
-今回インターンに申し込んだ経緯は?
大学の数ある実習の中から選びました。理由の一つは長い期間参加したかったからです。今回は12日間実習に臨むことができました。
もう一つの理由は、組織する立場から仕事の効率化、職場関係の円滑化や仕事への向きあい方を学びたかったです。私は教育大学に通い先生になることを目指しています。しかし昨今、教員という仕事の大変さが話題になっています。そして、その原因はこどもとの関わり以外の所で生まれることが多いと聞きます。だから、様々な業務をチーム単位で担うこの職場での経験は、学校では学べないものがあると思い、絶好の機会だと思いました。

-こどもとの関りから学んだことは?
学童『いってきました』では、こどもたちがいろんなことを話してくれるので、一人一人丁寧に返答することを心がけました。なぜなら自分も小さい時、適当な返しをする大人に対してや、聞き取ってもらえなかった時にストレスを感じていた覚えがあるからです。
そうした経験と照らし合わせながら、関わろうとすると仲良くなる子が増えたと思います。例えば、こっちに来て!を2方向から言われたときは、こちらを先に約束してたからあとで行くねと言いました。いつ約束したの!?と問い詰められることもありましたが、丁寧に話すと最後は分かってくれました。はじめにスタッフの方に言われたことでもありますが、何かを伝えたいときは、まずはその子の疑問や抱えている気持ちに対して最後まで応えることが大事だと実感しました。
また、20分前に私が言ったことに対して、「あれってどういうこと?」と聞かれたときは、言葉に責任を持たないといけないと思いました。こどもと向き合う日々はトライ&エラーの繰り返しで、「あの時こうしておけばよかった」と後悔する瞬間もありましたが、スタッフに相談すると励ましをもらうこともあり、こどもと向き合うことを頑張れたように思います。
だいだらぼっちのこどもたちからは、同意をする大切さを学びました。これまでの生活で同意を形にする機会がなく、「黙っていること=同意」として捉えられることが多かったです。そんな中で、こどもたちが話し合いの一つ一つの物事を決めていくたびに、きちんと「いいです」「いいと思います」と発言していて新鮮でした。ちゃんと同意していることを言葉にして伝えることは、相手も安心するし自分もその言葉に責任が生まれます。自分も学級運営をする際にはぜひ取り入れたいと思うワンシーンでした。

-スタッフとの関りから学んだことは?
食事当番を一緒にやった時に、はじめは気楽に取り組めていたのですが、スタッフの方々が毎食「美味しい」と言ってくれるので、少しプレッシャーを感じるようにもなってきました。でもそれはやりがいがあるということだし、良い緊張感をもって取り組めるようになったというようにも思います。
食事当番のペアになったスタッフとの会話はとても楽しく、前職の話、海外の話、教育の話、こどもたちの話…たくさんのお話しを伺うことができました。その中でスタッフの一言一言に感化されましたし、私のことも聞いてリアクションしてくれるので、とても楽しく料理を作れました。
また、私のようなインターンが来た時に、通常業務を淡々とこなし、自分たちのペースを乱されないようにしている姿もかっこよかったです。高校生の頃は「社会人」は時間に追われてて味気ないものだと思っていましたが、「働く」ということがこんなにもすごいものだとは知りませんでした。お金を稼ぐためには多岐にわたる仕事があるし、良い職場を作る上では多くの努力があるということ、そうした努力の上で成り立っている「輪」の重みを感じることができました。

-これから実習として参加するか悩んでいる人へ、一言!
とりあえず来てほしい!!お金払ってどこかに遊びに行くより、ずっとあったかくてリラックスできる環境です。楽しい気分のまま帰れるのが短期の特徴ですが、その中でも何かしらを攻略しがいのある職場です。

地域での子育てに関心を持ち、2014年に新卒でグリーンウッドに就職。大学時代、間伐ボランティアをやっていたことから、現在は泰阜村の森林を生かした活動に関心がある。また妊娠・出産を経て、子育てに奮闘中。2児の母。
