アク抜きまでやって1人前!山菜の季節で伝えたい「いただきます」~放課後児童クラブいってきました

タラの芽、コシアブラ、ワラビなどなど学童の周りには春の山菜がたくさんあります。中でもタケノコ取りは人気です。取りごたえもさることながら、食べごたえも満点で、タケノコご飯や漬物、炒めもの、汁物とどんな料理にも合い美味しい山菜です。この季節になると、シャベルやクワを担いでぞろぞろとこどもたちと竹林に向かいます。(この竹林は事前に地主の方に許可を頂いて掘らせてもらっています)

生えかけの頭が少し出ているものや皮が少し茶色がかったものが美味しいタケノコの見分け方です。周りの土を丁寧に掘り、タケノコを掘り返します。とは言っても、タケノコの根っこがあったり、道具を使い慣れていない子もいてそう簡単ではありません。慣れている子は体が小さくても、上手にクワを振って掘り起こします。(道具の使い方というよりも体の使い方という方が正しいかもしれません。)こどもたちにとって自分の足より太いタケノコを掘るので、大変さも相まって達成感もひとしおです。

取れたタケノコを持って帰り、アク抜きです。大きな石を拾ってきて、3点で鍋を支えられるように組みます。(三脚と同じで、3点が安定します)大きな鍋に水を張り、下処理をしたタケノコと米ぬかを入れて点火。何時間か煮込んでアク抜きの終了です。こどもたちからは「アク抜きって?」「米糠ってなに?」「なんでアクが抜けるの?」と不思議がいっぱいです。

昨年度までは、ワラビやタケノコなどアク抜きが必要な山菜もそのまま袋に入れてそれぞれ持ち帰っていました。保護者の方に様子を聞くと「季節の味が食べられてありがたい」との声がある一方で、各家庭で下処理を行う大変さも垣間見えました。こどもたちも「採ること」と「食べる」ことは楽しいのでたくさん持って帰りますが、それらを結ぶ大切な「下処理」が抜けて消費的な活動になっていたように感じていました。この工程があって初めて、「採った物」が「食べ物」になることを体験できた活動でした。

タケノコだけではなく実は人参や大根のような野菜でも、土がついていたり葉を取り除いたり、魚や肉もこどもたちの見えないところで、生産者さんや保護者の方の様々な工程を通して食べられるようにしてくれている。そんなことにも想いがつながっていくことで、本当の意味での「いただきます」の意味が伝わると良いなと感じます。