どんなツリーハウスをつくる!?|あんじゃね学校

こんにちは!スタッフのだいちゃんです。今年度は地域のこどもたちと一緒にツリーハウスをつくるビックチャレンジを行います。建築する場所はこどもたちにとって身近なあんじゃねの森です。あんじゃねの森についてや経緯についてはこちらのブログをご覧ください。https://www.greenwood.or.jp/tane/11628/

複数に分けて建築が進みます。今回は1回目の様子をお伝えします。

集まったのは地域の小学生に加えて、いつもモノづくりを教えてくれるギックや、小学校の教頭先生、そして、19年前に当時のこどもたちとツリーハウスをつくった村の大工さんも駆けつけくれました。

小さい子も大きい大人も目的は一つ、ツリーハウスをつくること。どんな形のものを建築するかこれからですが、軸として考えているのは「自分たちの手の中にあるツリーハウス」です。建物を建築するということは今後、メンテナンスや修繕は必ず必要になります。もしかしたら増築する可能性もあります。そんな時に、こどもの手から離れて「大人やプロじゃないと作業できない」となってしまわないもの。時にはそういう場面があっても、基本的にはメンテナンスを含む手入れが自分たち(こどもたち)でするツリーハウスを目指しています。それでこそ、愛着がわき「自分たちのツリーハウスだ!」と胸を張って言えるものになると考えています。

今回の勝ち取りは、建設予定地の整備と、どんな形の建築するかイメージを膨らませることです。最初に大工さんから「建物をつくるには水平が大切なんだよ。もし床が傾いてたら寝ている時に転がっていっちゃうからね。だから初めにレーザーの機械を使ってレベル出しっていう水平を確認する作業をするんだ。」と、家づくりの仕組みをこどもたちに話してくれました。こどもたちは「なるほど」とうなずきながら聞いていました。

大工さんがレーザーの準備をしている間に、こどもたちは次にギックから山仕事のやり方を教わります。山の手入れは残したい木を決めて、周りを整えたりしますが、今日はツリーハウスをつくれる場所にすることが目的なのでキレイに全部刈っていきます。普段から工作でノコギリを使いこなすこどもたちですが、下草を切ることは初めてなのでバディ(二人一組)を組んで慎重に行います。

斜面での作業は重心が固定しにくく、大変ですが一生懸命踏ん張って作業してました。

木は切りっぱなしでなくこどもたちが決めた場所に運んでいきます。こういう小さいことが大切で最後にどうするか、後始末の重要性は昨年の作業を通じて理解している気がします。昨年度の作業の様子

こんにちは!スタッフのだいちゃんです。みなさま「あんじゃね学校」という活動をご存知でしょうか。泰阜のこどもたちが村の暮らし・文化・歴史・自...

下草刈りを終えると、大工さんがレーザーで水平を出して、長材をネジで組んで仮止めをします。こどもたちは見たことない機械に興味津々。

建設予定地にあっという間に仮止めができました。こどもたちは仮止めができたことで、大きさや高さなどイメージができます。そのイメージを元に「どんなツリーハウスがいいか」絵に書いて、アイディアフラッシュを行いました。

軸となるのは冒頭で記載した「自分たちの手の中にあるツリーハウス」です。その上でどんな形にするか、アイディアを出します。しかし、こどもたちの書いた絵・アイディアをすべて叶えるわけではありません。こどもたちのツリーハウスへの想いをしっかりと受けとめ、長期的に見て軸にあっているか大工さんや林業士と相談して設計図を作っていきます。

もくもくとイメージを絵に書いています。大人もこどもも真剣です!

⇑男の子が絵を見せてくれて、「僕が書いたツリーハウスはロフトやベランダがあって、特徴的なのはゴミ箱だよ!下に集まる形にするんだ!」と教えてくれました。とても面白いアイディアです。他のみんなもおともだちと話しながら書く子も居れば、一人で黙々とかく子、ツリーハウスの予定地の周りをぐるぐるしたり、上から見たり、下から見たり、森全体をみて書いたりとそれぞれツリーハウスについて真剣に考える、森遊びとはまた別の有意義な時間でした。

最後に発表会。みんな自分の描いた「理想のツリーハウス」を伝えてくれました。「僕は森が一望できる展望台がほしいからに屋上をつくりたい。」や、「室内に上り棒があったら面白い。ケンカが起きないように3本ほしいな笑」などステキなアイディアがたくさんでした。

みんなおともだちの発表をしっかりと聞いていました。今回の作業はここまでです。

1回目はツリーハウスをつくる導入が主でした。全国各地様々な活動がありますが、大工さんと相談しながら、こどもたちで下草刈りというゼロの状態からツリーハウスをつくる泥臭い活動は中々ないと思います。けど、私はこの地に足付いた泥臭さが大切だと思っています。きれいに整った枠組みをこどもたちに提示するわけなく、こどもたちと正解かわからないけど自分たちで考え実感して、むしゃらに向かっていくプロセスが今後の村の財産になると思います。きっとまだまだ大変なことや困難が続いていきますが、その都度こどもたちと考えながら「泥臭さ」を楽しんでいきたいと思います。