私の子育てシリーズ|村長と語る会、行ってきました!

以前行った、子育て世代と村長が語り合う会の様子を今回はご紹介します。

近年、泰阜村は「教育の村」として村長主導で力を入れています。この会は以前から行われており、参加するまでは「どれくらい参加者がいるのかな?」とドキドキでしたが、蓋を開けてみれば9家庭も子育て中のお母さんがいらっしゃっていました。

お母さんたちがきちんと村長と話ができるように、子育て支援室の方や、ファミリーサポートの方が待機してくれていて、赤ちゃんをだっこしてくれたり、一緒に遊んでくれたりと万全な体制の中で行われました。これだけの人員を割いてくれることからも、村自体が子育て世代を大切にしてくれていることがわかります。

みなさん意見があるからこの場に集まっているわけで、あらかじめメモをとってきたり、中には資料を作成して持参するお母さんまでいらっしゃいました。出た意見は様々で、

「今の規定だとギリギリ短時間勤務になってしまうので、規定時間を変えて、延長保育料がかからないようにしてほしい」

「村民夏祭りで北消防団は招集がかかってこどもとお父さんが一緒に花火が見れない。どうにかならないか」

「産休中で職場で健康診断が受けられないので、村で行ってほしい」

「チャイルドシートの補助金ではなく、子育て製品全般に使える補助金に替えてほしい」

など多くの意見がでていました。それに対し、村長が一つ一つ、丁寧に答えていきます。人口が少ないだけに、村の予算は限りがあり、当然叶えられるものもあれば、叶えられないこともあります。しかし、今回参加して、こうして行政の長相手に直接お話しができる場があることの大きさを、しみじみ実感しました。

 

泰阜村はかつて、飯田市に統合される話が出ていた地域です。しかし、自治が薄れるという声から、多少の行政サービスが低下しても「泰阜村」として存続していく道を選んだ背景があります。私は長らく東京で過ごしてきましたが、議員さんに会ったこともなければ市長にも当然ながら会ったことはありません。(そもそも誰かよくわからずに長年過ごしてきました)この地域が飯田市に統合されていたら、こうしてフランクな場で行政の長とお話しする機会もなかったように思うのです。一方で、泰阜村は小さな村だからこそ、しょっちゅう議員さんや村長、教育長と顔を合わせるし話もします。ちょっとした井戸端会議が住民の声を聴く場に生まれ変わるのです。

▶皆さんの輪の中で息子は寝返りの練習していました

 

グリーンウッドの多くの事業は、参加者ではなく”参画者”として色んな人に関わってもらいます。それは、自分の明日を創る力、これからの社会を創れる人を育むことを、私たちが目指しているからです。そうした後姿を、この地域の大人たちは背中で表してくれています。例えば、道路愛護。これは村の道路掃除で、地域で分担して草刈りや落ち葉掃除などみんなで行います。花いっぱい運動という美化活動も地域の人の手で行います。毎月の常会では、地域の大人が集まってお祭りのことや地域で抱えている課題について話し合います。この地域の一員として私たちスタッフやだいだらぼっちのこどもたちも活動するからこそ、社会への”参画者”の意識はより育まれるのです。

 

この村長と語る会も、「自分の手で社会を変えられる実感」を持っているからこそ、これだけのお母さんが集まったように思います。今年度から保育園のオムツは持ち帰り不要となりました。これは多くのお母さんの意見が聞こえてきたからこそ、保育園が保護者アンケートをとってくれて(結果も丁寧にフィードバックしてくれて)持ち帰る必要がなくなりました。

今回の意見がどれだけ政治に反映されるかわかりませんが、今後も自分がいち参画者としてこうした場に参加したりと、自分なりの一票を投じていきたいと思います。