やすおか暮らしを楽しむ会「てまひま」 トマトソースを作る

村とグリーンウッドが協働で実施しているイベント、やすおか暮らしを楽しむ会「てまひま」。今回は夏が終わって大量に余るトマトを使って、トマトソースを作ろう!という企画です。6家庭19名が集まりました。

だいだらぼっちでは農家さんから作りすぎた野菜をよくいただくことがあります。また最近では、お家の仕事が忙しく野菜の収穫に手が回らないから、畑から持っていっていいよという話しを受けたり、梅が生りすぎて困っているから採ってくれと頼まれたり。そんな話から、この企画が生まれました。農家さんは余ったものに困っている。でもやすおか村に実家がなかたっり、農家でない家庭は普通に野菜はスーパーに買いに行きます。コマリゴトも人によってはうれしい出来事。ならばそれを楽しもうということで、今回トマトでソースを作ろうということになりました。

農家さんからいただいた10kgのトマトをひたすら皮をむいて、きざんで、煮込みます。
その間、小さなこどもたちは外にお散歩です。

作業はいたってシンプル。なので話しも花が咲きます。普段の暮らしのこと、保育園のことや学校のこと、こどものこと。話しは尽きません。

今回はスペシャルゲストが来てくれました。
だいだらぼっちの物づくりの先生、ギックとまるちゃんの娘のちーちゃんです。ちーちゃんは東京のイタリア料理屋で料理人として働いたのち、今は自然食品を売るお店で働いています。しかもそのお店でも売れ残ったトマトが多くあり、それをトマトソースとして商品化しているとのこと!なんという偶然!

これまでなんとなく不安だったことをずばり教えてくれました。例えばトマトの皮。ソースになっても残ってしまうので口当たりが悪くなりますが、皮に栄養があるので、そのまま煮込んだ方がいいことだったり、また煮込むときに出るアクもうまみがつまっているのでとってはいけなかったり。さすがにプロです。

2時間程煮込んで出来上がったものは各家庭に持ち帰ります。ちーちゃんからもトマトソースの使い方を教えてもらい、「使い方が限定的だったけど、いろんな使い道が知れてよかった」とそれぞれ「何を作ろう」と楽しみにしながら帰って行かれました。

今回たまたま帰省していたちーちゃん。高校まで泰阜で暮らし、その後東京に住んでいる中で、「食卓の風景がこどもを育てる」と感じているそうです。「一緒にごはんを食べる」それだけで豊かさな心が生まれると、これから「こども食堂」にチャレンジするとのこと。

この「やすおか暮らしを楽しむ会 てまひま」は、やすおかで暮らす楽しさ・豊かさを、まずは村に住む人たちで味わおうとはじまった活動です。
実は毎年大量に余るトマトが、台風に酷暑に水不足で今年に限って余っていなかったのです。おつきあいのある農家さんが、この企画の主旨に賛同して譲ってくださったのです。
また色んな人がいることでアイデアが生まれたり、大変なことが楽しいものに変わったり、これこそ泰阜村の「豊かさ」の象徴のような気がします。

役場の担当のザキは、マイナスをゼロに近づける「我慢」「辛抱」ではなく、知恵と工夫と助け合いでプラスに変える「豊かさ」「強かさ」「柔軟さ」が必要だと話していました。なるほど!

これからもやすおかのそんなコマリゴトを楽しさに変えて、楽しんでまいります。