泰阜村のどんど焼き ~したたかな想いが全国に連なっていく~

ちょっと酔っぱらったかもしれない。
心地よい酔いが身体をかけめぐる。

今日は集落のどんど焼き。
正月飾りを焼いて、みんなで無病息災を願う。
朝早くから私の居住する集落「田本」の人々が集まってくる。
老人ばかりと思われがちでだが、こどもがとても多い集落。
とてもにぎやかなどんど焼きとなった。

私は集落の役員。
早朝から準備をして迎える。
大きな火を囲みながらお酒を飲んで、イワシを食べて、焼き肉をつついて。
こどもたちはこどもたちで、こども会の会長がジュースやお菓子を振る舞っている。
もちろん書初めを燃やしておおはしゃぎ。
最後は熾でお餅を焼いて無病息災を祈った。
集落の老若男女が集まって、持ち寄って支え合っての手作りのどんど焼き。
なんだか豊かな気分になるものだ。

小さな山村の集落が営んできた「支え合い」の土台があればこその、このどんど焼きの豊かさだ。
お互い様・支え合いの文化に身をおくことはことのほか心地よい。
集落に住む人々だけではなく、全国の人々も、無病息災でありますように。
泰阜村の風土が育んだ、「あきらめない、しぶとく、強(したたか)かな想い」が、小さな集落の大きな炎に乗って、全国に連なっていく。

代表 辻だいち