「大人が楽しむことから」|2022教師・指導者育成プロジェクト~ふーみん12月の研修報告~

12月の目標は、「表現することが好きな自分で積極的にみんなと関わること」でした。この目標を立てた理由は、だいだらぼっち祭りで行う劇の練習で、演劇をやっていた相談員のしんさんの本気の指導に心惹かれるこどもたちを見たからです。しんさんのお手本を見てこどもたちは、もっと面白く、殻を破って演じようとしていて、そんな姿に感動しました。だから私も、任せてもらったダンスシーンでみんなが生きる形を本気で考えて、自分の持つスキルを本気で教えるぞ!と心に決めました。

そして、ダンスを伝えることを通して、一緒に劇を創る一員だと実感でき、嬉しさを感じました。劇係のみんなと体を動かしながらダンスシーンのイメージを膨らませたり、こどもたちが踊る姿を想像しながら振り付けを考えたりする時間は、いつも自分自身がワクワクしていました。

         

こどもが主役の劇だから、大人は見守るのではなくて、一緒にワクワクして、「こんな舞台にしたい!」と意見を発信しながら、1つのものを創り上げていく楽しさを学びました。こどもから、「ダンスの指導をしているふーみんかっこいい!」と言ってもらえたことが心に残っています。この経験から、大人が本気で楽しむことの重要性、大人が本気だからこそこどもたちに伝染していくのだと実感しました。

 一方で、もっと一緒に考えたかった…と後悔する場面もありました。それは祭りのものづくり展示係でのことです。私は、ものづくり展示係(だいだらぼっち祭りで、こどもたちのものづくり作品を展示するもの)の役割も担っていました。

最初は、自分の役割を「係のこどもたちを見守る」という形で認識していましたが、祭りの当日が近づくにつれて、「係の仕事を心配したり、急かしたりする」という変化がありました。「なぜ、私ばっかり口出ししないといけないの?」「なぜ、同じ係のこどもたちはなかなか行動しないんだろう?」とモヤモヤした気持ちがたまり、係のこどもたちに私の気持ちを伝えました。伝えた後に返ってきた言葉は「ごめん…」でした。しかし、私は謝ってほしかったのではなく、引き受けた仕事を、簡単に済ませてしまうのではなく、どんな展示にしたいのかもっと一緒に考えたいという気持ちでした。しかし、結果考える時間がなく、ギックや他の相談員に相談して、感想を書くコメントカードを作成したり、展示の工夫をしました。そのため、ものづくり展示は無事開催することができた。

しかし、心残りは係のこどもたちと一緒に考え直すことができなかったことです。係のこどもたちは、何から考えるべきことかがわからなかったのだと言っていました。私は、この反省を生かして3学期は、こどもたちと何かを考える場面では最初から一緒に考える仲間として行動しようと決めました。

12月担当スタッフ だいちゃんのコメント

だいだらぼっち祭りをきっかけに、こどもと何かを生み出すときの関わり方を学んだようでした。こどもと何かを生み出す時に、大人がどう関わるかはとても重要なことです。ふーみんは、12月に2つの貴重な体験をしました。それは「見守る経験」と「自ら動き一緒に創る経験」です。こどもの関わり方に正解があるわけではないですが、楽しそうな大人にこどもはついていきます。一方で任せること、見守ることということは簡単なようで難しいことでもあります。自分で決めた責任感や、心からやりたいと想う土台があって成立する関わりだと思います。その土台をつくる、気づかせる意味でも、自分自身がワクワクすることでエネルギーが伝染することを体感した気づきは宝物です。ラスト3学期は、この経験を糧に後悔ない関わり方をしてほしいです。

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