次世代に繋げる森の授業-泰阜中学校で授業をしました-

泰阜中学校の1年生、2年生対象であんじゃねの森や森の持続についての授業を行いました。

なぜ、このような授業を行うことになったのか経緯を説明するすると、今年度私たちGWは村から支援をいただいてあんじゃねの森の整備事業を行っていました。内容は枯損木の伐倒や、道やベンチの整備、階段づくりや森に放置されている針葉樹の搬出などなど、、、

その整備の際に森から出た針葉樹を製材して、次年度の泰阜中学校の技術家庭で使う材にして頂けることになりました。それはとても意味のあることであんじゃねの森は、元々学友林で先代の方々が当時の泰阜北小学校を支えるため、村のこどもたちのために植えてくれた人工林です。しかし、北小学校は廃校になり使われることがなく放置林になってしまいました。今回約100年の時を経て、その針葉樹を教育の材料として村の子に提供できることはとても尊いことです。また、今回中学生のみんなが先代の想いを受けとったように、みんなも次世代に繋いでほしいと思い、植林を一緒にしたいと中学校にお願いしたところ「いずれ泰阜を背負っていくあの子たちに価値のある教育をお願いします。」と、快く了承していただきました。

その植林の事前授業として、あんじゃねの森含む村の森が今どういう状態なのか、自然と自分たちの暮らしは繋がっているということを知ってほしくて行いました。

授業は、中学生たちが森について身近に感じてもらえるように、泰阜村に生えている木の樹種を当てゲームから始まりました。教室の前に並べられた材をみてグループごとに当てていきます。「桜かな!」「この香りはヒノキかな」と村の子でも難問のようです。続いて技術家庭で使用する材はどこからきたのかの説明を交えて、森の木は資源になるということと、放置して暗くなる森の現状と、その影響で起りえる自然災害についてお話しました。その話を聞いてグループ同士で未来に泰阜村で何が起こるかと、僕たちに何ができるかを考えました。

生徒たちの「もしかしたら土砂災害が起こるかも」「人が居なくなって廃村になっちゃうのかな」と様々な意見が教室中から聞こえます。

時間がある程度経過したらグループごとに発表し合いました。村に住んでいるこどもたちの意見は、森や山が身近だからかどこか現実味のある回答ばかりです。しっかりと考えてくれています。

この授業で出し合った答えは、今中学生のみんなが一生懸命出した答えなのでとても大切です。だけど、大人になっていく上で答えの視野は必ず広くなるはずです。なので考え続けていくことが大切なんだと大人の我々も感じました。それが、きっとSDGsと今いわれる持続可能な社会づくりに繋がると思います。

最後に次回植林をするあんじゃねの森について説明しました。村が昔、自分たちで学校をつくったことや、その際に教育のため、学校のため、こどもたちのために当時価値のあった針葉樹をたくさん植えて繋いでくれたこと。また、みんなが次世代に繋ぐ役割をもっているということをお伝えしました。また、植林を泰阜中学校の皆で行けることは、地域担当の僕にとってとても嬉しいことです。何より村の方々にとっても、村の自然にとっても希望になる活動だと信じています。また来週は植林の様子ブログもアップします。