村の仲間で梅ジュースをつくろう!

山村と都市を結ぶ「やすおか暮らしを楽しむ会 てまひま」。
2019年度第一回目は梅を取ってジュースを作ろう!です。

この企画の発端は、昨年度村の方から「梅がトラック10杯くらいできているけど、(高齢で)もう採れないから持っていってくれないか?」という話しがあったことがきっかけです。泰阜村も高齢の方が増え、手が着けられない田んぼや畑も増えてきています。それは故郷の風景が変わってしまうことにもつながります。村の困りごとをぜひ若い人たちで楽しみながらできれば、と考えてはじまりました。

しかし!今年は天候不良。2、3月は暖かく梅の花が早く咲いたり、4、5月は逆になかなか暖かくならず、それが梅の実にも影響したのか不作の様子です。企画自体ができないかもと不安になっていましたが、なんとか当日までに実もなってくれていました。

まずは梅とりから。

梅の木はそれほど高くはありませんが、幼児にとっては大木です。せっかく採りに来たのに何もできずにだんだん飽きてきてしまったので、作戦を変えてブルーシートを下に敷いてひろっていきます。実に楽しそう!

たくさんの梅が採れました!

採ってきた梅は、あく抜きのために水につけておきます。その後、虫食いや熟れすぎなど選別しながらきれいに水分と汚れをとって、氷砂糖と交互に瓶に詰めていきます。

梅ジュース作りはそんなに難しいものではありません。でも「みんなで一緒にやる」ことが楽しいのです。おしゃべりにも花が咲きながら、作業は進みます。

一方こどもたちは、外で遊んでいます。

親がいるとどうしても親から離れられないこどももいますが、離れてしまえばこども同士の方が圧倒的に楽しそう!我が家の息子も、保育園の集まりなどで親がそばにいると、友達同士で遊んでいる姿をあまり見せません。鬼ごっこを真剣にしている姿はとても新鮮で驚きました。

だんだんと出来上がってきました。見てくださいこの美しいグラデーション!少し熟れはじめてしまった赤い実があることでとてもきれいに見えます。

氷砂糖が全て溶けて、1~2週間ほど置いたら出来上がりです。

おやつタイムでは、以前なおみちが作った梅ジュースを炭酸で割ったものに、ぱるが作った梅ジュース入りスコーンも。

お昼ご飯では、梅ジュースを使った料理も出されていました。梅ジュースにつけた鳥ハムと砂糖の代わりに梅ジュースを使ったひき肉炒め。どちらも甘酸っぱさが食欲をわかせます。

梅ジュースは夏バテによく効きます。この料理もきっと夏の暑い日にそれぞれの家庭で出て来るのではないでしょうか?

最後のふりかえりでは、「家にも梅はあるけど、一人ではなかなかやろうと思えない。みんなと一緒だから楽しかった」「家の梅ジュースや梅酒づくりはお義母さんの仕事。でもこどもにも、採って自分で作る体験をさせてあげられてよかった」という声が。

身近な泰阜の魅力に仲間と一緒に発見し、泰阜の暮らしを楽しく豊かにするこの会。当たり前にあるものも、いつもと違う場所と仲間でやることで発見が増えます。できあがった梅ジュースを楽しみながら、そんなことを感じてもらえればうれしい限りです。

さて次回は10月に「草木染め」をします。今からワクワクします!