、薪割をして、乾燥して、ということを意味します。
器をろくろでひたすら作ることを意味します。
こどもたちが手塩にかけて作ったお米のワラを燃やして作った灰や、薪ストーブで焚いた灰から釉薬(うわぐすり)を作ることを意味します。
まさに1年かけた暮らしの集大成。
週末にかけて、こどもたちが3泊4日オールナイトでリレーしました。
こどもたちはチームを組んで小さく割った薪を投入。
投入された薪とこどもの知恵がとてつもない熱量となって、投入する部屋と炎が次々と上がっていきます
だから「登り窯」。
投入と簡単に言うけれど、投入された薪が床に落ちる前に燃え尽きるような、1200℃超の温度です。
熱いというより痛さが伴う熱線が、こどもの身体を襲います。
だから、支え合うんですね。
4月に出会って11ヵ月間の共同生活を経たからこそ、抜群のチームワークを発揮するこどもたち。
しっかりと焚き終えることができました。
オソルベシです。
そして3月。
こどもたちは、最後の1ヶ月を迎えます。
代表 辻だいち
![](https://i0.wp.com/www.greenwood.or.jp/tane/wp-content/uploads/2018/02/daichi2.jpg?resize=100%2C100&ssl=1)
国道も信号もコンビニもない小さな泰阜村。この村に暮らすひとびとの営みから学ぶ教育活動を続けて29年。「ひとづくり×自然×地域づくり=教育立村」のモデルがこの村にあると信じている。51歳。福井県出身。
2017年までのブログ「わが大地のうた♪」はこちらからご覧いただけます!