環境省グッドライフアワード優秀賞受賞!

グリーンウッドの取り組みが表彰されました!
環境省が主催する「グッドライフアワード」にて、環境大臣賞優秀賞を受賞!最優秀賞に次ぐ2番目でした。
コロナ禍で暗い話題ばかりが多い中の明るいニュース。今年度たくさんの応援や寄付に、ひとつの成果として応えることができたことは本当にうれしく思います。

先日都内で行われた受賞式に、私、しんが出席してきました(オンラインで)。

受賞した取り組みは「山村の暮らしを教育財に。暮らしの学校だいだらぼっちの実践」。
これまで35年行ってきただいだらぼっちが、村、地域、社会にどんな影響を与えたのかが評価されました。講評では、コロナ禍だからこそ自然に囲まれた「場所」と人を育てる「場」がある山村がますます注目されるだろうということ、だいだらぼっちのような取り組みが全国に広がっていくことを願っていますというコメントもいただきました。

さて具体的にどんな成果を上げたのかを紹介します。

1. 延べ569人の卒業生!

簡単に言えば過疎、少子化の進む地域の人口増加につながるということです。だいだらぼっちは、1986年の開所から35年間で延べ569人が卒業しました。やすおか村に1年間過ごすこどもが、毎年コンスタントに20名程度いるわけです。
小さな山村に暮らしている方はわかると思いますが、「こどもの声が聞こえる」ということは、とてつもなく大きな意味があります。それは「未来」を感じられるということです。
こどもがいない地域は、いつか消滅してしまうという不安を抱えています。こどもがいれば、地域がこれからも続いていくという「未来」であり「希望」になります。
例え1年間だとしても、毎年のようにこどもが来て、その保護者も訪れる。学校だけでなく、地域行事も活発化していきます。

そして35年経った現在は、山村留学卒業生のUターンも出てきています。

さらに言えば、泰阜村で育った参加者が、社会に出て活躍してくれる姿もどんどん増えています。小さな山村から社会を動かす大きな力を生み出していると言えます。

2. 27000人超の関係人口!

だいだらぼっちの教育手法を森のようちえんや山賊キャンプなど、幼児から大人まで様々な対象に事業として行うことで、年間27000人の関係人口を生み出しています。
特に大学の授業での村の暮らしの発信は、その後のインターンや職員希望者につながるなど、より濃く太いつながりへと変化しています。ピラミッドで言えば、裾野となる部分が大きくなっていることで、これからも縁が繋がっていくことが予想されます。

またこれまで培ったノウハウは、視察見学や講演、研修受入など他地域への普及など泰阜村から飛び出た活動にもつながっています。

3. 放棄農地、放置林の活用

だいだらぼっちのこどもたちは、放棄農地や放置林を活用しています。例えば放置林では燃料となる薪をとってくる、ということですが、結果として森の照度が上がり、植生の多様性にもつながっています。さらに明るく広くなった森は、現在村のこどもの遊び場や森のようちえんのフィールドとして活用され、新たな役割を与えられています。
自然と人間は奪い、奪われるという関係ではなく、共存するもの。こどもの教育活動と両立する好事例であると自負しています。

山村の当たり前が宝になる

この取り組みの重要なことは、山村の当たり前の暮らしが、人を育て、地域を活気づけ、自然の豊かさにつながるということです。

言い換えれば、山村の暮らしは自然の恵みを活かす暮らし。つまり消費から生産の暮らしです。そして生み出す過程は人を育てるのです。

コロナの時代、人が密になる都市部の生活は限界を迎えてくるように感じます。しかし人は人とのつながりを求めるもの。オンラインでは足らないリアルなつながりを必ず求めてきます。それが叶うものは山村なのではないかと思います。

このグッドライフアワードで評価された取り組みが、日本全国の小さな山村の希望につながると信じています。

★グッドライフアワードの事例をわが村でも取り入れたい!参考にしたい!という方。
★協働してプロジェクトをやりませんか?という方。
ぜひお声がけください!一緒に山村から社会を豊かにしていきましょう!