だいだらぼっちの卒業生にインタビュー さくら(1988・1989年度参加)

「みんなが同じじゃなくていい」「色々な人がいる」と当たり前に思えているのは、だいだらぼっちが『みんなと違って面白い』が大事にされてる場所だったから

だいだらぼっちの卒業生・保護者にインタビューするこの企画。今回はだいだらぼっち三期生のOGのさくらです。

さくらは前回インタビューしたなっくんの妹で、なっくんに遅れること一年、だいだらぼっち三年目と四年目(1988・1989年度)に、小学4・5年生の二年間をだいだらぼっちで暮らしていました。当時はとってもおとなしい小さな女の子でした。

ーこんにちは、ずいぶんとお久しぶりですね。さくらは今何をしていますか?

こんにちは。職業は保育士。現在は非常勤で要配慮児担当をしています。家族は夫(保育士)、息子(中3)、娘(中1)の四人家族です!

ーあんなに小さかったさくらが二児の母!!月日が経つのは早いものですね。さくらがいたころのだいだらぼっちはどんな感じでしたか?

小学校4、5年生で参加。実は細かい部分を覚えてないことも多い。
今思うと、毎日生活することが精一杯だったんだと思う。
一年目は旧道通って学校通い、大沢橋の開通式にも出ている。旧母屋しかなくて、工房建設の為の屋根に使う木の皮むきもよくやっていた。
とにかくよく寝る子だった私・・・夜遅くまでの話合いがつらくて寝落ちの日々。

ー 当時の出来事で一番印象に残っていることはなんですか?

とにかく汚い子(部屋も身の回りも)。そして朝寝坊するし、宿題もしない。(笑)
『宿題はいいから日記だけは書いてきて下さい!』と言われたことも。よく2年間も両親はそんな私を信じていかせてくれたものだわって、自分が親になって思う。二年目の秋には突然ホームシックにもなって学校もずる休みした。かにさんがいつも優しかった。

ー だいだらぼっちでの暮らしは今のさくらにどんなふうにつながってますか、あるいはどんなふうに位置づいていますか?

なっくん(前回のゲスト)の記事を読んで・・・『あっ、姉妹!』って思った。(笑)
ほとんど同じような事を思っていてびっくり。自分の人生を左右はしていないけれど、色々な事を感じたり考えたりする上で、『みんなが同じじゃなくていい』『色々な人がいる』と当たり前に思えている部分の根底にはあるのかもしれない。両親の育て方や価値観もあると思うけど。あと、キャンプでの火おこしと飯盒炊爨は家族から絶対的信頼を得ている!

日本の公立学校は『個性を大事に』という割に、人と違うことをしたり、輪からはみ出るととても目立つし問題視される。私も集団行動が苦手なので子ども達の気持ちをわかってあげられる事で逃げ道はあるけれど、『人と違って面白いね!』という発想力がもっと欲しいなーと思う。常々、子ども達がゲイでもレズでもなんでもいい。宗教だって人種だって色々。日本は日本人がほとんどだからみんなと違うことが苦手だよね。でも、世界は広いし色々な人がいていいんだよって話はよくしている。実際体験していない子ども達はどう受け止めているのかわからないけれど・・・。

そういう意味では、だいだらぼっちは『みんなと違って面白い』が大事にされてる場所だったな。

それから、息子が高校進学先に寮生活も視野にいれて学校選びをしている。親元離れてさみしい・・・という感情よりも、面白そうだよねと素直に応援できるのは、自分も同じような経験をさせてもらってきたからだと思う。子どもの頃からそんな体験をさせてくれた両親には感謝でいっぱい。(親になってお金がかかるのも身に染みて・・・余計に感謝の気持ちが強い今日この頃。)

ーさくらが今夢中になっていることはありますか?あれば教えてください。その魅力も!

だいだらで一番汚い部屋だった私がインテリア大好きに。一時期DIYにはまっていたのだけれど、今はミニマリストよりの断捨離生活。物を減らして家事をラクに、大好きな一生物の家具をメンテナンスして使いたいと思ってる。
ぎっくとまるちゃんの器も教えてもらった金継ぎでなおせるように。
あとは、身体を引きしめたて毎晩ストレッチ&エクササイズ、ハイキング程度のアウトドアや川遊び、パンや簡単お菓子作り、ブログに写真、洋服も大好きと広く浅い趣味多数。

ー本当に多種多様な趣味ですね!そんなさくらの夢を教えてください。

子どもの食器屋さんをやりたいなーと思って早十数年。
後は里親制度にも興味津々。
夫婦でお家保育園も出来たら楽しそうだな。
田舎暮らしもしてみたいし、注文住宅も建ててみたい。

ーこちらも多種多様ですね(笑)。夢が叶ったらまたお話聞かせてくださいね。
最後に今のだいだらぼっちのこどもたちにメッセージをお願いします!

感謝の気持ちを忘れずに、当たり前だとは思わずに、やりたいと思うことに挑戦してほしい。
一人では生きていけないけれど、自分の人生は自分のもの。
自分で選んだ事だから、責任をもって覚悟をもって。
でもダメだったら辞める事も一つの手段。
新しい事を始める第一歩につなげればいい。
自立して、人生楽しんで下さい!

ー素敵なメッセージをありがとうございました!

お忙しい中インタビューに答えていただきありがとうございました!ぜひ大きくなったこどもたちと旦那様と一緒に遊びに来てくださいね。いつでもお待ちしています!