前のブログの事前授業を経て泰阜中学校の1年生、2年生とあんじゃねの森で植林活動を行いました。(事前授業の様子⇒https://www.greenwood.or.jp/tane/7590/)
あんじゃねの森へやってきた泰阜中学校の生徒たち。森を訪れたのは保育園年長のあんじゃねっこや、小学生のあんじゃね学校以来で「懐かしー!」「なんか明るくなった気がする」「俺あそこでよく遊んだ」と言葉にしていました。最初に事前授業のおさらいで、周りを観察しながら、森やツリーハウスについての説明をしました。この前の授業をうけたみんなは、森に対する知識や課題を知ってるので小学生の頃とは森への印象もだいぶ違うように思えたと思います。
今回植林のために村の方でもある森林組合の方が、活動の趣旨に共感していただき講師として授業にきてくれました。生徒たちに「昔の山師は森の木を切ったら、切りっぱなしにしないで苗木や種を植えて繋ぐことがマナーなんだよ」と教えてくれました。森とずっと関わってきたプロの方の言葉だからこそ、生徒たちの心に入っていっている様子でした。また、今回植える場所は、約100年前に村の方が教育のために当時価値の高かった針葉樹を植えてくれた場所です。去年度間伐して次年度泰阜中学校の技術家庭で使われる材になります。今回みんなが先代の想いを受け取って、次の世代に繋ぐという植林への想いを再認識したこどもたち。
いよいよ植林がスタート。今回植える樹種は小楢(こなら)、栃(とち)、栗(くり)の広葉樹です。多様性のある広葉樹林に変えていきたいという想いが込められています。グループごとに植える場所を決めます。日当たりや、だいたい木が育つ40年後を想像しながら苗を植えます。
「鋤簾(じょれん)を使うの初めて!」という子もいました。みんな慣れない道具を使って一生懸命です。
それぞれ自分の植えた木がわかるように、植えた箇所には名前の書いてある竹杭を目印に埋め込みます。みんなと共に大きく成長してほしいと願います。
最後は長年にわたってあんじゃね支援学校で森や村の子の教育を支えてくれているギックから、先人のあんじゃねの森に対する想いや豊かな森を皆でつくっていこうという胸が熱くなる話をしてくださいました。泰阜は、戦後お金のない貧乏村だったけど次世代をつくるこどもの教育に投資すべきだという願いでお金や材を出し合い村民が学校をつくった。その学校は今廃校になってしまったけど、その学友林があんじゃねの森になり、今もみんなで手を入れて自然との共生が実現できてる教育の場になっています。今回、そのあんじゃねの森に泰阜中学校の授業という形で実際に足を運んで村の森を含む自然や、歴史を学ぶ場ができたことは森にとって、生徒にとって、村の将来にとって、次に繋がる財産だと思います。植林して終わりではなく今後もこのような動きをつくっていきたいと思いました。
後日、中学生の感想では「僕の植えた木が40~100年後に立派に育ち、何らかの形で使われると思うとワクワクします」という声や「泰阜村の未来のことを考えながら植林するのは、とても気持ちが晴れ晴れとして自然の豊かさを感じました」という声や「自分が植えた木を定期的に見に行きたい」と様々な感想をいただきました。事前授業と、植林を通して生徒のみんなが、森や自然、泰阜というふるさとに少しでも関心を持ってくれたら嬉しいです。きっとそれがSDGsと言われている持続可能な社会に繋がると思います。来週はあんじゃね学校で行った植林の様子ブログもアップします。
また今回NHKが植林の様子を取材してくださいました。よかったらご覧ください。