オールジャパンで若者を育てよう ~南国:鹿児島と信州:泰阜の縁を紡ぐ~

南国:鹿児島大学からお呼びがかかって講義。
鹿児島大学は井倉先生という演習林担当の先生に呼ばれた。
「自然学校へ行こう」という直球の科目で、九州内の自然学校運営者がゲストで登壇する科目らしい。
まさか南の端からゲストスピークに呼ばれるとは!と想っていたが、もうこれで3年目。

全学から集まった100人程度の学生に、せっかく信州から来たのだからと、渾身の想いとチカラで話をした。
私の長男は今、大学3年生。
次男は高校3年生である。
息子たちに対して講義をするような感覚に陥り、恥ずかしいやら熱がこもるやら。
ずいぶんと一所懸命に話してしまったようだ。
時間繰りが少々忙しくなってしまった。
学生の感想は、簡易レポートとなって、ネット上で見ることができるらしい。
おっと忙しくてまだ見れていないが、楽しみである。

講義後、興味のある学生とゼミ懇談。
講義ではなかなか迫れなかった話題やトピックスにも触れた。
学生もなかなかいい質問をするものだ、と感心する。

ゼミの後は懇親会。
信州泰阜村と鹿児島。
こんなに離れているのに、もう5回も6回も出会う学生もいる。
もちろん、初めて会う学生もいる。
昨年は、この熱量が、信州こども山賊キャンプのボランティア研修会を、鹿児島で開催することにつながった。
長い歴史を持つ山賊キャンプだが、東京と名古屋以外で研修会を開催するのは初めてのことである。
今年はさすがにそれは無理だろう、と想っていたが、夏の山賊キャンプに「必ず行きます!」という学生が何人もいることにオドロキだ。
「昨年(山賊キャンプに参加した鹿児島大学生の数)より、今年、集めます!」と宣言していたから、これはもしかすると今年も鹿児島研修会を開催することになるのかもしれない。

昨年、キャンプに参加してくれた鹿児島大学の学生と、講義・ゼミ・懇親会で再会。
というか、私のゲスト滞在をアテンダントしてくれた。
学生がゲストを迎える、という仕組みになっているらしい。
彼女も大学3年生、いろいろ悩んでいるらしい。
そんな時に再会できて、そして語り合えて、私もなんだかうれしかった。
彼女が、周りの学生に、山賊キャンプへのボランティア参加を強力に働きかけてくれた。
それはきっと、彼女が昨年泰阜村で大きな学びを得たからだろう。

遠いと想っていた鹿児島が、身近なものとしてつながっていく。
まさかと感じていたが、実は来るべくして来たのかもしれない。
井倉先生と、学生さんに感謝。
泰阜村の教育力が、南にも伝わり始めている。
今後も、意欲ある学生のために、鹿児島に来ることになるだろう。
そして学生諸君が、泰阜村で躍動することも増えるだろう。
信州泰阜村と鹿児島の縁が、もっと豊かに紡がれることを願う。
若者をオールジャパンで育てよう。

代表 辻だいち