だいだらぼっちでは一人ひとりを尊重する話し合いを大切にしていて、みんなが解り合うことが大事であることを学べました。
だいだらぼっちの卒業生にインタビューするこの企画、今回はだいだらぼっち10期生のぶーです。ぶーは、だいだらぼっち十年目から十二年目(1995-1997年度)に、中学1~3年生の三年間をだいだらぼっちで過ごしました。最初の自己紹介のときに、「キャンプネームはぶーです。」と笑顔で言っていることが、みけにはだいぶ衝撃的だったことを覚えています。お年頃の子が「ぶー」って・・・って、最初は呼びにくかった覚えがありますが、屈託なく笑顔で言っている彼女を見て違和感なく呼べるようになりました。だいだらぼっちに来る前、キャンプに参加していたとき、お勝手においてあっただいだらぼっちの子のおやつを通りすがりに食べてかにに怒られていて、まるでずっと前からいたかのようにそこにいたぶー。今は一体どんなことをしているのでしょうか。それではインタビュースタート!

ーお久しぶりです!早速ですが簡単に自己紹介をお願いします。
95年4月~98年3月 中学3年間参加していました『ぶー』です。今は仕事の関係で東京にいますが基本的には地方勤務の仕事です。なぜ地方かというと畜産物(豚)の生産をしているので、北海道や青森、宮崎などが基本的に拠点になっています。
趣味は食べて飲んで遊ぶことで昔と変わらないかもです(笑)。
ーぶーは今何をしていますか?それはどんなことを想ってしていますか?
仕事もですが、その他にも家族の事や趣味のことなど、色々含めて教えてください。
今は仕事とプライベートの充実に励んでいます!
仕事は養豚業です!みなさんも一度は食べたことあるであろうソーセージの会社です🐖。
小さい時から自然や生き物が好きだったのが高じて仕事にしちゃいました。
今は東京勤務なので経営面の業務が主になっており、冒頭の思いとは乖離してますが…。良いものを、美味しいものを作ろうと邁進してます!!
最近は、ボーリングにはまっています。とりあえずガーターを出さないことに集中しながら一般レベル目指してます!
あと近々、ゴルフも始める予定なのでボーリングブームは終わりそうな予感です(笑)。
ーボールを転がすという共通点はありそうだけど、転がし方が全く違いますね、大きさも(笑)。ボーリングブームは終わりと言わず、ぜひ両方楽しんでいただきたいと思います。
お仕事で大変だったことや困ったことはありますか?また、それらをどう乗り越えてきましたか?
生き物を扱う仕事なので健康で大きく育てることは難しいなと感じます。ですが、今は機械化進んでいるので飼育管理は意外と誰でも出来ちゃいます。
大変なことはお客さんに安全で安心なお肉を安定的に届けることや、外国産に負けない商品を作れるかです。1人ではできないので従業員一丸となって日々、変動する状況に柔軟に対応できるようにコミュニケーションを大切にしてます。
ー安定的にお肉を届けたり、外国産に負けないようにするには実際どんなことをしているのですか?企業秘密でない部分で教えてください!
価格では負けてしまいますが味で勝負してます!
例えば食べる餌の配合を調整して独自の銘柄の豚を作ったりしてます。
ー価格競争の部分は厳しいですよね。でも餌の配合など細かく調整することで安全で安心なお肉を届けられるようにするってだいぶ試行錯誤が必要ですよね。結果が出るまでに時間がかかりそうですから。もちろん結果を想定してのチャレンジだとは思いますが、その時間をかけてでも品質第一に届けられるようにする努力には本当に頭が下がります。
お仕事をしていてよかったと思うことや、一番の思い出などあれば教えてください。
育てている豚が健康にすくすく成長していく様子です。仔豚はとにかく小さくて可愛い!愛らしいです!
母乳を飲むために生まれた瞬間に歩き出す姿は感動しますね!

ーそんなに大切に育てたかわいい豚ちゃんを食肉にするっていうのは、なんとなく感情をどこに置いたらいいのかわからないのですが、安全でおいしいお肉を届けたいという気持ちはすごく理解できます!だからこそ余計に大事に育てた豚ちゃんを送り出すときの気持ちをどこに持っていっているのか教えてください。
凄くサイコパスかと思うかもしれませんが大切に育てた命を大切にたべてもらえると思うと大切に育てよう、送り出そうと思えます。なので、皆さんにも大切に食べてもらえると嬉しいです!
ーなるほど、そういうことなんですね、わかりました。全然サイコパスだとは思わなかったです。むしろ納得です。だいだらぼっちでも飼っている鶏を絞めてそのお肉をいただくことがありますが、今まで育てるところから携わり、その鶏を食肉にするまでの過程を経るからこそ、余すことなく最後までいただこうという気持ちになれるのだと思います。売っているどんなお肉も、大事に育ててくれる人がいて、それをわたしたちの代わりに捌いてくれる人がいて、流通に乗って食卓まで届く。その最初の部分を担ってもらっているんですね。ぶーは食べることが大好きだからこそ、最後まで大切に食べてもらえるような命を育てるところに自分のエネルギーを注げるのかもしれませんね。
でも、今は飼育からは離れて経営面の数字周りを色々やっています。その前には人事にも携わっていて、事務職は4年目です。4月からは更にステップアップする予定で大変な予感しかしてないです。(←すでにステップアップしています)
ーでも現場のことをよくわかってくれている人が上司にいることは、下に就く者にとってはありがたいことだと思います。事務職も経験しているから、飼育の現場とはまた違う大変さがあることも理解できて、いろんな相談に乗ってあげられるのでは?と思いますよ。
そんなぶーが今のお仕事に就くまでに体験したことなど、きっとたくさんあると思うので教えてください。
高校、大学も畜産系でした。
その中で生き物に触れ、生態を学ぶことで命の大切さや食が人には欠かせない存在であると感じました。
その経験を活かし現在の職につきました。
ー確かにだいだらぼっちにいたときも動物好きで、コロ(当時の飼い犬)とよく戯れていましたね。お勝手で一緒に添い寝をしていたことを思い出しました(笑)。高校や大学での思い出などあったら教えてください。
高校も大学も北海道だったのですが、高校のときはポニーに噛まれたことがあります。撫でてたら楽しくなったのか、ポニーが私の腕の柔らかいところを食べた!(笑) でも甘えて噛んだだけなので、周りにいた友だちはみんな爆笑でした。
大学は酪農学園大学というところで、牛・鶏・豚の生態や行動・経営などを学びました。バイトも乳搾りとか肉牛の世話とか畑とか、そんなのばっかりやってました!
ー大学でもそういった生き物のお世話はしていたと思いますが、夏休み等の長期休みのときには当番とかあったのですか?
当番はなくてアルバイト制だったんです。あとは非常勤の先生もやってくださってました。
ーそれは学生にとってはありがたいですね。割と自由度高めですね。
ちょっと話は逸れますが、みけの記憶によると確か豚ちゃんは綺麗好きだったと思うのですが、あってますか?
あってます!しかも好奇心旺盛です!!
ー好奇心旺盛なんだね。だからトリュフとか見つけられるのでしょうか?
あれは鼻がいいのと、キノコが好物なんですよ。
ー豚ちゃんがキノコ好きとは知りませんでした(笑)。話を元に戻しますね。
大人になって、仕事もして、こどものころには気づかなかったことや改めて感じたことなど何かありますか?
だいだらぼっちにいた頃は周りに人がいることが当然でしたが、社会人になると人間関係を築くのが難しいと感じました。
暖かい優しい人が当然のようにいた3年間はかけがえのない素晴らしい経験をさせてもらったと気づき感謝してます。
ー社会人になって人間関係を築くのが難しいと感じたとのことですが、どんな風に難しかったのですか?また、難しいと感じはしたけど、結果人間関係を築いていると思いますが、どのようにして築いていったのですか?
入社当初は価値観や経験の差ですれ違うことがあり苦労しました。
でもミッションを成功させるためには仲間の協力は必須です!なので仕事の話をする時には丁寧に相手の状況を把握した上でコミュニケーションを取ることを大切にしてます!

ー「仲間」という感覚がキーポイントなのかな。同じ目的を共有して達成するための仲間、とかチームっていう感じでしょうか。
だいだらぼっちでの暮らしはまさにその感覚がないとですよね。好き嫌いや合う合わないに関係なく、暮らしを共にする仲間ですからね。
ぶーがいたころのだいだらぼっちはどんな感じでしたか?
こども主体で自由に活き活きとした生活でした。
こどもたちで話し合い決めていく中で衝突や喧嘩もありましたが、自分たちで決めていくことで、責任を持ちながら様々な行事や遊びを本気で取り組んでいたと思います。

ー当時の出来事で一番印象に残っていることはなんですか?また、面白エピソードがあったら教えてください。
天竜川の川下りやキャンプ、田植え、登り窯、祭り、しいたけ栽培、沢山いろいろなことが経験できました!
その中でも印象に残っているのが、深夜にこそこそ食べる夜食です!当時、中学生が多く食べ盛りのメンバーが、深夜にこそこそ炊飯器を開けて海苔の上にご飯を乗せて醤油をたらし海苔巻きにして食べてました。怒られることは無かったと記憶してますが、朝のご飯が足りないとざわざわしていたような気がします(笑)。みんなで深夜に、こっそり食べたり夜更かしたりするのが楽しかったですね。

ーだいだらぼっちでの暮らしは今のぶーにどんなふうにつながってますか、あるいはどんなふうに位置づいていますか?
みんなで決める生活は楽しいものばかりではありませんでした。時に意見が合わず何時間も沈黙するような話し合いや折り合いが合わないこともありました。毎日欠かせない掃除・ご飯当番を決めるのも、どうすれば当番が決まるのかを本当によく話し合いを行いました。
今思えば、やるべきことなのに話をしないと決めれないのはこどもだからこそだと思います。大人だと忖度してしまい話し合いを割愛してしまうことが多々あると思います。でも、だいだらぼっちでは一人ひとりを尊重する話し合いを大切にしていて、みんなが解り合うことが大事であることを学べました。
大人になると薄れてしまいますが、だいだらぼっちでの生活を思い出すと仲間を大切に、人を思いあう気持ちを大事にしようと思います。私は一人っ子なので、だいだらぼっちで過ごせた3年間は兄弟に囲まれた貴重な体験となりました。
ー楽しいこともそうでないこともいろんなことを含めて、間違いなくだいだらぼっちを満喫していたと思います。
ところで、ぶーが今夢中になっていることはありますか?あれば教えてください。その魅力も!
我が家の猫を可愛がることです💕
ーめっちゃ普通なのきましたね(笑)。猫、可愛いですよね。自分の時間軸で動いている感じがなんとも言えない気がします。みけが飼っていた猫はもうだいぶ前にこの世を去ってしまいましたが、今でも可愛いと思っています。人の上に乗ってきてモフモフされるのとか、たまらなかったです。ポニーじゃないですけど、猫も甘えて噛んできますよね、時々カプって(笑)。
では、ぶーの夢を教えてください。
健康第一!
ー確かに!誰もがそう有りたいと思っていると思います。みけもそう有りたい。健康でないとやりたいこともできないですからね。ぜひ健康であり続けてください!
最後に今のだいだらぼっちのこどもたちにメッセージをお願いします!
人生は一度しかないので今この瞬間を楽しむために何が1番かを考えて仲間と過ごしてほしいです!
無駄なことは絶対に無いので1つでも多く経験を積んでほしいです!
ーありがとうございました!いいことだけではなかったかもしれないけど、三年間を思う存分過ごして、楽しんだからこその言葉だと思いました。
今日はありがとうございました!

冒頭でもお伝えしましたが、夏冬のキャンプに参加していたときからすでにだいだらぼっちの主であるかのような雰囲気だったぶー(笑)。あとにも先にも、キャンプ中にだいだらっ子のおやつを食べてしまってかにに怒られた人は、ぶーしかいないと思います(笑)。だいだらぼっちにいた中学生の三年間、持ち前の度胸というか、あっけらかんと物怖じしない感じでいろんなことに積極的に関わっていました。登山や川遊びのようなアクティビティはもちろんのこと、それらの企画も、田んぼや畑の作業も、登り窯や冬支度の薪割りも、話し合いの司会も、とにかくなんでも楽しんでいたという印象です。思い出すぶーの顔は常に笑顔ですから。村の同級生とも仲良しで、学校帰りにだいだらぼっちの看板のところでよく女子3人でおしゃべりしていて、空が暗くなってしまうこともありましたっけ。そんな感じで明るく頼もしいぶーですが、繊細な部分も持ち合わせていて、自分のことというよりは、仲間のことに心を傾けていたことが多かったなぁという印象です。自分は後回しになっちゃうからたまにしんどいときもあったけど、でもちゃんと立て直してくるぶー。そんなぶーにみけも元気をもらっていました。今はお仕事で現場を離れて事務やさらなるステップアップといったことに対峙しているということですが、仲間のことを気遣いつつも元気を周りに振りまいてくれていたぶーならきっといい上司になることと思います。忙しいと思いますが、ぜひだいだらぼっちに顔を出しに来てくださいね!いつでもお待ちしています。

こどもと大人が力と智恵を出し合って暮らしをまわしていることに魅力を感じ、1990年よりグリーンウッドに参画。今もだいだらぼっちのこどもたちや地域のこどもたちと日々奮闘中!寄る年波には勝てないので一緒に走り回ることはできないが、こどもたちと一緒にあちこち歩き回ったりキャンプしたりするのはできる。今のお気に入りは虫のいない季節に野宿して夜空を眺めることと、帰ってきたOB・OGと一緒にお酒を飲むこと!。
