「やりたい!」はタカラモノ~放課後児童クラブ「いってきました」

こんにちは、「いってきました」のみけです。

一年を通じて学校のある日に行っている放課後児童クラブ「いってきました」も、先日今年度のすべての活動を終えました。この一年をちょっと振り返ってみたいと思います。

「いってきました」では、基本的なこと(あいさつする、とか、帰ってきたら手洗いうがいをするとか)以外、ほとんどのことは決まっていません。宿題をやるかやらないかも、やる時間も、何をして遊ぶのかも、すべてそれぞれこどもたちが自分で決めています。

4月に通い始めたばかりの1年生は、はじめのうちはちょっとなれなくて緊張感もあるのですが、一か月もしない間に元気に遊びまわっていました。

「いってきました」ではこどもたちの「やりたい!」を大事にしています。いろんなことを思いつくこどもたちのその発想の中には、実現が難しそうな事ももちろんあります。先日紹介した「さつまいもミルク」もそうですが、はじめから「無理」と言ってしまうのではなく、どうやったらできるかを考えていきます。

なので、今年度も「いってきました」では本当にいろんなことをしてきました。

近く(といっても10分ほど歩きますが)の橋まで鯉のぼりを見にお散歩に行ったり、

木いちごや桑の実をとって食べたり、

裏山に登ったり、

木工でスプーンや刀を作ったり、

いただいたスイカでスイカ割りをしたり(なんと、今年度の夏は3回もできました!)、

雨が降っていてもカッパを着て雨水に打たれたり(修行僧?笑)、

その雨水が落ちてくるのを見て、鹿威しを作ろうとをひらめいちゃったり(立派なのができました!驚)、

マッチを使って焚き火をしたり、

その火でおいもを焼いたり蒸かしたり、

弓矢を作って遊んだり…。

他にも染め物、チャンバラ、お菓子作り、おもちつきetc…と、挙げたらきりがありません。

こどもたちの「やりたい!」は尽きることがないのです。

自分たちで金曜の夜から日曜の昼までの、2泊のキャンプも計画して実行しました。

先日も、今年卒業する6年生を送り出す会を開きたいと提案したら、当の6年生が「自分たちで計画する!」と言って日にちはいつにするか、ケーキはどう作るかなど、相談して当日はおいしいケーキをみんなに振舞ってくれました。

そして、卒業にあたって6年生が作ってくれた「いってきました」の看板。最後に設置していってくれました。今までの「いってきました」で培った自分たちで「やりたい!」を叶えていく力がまさに発揮された時でした。

地域の方にいただいた果物やお野菜おやつを作ったり、一から企画して遊びやイベントを実行したり、刀や弓矢を作って遊んだり、焚き火をしたり…。基本的にはあるもので遊んでいるだけなのですが、これがなかなかやれないのが今の世の中なのでしょうか。泰阜村という自然とあたたかな人たちという恵まれた環境の中で、思う存分遊べる「いってきました」のこどもたちは本当に幸せだと思います。

もちろんできることばかりではありませんが、こどもたちはまずはとり組んでみて、できるかできないかを実感していきます。難しい時には何が原因でできないのか、どうすればできるのか、こどもたちでも考えますし、もちろん私たちも一緒に考えます。

こうして紆余曲折ありながらも「やりたい」を実行していく中で、こどもたちは自分たちで先を見据えて段取りをとることができるようにもなります。

でも、それよりなにより、「やりたい!」が「叶う」という体験が、こどもたちの中にワクワクの種をたくさん落としていってくれるのです。

はじめる前から「自分には無理」とあきらめてしまうのではなく、「まずはやってみよう!」というチャレンジする気持ちは、いくつになっても自分を次のステップへと導いてくれます。

「やりたい!」はこどもたちの未来へつながるタカラモノ。

これからも「いってきました」ではこどもたちの「やりたい」に寄り添って活動していきます!

今年度もたくさんの方々に支えていただきました。みなさまありがとうございました。4月からもまたよろしくお願いします!