【一人一票の職場】未来の地図をつくる

グリーンウッドはだいだらぼっち創設から数えると今年で39年目となります。そもそものはじまりは「1年間のキャンプがしたい!」というこどもの声を受けてはじまった「暮らしの学校だいだらぼっち」です。時代が進むにつれて、その時々の社会課題を受けたり、スタッフの想いの体現として様々な事業を行ってきました。

右往左往しながら進むだけでは大きな目的は達成できないと、10数年前にVISIONとMISSIONを考え、それを道しるべに進んできました。
おかげでスタッフの力を向けるベクトルがあってきことで一定の成果を得られたと感じています。

しかし時代は流れ、社会課題も変化しています。そこで新たなVISIONとMISSIONを変えることになりました。
変えるといっても簡単に考えられるものではありません。大切にしていることのイメージや方向性はなんとなくわかっていても、おぼろげなものを言葉にすることは考えている以上に難しいもの。さらに「外部の人たちに伝わるコトバ」となると徹底的に磨きあげなければなりません。

そこで今回はプロの力をお借りすることにしました。ライターの宮本恵理子さんです。宮本さんは日経ウーマンの記者から現在はフリーのライターとして活躍されている方で、スタッフぱるの大学時代の友人という縁でお願いしました。

5月、10月にそれぞれ1泊2日のワークショップを開いていただいて言葉磨きを行いました。

5月はグリーンウッドの紹介と、スタッフ同士のインタビューワークを実施しました。
ここではこれまでのVISION「あんじゃねえな社会 (※あんじゃねぇとは泰阜村の方言で大丈夫だの意味。そこから『誰もが安心できる社会』と捉えています)」をテーマに、「あなたが考えるあんじゃねぇな社会とは?」をペアインタビューで深めていきます。
普通の会社に比べると、圧倒的にコミュニケーションの量が多い職場ですが、それでも「深い話」や「そもそもどう考えている?」という話は日常的にすることはなかなかできません。
お互いの考えを知るだけでも良い時間となりました。

1回目はここまでで終了。次のワークまでの間に宿題が出されました。

10月の2回目のワークショップでは、前回と宿題から出てきたキーワードを宮本さんがまとめていただき、またペアインタビューで聞き合う時間からはじめます。

今回は「わたしたちの仕事はどこに向かっているのか?」を考える時間となり、未来に向けて様々な話が出ていました。スタッフからは「この時間だけでもやった甲斐があった」という声も。

2日目の朝は、いよいよここまで話してきた言葉からVISION、MISSION、VALUEの形に宮本さんがまとめてくれました。

言葉一つ一つを見て、共感、納得、ズレ、違和感を全員で話しながら、最終系に進んでいきます。
…と、ここでお見せできればいいのですが、このブログを執筆している現在は提案いただいた言葉からのブラッシュアップ中で、VISION、MISSIONはまだ完成しておりません。しかし、私たちでは導き出せない言葉や切り口は新鮮な刺激、なるほどと驚くばかりでした。

グリーンウッドは一人一票の職場です。誰かが専制的に方針やVISIONを決めて動く場所ではありません。スタッフ一人ひとりが責任をもって全員で決めていくことを大切にしています。
時間も手間もかかりますが、この時間があるからこそ、スタッフひとりひとりが「自分で考え行動できる」のだと思います。

これまではHPもパンフレットもなにもかも、団体内部で進めてきました。
その過程で育つスキルもありますが、一方で得意な方に任せることで得られるものの大きさも感じました。

自分たちだけでなんとかする。から多様な人と関わって新しい視点を入れて世界を広げること。
そして私たち自身の得意で他の方を助けられれば、その方がより豊かな社会に近づくのではないかと思います。

改めて新しいVISION・MISSIONはお知らせいたします。楽しみに待っていてください。
そして宮本恵理子さん、本当にありがとうございました!