”モッタイナイ”や”困った” を楽しみに変える

こんにちは!ぱるです。
先日、だいだらぼっちのこどもたちとベーグルを焼きました!
焼きたてはもっちり、美味しかったですよ~

ところでこのベーグル、ただのベーグルじゃぁありません。
ナント、柿の皮で作った天然酵母を使って作ったんです!!

さかのぼること1か月前、村の果物農家さんで干し柿作りを手伝っている友人から、干し柿を作るのに出る大量の干し柿の皮を、何かに使いませんか?という連絡が入ったのです。
聞けば、捨てるとなると穴を掘って埋めないとならない(動物に荒らされてしまうので…)とのこと。

それは大変!
その果物農家さんは、毎年リンゴをいただいたり、干し柿もキャンプでおやつに使わせてもらったり(スタッフもみーんなその干し柿の大ファン!)と、とってもお世話になっている方。
これはもう、皮をもらうか穴掘りを手伝うしかないと思い(笑)
とりあえずいただきにあがります!と連絡し、受け取りに行きました。

みてください、車のトランクを全て埋め尽くす柿の皮の量!
ゆうに数千個分はいっているでしょうか…

この干し柿を作る際に出た皮ですね。
オレンジ色のカーテン、南信州の冬ならではの風景の一つです。

さぁてしかし柿の皮何千個分?!何にできるかな…
と思い、個人的に毎年作っている柿酢を大量に作ってみようと思い立ちました。
本来柿の実そのもので作るのですが、皮に菌があるので、多少実も足せばいけるかな?と。
ついで、最近スタッフの間で流行っている天然酵母にも挑戦してみようと思いつきました!

せっかくなので、だいだらぼっちのこどもたちに事情を話して、一緒にやりたい人ー!と募ったところ、やってみたい!とたくさんのこどもたちが手を挙げてくれました。
そして、名付けて『柿の皮隊』を結成!

早速まずは柿酢作り。
大きな漬物樽をきれいに洗い、消毒と腐敗防止を兼ねて、焼酎をふったところに柿の皮を大量に詰めます。

天然酵母は瓶の中に柿の皮を入れ、沸かして冷ました水を入れます。

ついでに、つまめるおやつ用に、そのままざるにも干してみました!

貧しい時代、こどものおやつといえばこれだったとか。
漬物を作るときに刻んで入れるとまろやかにもなります。
この辺りの地域では今でも皆さんがやっている暮らしの知恵ですね。

さてここからは熟成待つのみ…
となる予定でしたが… 柿酢の柿の皮にカビちゃんが生えそうになったので、
水分を加えるために熟した柿をとりに行って追加投入してみたり。

↑スタッフもーりぃとなおみちのお宅に生えている柿をいただきに。
採っちゃ食べ採っちゃ食べ(笑)とみんなで協力して、100個ほどすぐに採れました!

天然酵母の方は水の中でほどよく発酵させるために、毎日蓋を開けて空気に触れさせてあげたり、シャカシャカ振って発酵を進めたり…と、できる人でやろう!と話して、それぞれ気づいたときに面倒をみてあげました。

そして天然酵母の方は、待つこと10日。
蓋を開けるとプシュッといって、ほどよく発酵したいい香りもしてきて、確かに酵母になってきたようです!

そこで、みんなで柿の皮を濾してみました!

柿の皮天然酵母液が完成!

早速休みの日にみんなで粉とこねこね、ベーグルを作ってみることに。

天然酵母は普通のドライイーストとは違い、発酵に時間がかかります。
一晩待つと、いいかんじにふくらんで一次発酵が終了!
(写真がないのが残念ですが…)

成型はみんなお手の物。
さすが、ものづくりで陶芸をやっているだけあります。

ベーグルははちみつを入れたお湯で軽くゆでてから…

オーブンで焼いて、出来上がり!

食べてみると、ドライイーストとは違う、ほのかに酵母の香りを感じる優しい味。

みんなドライイーストを使ってよくパンを作るけれど、天然酵母を使って作ったのは初めて。
しかも、捨ててしまうような果物の皮からこんな酵母に変身して、パンが作れるんだ!とちょっと驚きと発見があったようでした。

”モッタイナイ” ”困った” を、こうして楽しく解決できるといいですよね。
そんな体験を暮らしの中で日々積み重ねられるといいなと思っています。

実はまだまだたっぷり残っている柿の皮の天然酵母液。
さぁ、次は何を作ろうか?と、こどもたちと思案中。

そして柿酢もあともう数か月寝かせたら、出来上がる頃…

柿の皮隊の報告、次回も乞うご期待!