だいだらぼっちの卒業生にインタビュー とーちゃん(1992・1993年度参加)

親に感謝!!親はこどもの成長を近くで見ていたいはずだし、両親は悩んで決心したのかなと、こどもがいる今だから、そう思います。

だいだらぼっちの卒業生・保護者にインタビューするこの企画、今回はだいだらぼっち7期生のOBとーちゃんです。とーちゃんはだいだらぼっち7年目~8年目(1992~1993年度)に、小学5年生~6年生までのニ年間をだいだらぼっちで暮らしていました。

ーとーちゃん、こんにちは!ずいぶんと久しぶりですが、元気でしたか?さっそくですが、自己紹介をお願いします。

こんにちは。1992~1993年までの2年間、小学校5年6年とお世話になりました、とーちゃんです。家族構成は妻・娘(4歳)の3人家族です。来年1月に4人になる予定です。
趣味はゴルフかな。まだまだ練習不足ですがどんどんはまっていってます。
お酒が好きでバーに憧れて棚作りました。
仕事は小さな工務店に勤めていて建築関係です。名古屋市内にある工場の修繕を受けて施工する施工管理という仕事になります。
新築ではなく、工場にあるのこぎり屋根スレートを2年かけて葺き替えたり、扉のドアノブ取り換えたりを大型連休や休日に工場が稼働してない時間を利用して作業をしてます。
平日は工場内で調査や打ち合わせをして休日に自分でできることは自分でやる。できなければ、段取りをして職人さんにやってもらうという生活をしています。

ーとーちゃんが、今のお仕事に就こうと思った理由を教えていただけますか?

20代のころから引き抜かれるくらいの「スペシャリスト」になりたいと思っていました。
30歳の結婚を考えた頃に、今の会社を紹介してもらい、[工場の修繕のスペシャリスト]にたどり着きました。
偏っている気はしたけど、修繕するのは図面も残っていないような、戦前からある建物なので、僕の工事経験とか記憶などがお客様から必要とされるんです。
古いのこぎり屋根の工場が残っている時代はまだまだ需要があると思ったことかな。

ー「ぼくの工事経験とか記憶」って、前にしていた仕事が役に立っているってことですよね。今の会社に入る前も建築関係のお仕事をしていたのですか?

マンションのリフォームをする仕事をしていました。
好きな言葉は山本五十六の

「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かず」

僕の場合は職人さんに仕事を教えてもらい、自分でやってみて、いい評価をもらう。それを繰り返す事が仕事ですね。いい評価ばっかりじゃないけど…。

ーいい評価ばかりじゃなくても、きちんと評価されることはやっぱり大事ですよね。何がよくて何がよくなかったのか、それがわかるってすごく重要だとみけも思います。次に繋がるので。それに、ほめられるのは何も結果だけとは限らないですし。人を育てる上で大事な言葉ですね、きっと。山本さん、すごい。みけも覚えておきます(笑)。

お仕事で大変だったことや困ったことはありますか?また、それらをどう乗り越えてきましたか?

入社してすぐに当時勤めていた先輩の現場で4人にケガをさせてしまう事故があり、元請けからの仕事ができない時期がありました。
事故の後、先輩は退社して、僕にできることは小さな事からコツコツと信用を回復していくことが仕事になりました。
そして、事故から8年後の今年のお盆に同じ工事を事故なく完了させる事ができた事は自信になったかな。

ー信用を回復していくことって、たやすいことではないと思いますが、とーちゃんはどうやって信用を勝ち得たのですか?

もちろん事故は信用を無くします。ほかにも、仕様を間違えることも信用を無くします。
打ち合わせをエビデンスに残す。
それを元に確認をとってから工事を進める。その繰り返しで、お客さんを裏切らないことを大事にしています。
後はコミュニケーションをとることとして仕事時間外での活動もしました。
ゴルフや飲み会にも積極的に参加しました。

ーなるほど、趣味のゴルフはそこからかな?あ、お酒もかな?(笑)
お仕事をしていてよかったと思うことや一番の思い出などあれば教えてください。

工場の修繕ではあまりないけど、やっぱりお客様から「ありがとう」と言ってもらえると嬉しいです。

ーそうですよね。人の気持ちが伝わってくると、その気持ちにこたえなくては、とモチベーションも保てるし、責任感もついてきますから。「ありがとう」って、きちんと伝えるようにしなくては!と、いつも心がけているつもりではありますが、ちゃんとできているかはわかりません(笑)。

そんなとーちゃんが今の仕事に就く前にしていたこと、経験したことなど、きっとたくさんあると思うので教えてください!

学生時代に夏の山賊キャンプに約2ヶ月ボランティアにも参加しました。
その時に出会って今でも連絡取り合える仲間がたくさんできましたよ。

ーはい、来ていただきました。しっかり覚えています。当時は金髪でしたね!(笑)ひと夏ずっとキャンプを手伝ってもらいました。その節はどうもありがとう!ずっとつき合える仲間がいるなんて、素敵ですね。

そんなとーちゃんは結婚もして、お父さんでもあるわけですが、家庭を持って自分の中で何か変わったことや気づいたことはありますか?

独身の時は自分のために仕事をしてたけど、親になって変わった事は、家族が夢中になれる事、娘がやりたいと思うことを叶えてあげたいとサポート役に回っていることかな。
仕事はそのための時間。だから頑張れるのかな。
外で飲むのも好きだけど、家に帰って飲むお酒が落ち着くんです。

ー家呑みが落ち着くなんて、おとうちゃんの鏡ですね!きっとおうちの居心地がいいんですね。居心地のいいとーちゃん一家はどんな一家ですか?PR含めて教えてください!

よく笑いよく怒りよく泣く娘が中心の賑やかな家族です。
僕が吉本の新喜劇好きで、娘もかなり影響を受けてるので、ボケもありツッコミもするどいです。
三歳でなんばグランド花月にも行きました。

ーお笑いのエリートコースまっしぐらですね(笑)。

ところで、とーちゃんがいたころのだいだらぼっちはどんな感じでしたか?

冷蔵庫の牛乳がすぐに無くなる。
夜におやつが無くなる。
相談員も若かった(笑)
学校はいつも走って通ってた。

ーこれまたえらい箇条書きで(笑)。当時の出来事で一番印象に残っていることはなんですか?

色々あるけど、だいちが紫色のバイクでだいだらぼっちに来た事をよく覚えてます。
夜から仕込んで朝ご飯にカレーを作った事もあったし、登り窯ができて焼き物とか物を作る事は特にはまっていたと思います。

ー夏休みに飯田の人形劇フェスタに行って出店したこともありましたね。
冒頭で棚(バーカウンター?それともお酒を並べておく棚?)を作ったって言っていましたけど、今も何か作ったりしますか?

人形劇フェスタ!現地に行けなかったけど自分で使いたいと思ったイスや貯金箱いっぱい作って売れたのは嬉しかったのを思い出しました。
お酒専用棚は新築時に僕のエリアが欲しくて打ち合わせて作ってもらいました。(一升瓶入る高さ)
ゴールデンウイークにはレンガを積んで縁台を作りました。

ーおうちの雰囲気に合った素敵な縁台ですね!

そういえば唐突ですが、とーちゃんがさみしくなっちゃって、お母さんにきてもらったことがありましたね。覚えていますか?

当時の皆さま、大変ご迷惑をおかけしました。
男4人兄弟の末っ子なので甘えん坊だったのかな。
今では恥ずかしさはなく、笑い話だけど、親に感謝はその事もあるかな。
父も来たし、兄弟みんな来てくれてたかも。

ーそんなだいだらぼっちでの暮らしは今のとーちゃんにどんなふうにつながってますか、あるいはどんなふうに位置づいていますか?

勝手ですけど泰阜村に第ニの故郷がある的な、そこには小学生のころ一緒に生活していた相談員がずっといて、行くとおかえりなさいと言ってもらえる兄弟のような保護者のような、特別な縁を作れた場所です。
OBになって大人の交流会(飲み会)に参加できた時は嬉しかったなあ。

アウトドアに根拠のない自信があるのは、だいだらぼっちに行ってたからだと思います。

ーだいだらぼっちにきてなかった自分を思った時、今の自分と何が違うと思いますか?

行けて良かったとしか考えられないです。

変わってるって言われることを喜びに感じる僕には、人生で一番普通じゃない、変わってるニ年間でした。
出会った人の数は違いますね。
地元の学校に通う、プラス二年の経験ができたと思います。小学校が八年あった感覚です。

ーそれは面白い感覚ですね。いろんなOBたちと話しをしてきましたが、その感覚は初めて聞きました。

とーちゃんが今夢中になっていることはありますか?あれば教えてください。その魅力も!

ゴルフです。
お酒を飲みながらできるスポーツは贅沢ですよね。

あとは家庭菜園です。今年はトウモロコシに実がなり食べる事ができました。


去年は外側は立派だったのに中身がスカスカでショックでした。
ミニトマトはどんどん広がりこの夏毎日お世話になりました。
土の大事さを学びました。

ー家庭菜園もいいですよね。今年は特に外に出る機会が減ってしまっているので、こどもと一緒に土いじりができるのも幸せですね。冬も来年の夏もぜひおいしいお野菜作りにチャレンジしてください!

そんなとーちゃんの夢を教えてください。

こどもとお酒を飲むことかな

ーその気持ち、わかります。みけたちも、だいだらぼっちを卒業していったみんなと飲めるようになることを、とても楽しみにしていますから。

最後に今のだいだらぼっちのこどもたちにメッセージをお願いします!

親に感謝!!

都会では経験できない貴重な時間を楽しんでください。

ー最後って言ったのにもう一つ聞いてしまいます。

「親に感謝!!」という言葉はなぜ出てきたのでしょう?

こどもがやりたいことをサポートできる親になりたいけど、一年離れて暮らすのは、自分にはちょっときついかも。それを叶えてくれた両親にはすごく感謝しているから。
親はこどもの成長を近くで見ていたいはずだし、勢いで飛び込んでった僕とは違い、両親は悩んで決心したのかなと、こどもがいる今だから、そう思います。
けど、親にも出会いが増えていい経験になるかも…

ー甘えん坊だったからこそのとーちゃんの言葉ですね。

お忙しい中インタビューにお付き合いいただきありがとうございました!

高校生のころ、学校の友だちを連れて何度か遊びに来てくれたとーちゃん。何人かはキャンプの相談員としても来てくれました。気のいい仲間を連れてきてくれて、とーちゃんの人柄だなって思ったことを思い出しました。優しくていつもニコニコしているのは昔と変わらないけど、話を聞きながら、やるときにはやる強さと判断力、地道な努力、そして責任感をもった、いいお父さんになったんだなぁとしみじみ感じました。 1月に新しく家族が増える予定と聞きました。奥様お大事にしてくださいね。 状況が落ち着いたらぜひ皆さんで遊びに来てくださいね!

また会える日を楽しみに待っています!