だいだらぼっちの卒業生にインタビュー おまっちゃ(1991・1992年度参加)

『有り難い』と感じる気持ちが薄くなってしまった便利な世の中。私はだいだらぼっちで「有り難い」と感じる気持ちをたくさん育てて頂いてたんだと思う

だいだらぼっちの卒業生・保護者にインタビューするこの企画、今回はだいだらぼっち6期生のOGおまっちゃです。おまっちゃはだいだらぼっち六年目と七年目(1991・1992年度)に小学4・5年生の2年間をだいだらぼっちで暮らしていました。

―おまっちゃ、お久しぶり!二年半くらい前に大阪で出会って以来かな?早速ですが、自己紹介をお願いします。

小学校4年・5年の2年間、だいだらぼっちにお世話になった大阪生まれ大阪育ちの初瀬満里子(はつせまりこ)です。当時はおまっちゃと呼ばれていました。
今はシングルマザーで、高2男子と中3女子を育てながらハルカスがある大阪市阿倍野区でネイルサロンを経営しています。
近年は世界4台コレクションのバックステージでネイルを施術させて頂いたり、全国各地でセミナーをさせて頂いたり‥と充実した日々を過ごしています。
2020年は30代最後の年!全力で楽しむ気満々です。

ーこどもたちってもうそんなに大きくなったんですね!人のうちのこどもの成長は早いものです。おまっちゃはネイルのお仕事をしているけれど、今のお仕事に就こうと思った理由を教えていただけますか?

子育てと当時していた仕事が少し落ち着いて来た時に「何か趣味でも持ってみたいなぁ…」という気持ちが生まれ、その時にハマっていたセルフネイルをもっと上手になってみよう!!ネイルスクールに通いだしました。
検定を取得したり‥と、目標をもってみたことでプライベートも充実してきてとても楽しかったのです。
ネイルを通して出会った方々が、「ネイルは目の前のお客様だけではなく、その先にいるお客様の大切な方も幸せにしてあげられる仕事なんだよ」と教えてくれたことに感銘を受けて、プロのネイリストを志しました。

―おまっちゃはお母さんでもありますが、子育てと仕事の両立という面で大変だな、と思うこと、逆に幸せだな、と思うことを教えてください。

仕事と家庭や子育ての両立はとにかく大変!!
私の場合はシングルなので、全て一人でやらないといけないところがとてもしんどい時期もありました。風邪引いても寝込めないし、どんなに疲れててもご飯も洗濯もやらないわけにはいかないしねぇ…。
幸せだ!と思うことは、こどもがいるからこそ頑張れるところ。あの子たちがいなければ、今の私はなかった!!と言い切れるくらい、私にとってこどもたちは最大の理解者で最大の応援者です。

ーきっとおまっちゃの頑張っている姿をきちんと見ているからですね!
話は変わりますが、おまっちゃがいたころのだいだらぼっちはどんな感じでしたか?

‥き、汚い。色んな意味で。笑(注:建物が二次利用の材で古ぼけて見えて汚く感じたり、みんなの部屋が汚かったり・・・ということのようです)
でもとっても楽しかったし、不便が幸せな毎日でした。

ー不便が幸せって、例えばどんなことでしょう?

例えばね、今はスマホとかみんな持ってて地球の裏側に居たとしてもいつでも電話やメールで誰とでも連絡取れちゃうでしょ?そんな便利なモノが無かった時代って、話したい!と思ったら逢いに行くしかなかったと思うのね。
きっと、時間やパワーをたくさん使って逢いに行ったんだと思う。
その背景が相手に伝わった時に、とんでもなくhappyな気持ちになるんだよね。便利な世の中になったことで、簡単にできてしまうことが増えたことで、有ることが難しい『有り難い』と感じる気持ちが薄くなってしまったと感じることがよくあるけど、私はだいだらぼっちでの生活の中で「有り難い」と感じる気持ちをたくさん育てて頂いてたんだなぁ‥としみじみ思います。

ーなるほど。「有り難い」というのは、不便だったり困ったりしたときにこそ感じられるものなのでしょうね。
話を戻して、当時の出来事で一番印象に残っていることはなんですか?また、面白エピソードがあったら教えてください。

母屋の玄関からマムシが入ってきたことがあったんだけど、それを捕まえて蒲焼きにして食べたこと。(笑) 衝撃的過ぎた!!

ーうん、そういえば食べました。(笑)ちいさかったおまっちゃには衝撃でしたね!
だいだらぼっちでの生活は小学生のおまっちゃにとって大変ではなかったですか?おうちとはずいぶん違う生活だったと思うので。

だいだらぼっちに行く前の生活とは大きく変わったので「大変」ではあったけど、楽しかったですよ。だって、お家にいたら薪割りもお風呂焚きも鶏をさばくこともなかったもん。(笑)

ーなるほど、さすが。(笑)
だいだらぼっちでの暮らしは今のおまっちゃにどんなふうにつながってますか、あるいはどんなふうに位置づいていますか?

だいだらぼっちで過ごした2年間のおかげで、どんなことも自分で乗り越えていける強さと賢さを身につけられたように感じています。生きていく強さですね。
あとは、「自然の流れを感じて生かされている自分である」ということもだいだらで学んだことですね。

ーしなやかで強い感じ、みけのありたい姿です!(笑)
おまっちゃが今夢中になっていることはありますか?あれば教えてください。その魅力も!

人財育成!!
仕事を通して『人を育てる』ことに取り組むことで、私自身が育てられています。やっぱり私は人の心の成長が大好きなんだなぁ〜、と思います。(笑)

ーおまっちゃらしいですね。
おまっちゃの今の夢を教えてください。

こどもたちのこどもたちや、そのまたこどもたちが笑って過ごせる世界を創ること。

ーまたずいぶん大きな夢ですね!
そのために具体的にやりたいことは?

私は、これからの未来を創るこどもたちを育てていく大人たちがイキイキワクワクしながら毎日を過ごすことができたら、こどもたちはきっと「僕たち、私たちも早く大人になりたい‼」って想うと考えています。
そういう生き方が連鎖して続いていけば、もっとみんなが『幸せだなぁ』と感じながら生きられる社会を創ることができるんだと思います。なので私は、関わる方々がイキイキワクワク生きられるようにするにはどうしたらいいかを考え、カタチにしていきたいんです。
今は志事(私は仕事をこう書きます)を通じて、人の心を育てる会社創りに力を注ぎ、私と同じ想いで社会のお役に立ちたい!という仲間を増やしています!

ーいい字ですねね。「志事(しごと)」って。ぜひ素敵な仲間をたくさん増やしてくださいね!最後に今のだいだらぼっちのこどもたちにメッセージをお願いします!

だいだらぼっちで過ごす時間はとても貴重な時間です。色んなことを見て‥触れて‥経験して‥なんでもチャレンジしてください。
それがいつか自分の大きな財産になります!そして、大きな夢を持ってください。
自分の人生を全力で楽しめるような未来を創ってもらえることが、私の何よりの喜びです。

―素敵なメッセージをありがとうございました!

だいだらぼっちにいたとき、小さいけど芯の通った頑固者(ごめん!笑)、というイメージだったおまっちゃ。数年前に大阪で関西のOB・OG・保護者とお会いする機会に久しぶりに会いました。その時、ネイリストとして働いていることと、ネイルの仕事のその先に、みんなの幸せを願っていることを聞き、とても感動したことを覚えています。自分だけでなく、未来のこどもたちの幸せを思い描きながら人を育てるネイリスト。なかなかいませんよね。おまっちゃの仲間がたくさん増えることを楽しみにしています!またお店に行ったらネイルをお願いしますね!