上野発の夜行列車降りたときから♪ ~青森大学地域産業論その2~

♪上野発の夜行列車降りたときから~ 青森駅は雪の中♪

下手な声で歌ってカメラオン。
津軽海峡の映像に歓声を上げる学生たち。
今回のY-Café(学生のためのオンラインカフェ)は、冒頭に唄を歌った。
快晴だが寒い。
青森駅に着いたときは雪が降っていた。

青森駅は雪の中

今はもう上野発の夜行列車も、青森着の夜行列車も存在しない。
私が学生時代は夜行列車・寝台列車はたくさん走っていた。
札幌で学生時代を過ごしたので、本州への帰省によく夜行列車を使っていた。
そういえば、大学の入学手続き&下宿決めの際、故郷福井から寝台列車で函館入りしたなあ、と感傷にふける。

津軽海峡を目の前にしてY-Caféオープン

風情ある青森駅

とてもオシャレになった青森駅近辺

青函連絡船。もちろん今は動かない

前置きが長くなった。

以前紹介した「青森大学地域産業論」の続きだ。
信州と青森を往復したのは、緊急事態宣言が出る前とはいえ、感染が拡大しつつあった11月。
ちょうど青森でも感染者が続出している時だった。
せっかく青森まで来たのだから、と街に繰り出したくなるがそこはガマン。
ホテルの部屋でおとなしく授業の準備をする。
翌日、青森市郊外にある青森大学まで移動。
1限目だったのでちょっとバタバタしてしまった。

青森大学のキャンパス

昨年の特別講義の時も来た記念ホール。
500人くらい入るらしいが、感染対策もあり120人ほどの学生。
今年度初の大人数の対面授業。
そしておそらく最後の対面授業。
正直なところ、たった一度の対面授業で、しかも遠く信州からわざわざ来たんだから、学生諸君が身を乗り出して聴いてくるのかな、と想っていた。
が、そんなことは全くない(笑)
みんな教室の後ろに座っているので、画面越しの授業より学生の姿は遠い。
ディスタンスをとらなくてはならないから、アクティブラーニング型の運営もできない。
東京キャンパスの学生はZOOM上でカメラオフのままだ。
それでも、同じ空間の息吹を感じる授業はやっぱりいいな。
「学生さん、どう想う?」
という問いかけも、目の前に現実の顔があるかどうかではけっこう違うもんだと、今年度初めての大人数授業の場で改めて想う。

500人は入る大教室

学生の感想は、やはり目の前で話をされると熱量が伝わる、というものが多かった。
「今日は最初で最後の対面授業で、いつもより話の内容が入ってきた」
「実際に先生に青森にきて話をしてもらった。いつもzoom越しなんで新鮮でとても楽しかった」
「今日は青森大学本学で目の前で授業していただきありがとうございました。前から楽しみにしていたので良かったです」
「実際にこの場に来ていただいて本当にありがたかったです。実際に来ていただいたおかげで、どのような感じでどのような気持ちで語っていただけたのがわかりました。ありがとうございます」
「今日は、初めて辻さんが青森大学に来てくださり授業を受けた。画面越しの辻さんと変わらず分かりやすく伝わりやすくほんとに助かりました」

それよりも多かったのは、その熱量の“中身”に関する感想だった。
「今日の授業で本気と中途半端の話をされて、本気の人には本気の人達が集まり、中途半端の人には中途半端の人達が集まると気付き、ものすごく納得しました」
「夢は中途半端に語ると中途半端な人が集まり本気になると本気の人が来るということがわかり本気で夢を語って本気で目指そうと思いました」
「夢を堂々と語れることはかっこいい事だと思いました。本気で夢を追う人には周りも必ずついてくるし、中途半端に夢を追うものには中途半端な人しか着いてこないという言葉にとても感動しました」
少々、青臭い話をしたかもしれない。
が、それが伝わった。
オンラインの限りない可能性を手にしつつある今、人と人が直接集って学ぶその意味を改めて考える授業となった。

佐々木豊志さんと! 残念ながら今回は飲み会を控えた

2コマの授業を終え、旧知の佐々木豊志さんの研究室にお邪魔する。
豊志さんは自然学校の大先輩だ。
なんと現在、総合経営学部長!
コーヒーを飲んでひとしきり未来を語った後、「飲みたいねえ」という誘惑を断ち切り、お別れする。
「せっかく青森まで来て、おいしいもの食べて飲んで語れないとはねえ」
と、周りの先生たちにも残念がられたが、しょうがない。

津軽海峡の向こうに北海道がある

青森駅近辺

翌朝、港を散歩した。
目の前に北海道がある。
ここまで来たなら学生時代を過ごした地に渡りたい。
30年前、海峡を渡る手段が連絡船から海底トンネルに移る時だった。
いつの世も移動の障壁だった津軽海峡が、コロナ感染でも立ちはだかる。
海を見つめていたら、また口ずさむ。

♪上野発の夜行列車降りたときから~ 青森駅は雪の中♪

滞在中、頭の中をこの歌がずっとぐるぐるだった(笑)
次に来るときはコロナがおさまっているといいな。

次回はシビレル話をしてくれた多くのゲストについて紹介する。
その3につづく(その2があったからその3もあるはず(笑))

代表 辻だいち