村の子にとって身近な「あんじゃねの森」とは!?

皆さんこんにちは!スタッフのだいちゃんです。今年度も、地域・幼児教育チームのリーダーとして、「放課後児童クラブいってきました」や「休日の自然体験活動のあんじゃね学校」など、様々な教育事業をおこなっていきます。今回のブログでは、村のこどもにとって身近な「あんじゃねの森」についてお伝えします。

ちなみに「あんじゃね」という言葉は、長野県南部の方言で「安心だよ、大丈夫だよ」という意味です。泰阜のじいちゃん、ばあちゃんもよく使う親しみのある暖かい言葉です。

あんじゃねの森とは

今でこそ、こどもたちの活動場所である「あんじゃねの森」は元々は泰阜北小学校の学有林でした昔はこの森で植林した材を学校を修理する材にしたり、売ってお金にしたりと学校のために活用されていました。しかし時が流れ、材木の価値が下がったり、暮らし方の変化により人の手が入らなくなり暗く荒れた森となりました。村からグリーンウッドで自由に使ってよいと借りたその森に、2004年村の大工さんと小中学生が協力してツリーハウスを建てるプロジェクトを行ったのがそもそもの始まりでした。

しかし、ツリーハウスがあっても暗い森であることは変わらず、活用されることもありませんでした。2005年からこどもたちが遊べる場所にするため少しずつ間伐作業をはじめたのです。ファミリーキャンプや山賊キャンプでの活用、村の保育園児の外遊び、学生たちのワークショップ等に活用されるたびに、光が入り、植生が変化し、今の「あんじゃねの森」となりました。その後人が集い、こどもの声がこだまする元気な森となりました。

こどもたちの成長過程と共にある森

泰阜のこどもにとってあんじゃねの森はとっても身近な森です。保育園時代には豊かな自然を使って思う存分遊んでほしいという想いから「あんじゃねっこ」という活動を行っています。ここで初めて森遊びを通じて自然に触れ合います。

そして、小学生に上がったら「あんじゃね学校」という月に一度の活動で、森で一日過ごしたり、キャンプなど長い時間森で活動します。

そして、森で間伐したナラの木で炭焚きをしたり、だいだらぼっちの登り窯や風呂、ストーブの薪を採ることもあります。

泰阜中学校では以前まで、技術家庭で使用する教材は村外の材を使用していました。しかしせっかく森に囲まれている泰阜村なのだから、村の材を使用した方がいいのではと学校に提案したところ、2020年度からあんじゃねの森の材を使用することになりました。

今では「どこからこの材が来たのか伝えることで、生徒が材を使うことの意義と責任について、故郷のこどもだからこそ学びとってほしい」という想いから森の授業も行っています。授業では、あんじゃねの森を軸に、里山の暮らしの豊かさ、自然問題について学ぶ時間となります。教室での授業に加え、自分たちが先代の残した恵み(材)を受け取るだけでなく、繋いでいく意味も込めて中学生による植林も行われています。

 幼少期で森を知り、小学生では森で遊び、中学生では森について学ぶことで、森を使うことと、育てることの循環について考えるようになります。こどもの成長過程と共にある森、それが「あんじゃねの森」です。ここからは今年度の新たなチャレンジについてお伝えします

2023年度のチャレンジ-ツリーハウスをつくる!-

冒頭に記載した2004年に建設されたツリーハウスはこどもたちの遊び場として長年愛されてきました。

しかし、時間の経過と共に傷んでしまい、その度に村のこどもたちと修繕作業を行ってきましたがとうとう修繕では手が負えないほど老朽化が進んでしまいました。そのため、想いで繋いできたツリーハウスを、昨年2022年度にこどもたちと地域の方と一緒に解体作業を行いました。

解体の様子はこちら⇒(https://www.greenwood.or.jp/tane/10303/

そして、2023年度は19年前と同じように、ゼロからこどもたちと地域の方が力を合わせて新しいツリーハウスをつくるチャレンジをします。その様子は随時ブログにてお伝えします。