山賊キャンプボランティアの声|サスケ(高校生から参加)

 山賊キャンプは全国から高校生・大学生・社会人のボランティア(相談員)を募集し、一緒にキャンプをつくり、支えてもらっています。
 山賊キャンプはこどもたちが主役。しかし相談員もこどもたちと一緒に自然の中で生活しながら、多くの学びを持ち帰っています。
 相談員たちはどんな学びを持ち帰っているのか?相談員の声をご紹介します。
 まずは高校生から参加しているサスケのインタビューです。

(後方真ん中がサスケ。2月に相談員向けの合宿にも参加してくれました。)

ー相談員として初めて参加したのはいつですか?
 初参加は、2022年度夏です。高校生になったら参加したいと思っていたのですが、コロナ禍ということもあり高校3年生で初参加という形になりました。

ー参加したきっかけは?
 僕の場合、小学生の時に山賊キャンプに参加していたので、ボランティアがあることも知っていました。中学生・高校生と、社会に揉まれながら大人になっていく実感がある一方で、小学生時代の爆発的な何か、思いついたことを行動に移すエネルギーというものが失われている気もしていました。言い方に語弊があるかもしれないけれど、つまらない人になってる気がしたんです。そんな時、自分の小学生時代に戻れる場所が山賊キャンプでした。

ー 印象に残っているエピソードを教えてください
 想像以上に疲れました(笑)。こどもの安全を守ることはもちろんですが、キャンプ生活なので身体的疲労もそれなりにあります。ある時、夜にこどもから「トイレに行きたい」と起こされて、一緒にトイレに行くことがありました。そして帰ってくると、こどもが「寝袋がなくなった」と言うのです。一緒に探しましたが、暗すぎたので諦めました。自分の寝袋を一晩貸す判断をしました。「こんなこともあるんだ!!」となかなか衝撃的でした(笑)。

ー相談員として参加して、何か得られたものはありますか?
 相談員の仕事はこどもの安全を守ることです。怪我をしないことはいい思い出の大前提だと思いますが、どこまでが安全でどこからが危険か、相談員の僕はどこまで介入していいのか悩みました。そして最終日の相談員の振り返りで自分がしていたのは安全確保ではなく、管理だということに気がつきました。リスクの中にも発見や気づきがあるし、もちろん危険もある。ケンカだって成長のチャンスなのに、その可能性を潰してしまっていました。
 大事なのは危険なラインを理解し、その線の上に立つのではなく、線の外側から見守ることでした。もし線を超えそうになったその時が私たちの出番!という気づきがありました。

ー山賊キャンプが今の自分につながっていると感じたことはありますか?
 進路には特に影響を及ぼしたと思います。大学受験は自己推薦だったので、面接で話のタネになりました。キャンプに参加したことで自分の中にあるものを振り返り、人の成長に携わることや何かを伝えたり教えたりすることの楽しさ、難しさなどにも気づくことができました。大きな意味でも人生に影響を及ぼしたと思います。

ー最後に、ボランティア参加を考えている人に一言お願いします
 3泊4日、4泊5日という短い期間でこどもたちの成長を間近に感じられるのは山賊キャンプ相談員の特権だと思います。勇気を出して川に飛び込む楽しそうな姿だったり、包丁の扱い方が上手くなってたり、人に優しい一面が見れたり、最初は無口な子に仲のいい友達がいつの間にか出来ていたり。まさに感動です。
 毎回ご飯が美味しくて、みんなで頑張って作ったと思うと尚更です。今でも忘れないのが最終日の食事の片付けで、いつもよりみんなが協力的だった気がするんです。歌を歌いながら食器を洗っていて「ああ、そこまで仲良くなったんだ。」「こどもたちって凄いな。楽しいな。」って思ったんです。そんな体験ができることが相談員の醍醐味だと思います。
 一つとして同じキャンプはないので、参加するキャンプによって面白さが違います。ぜひ参加してみてください!

 

 サスケのインタビューはここまで。
 山賊キャンプは時計もない、スケジュールも決まっていないので、相談員たちも自分で考え行動し、自分自身や目の前のこどもたちと向き合う場面が沢山あります。「自分はどう在るか?」「何を大切にするか?」と問うことで、こどもや自分自身の変化に気づくことができるのかなと思いました。
 サスケ、ありがとうございました!

 さて、この夏も山賊キャンプではボランティアを募集します。ボランティアの申込みは5月18日からスタートです。初めて参加を検討している方へオンライン説明会も開催します!詳細はホームページをご覧ください。