ストーリーが詰まってる。元気いっぱい梅ジュースづくり|放課後児童クラブいってきました

 6月といえば梅の季節。泰阜村内もあちこちで梅が実っています。梅仕事をするなら今のうち。先日、学童のこどもたちと梅ジュースを作りました。

 学校から帰ってきたこどもたちと梅を採りへ。8人くらいのこどもたちが一緒に行ってくれました。今回は近所のおじいま(おじいさん)の梅の木から梅ジュースにぴったりな小梅(こうめ)を採らせていただきます。歩けばすぐそこに四季の実りを楽しめる場所があるのはとても幸せなことです。

(梅の木がある梅畑へ歩いて行く)

 梅畑に着くと、早速木によじ登り「あそこにたくさんあるよ!」「これが美味しそうだ。」と楽しそうに採り始めました。葉っぱの裏に隠れている梅もよ~く探してどんどん採ります。学童のこどもたちは日ごろから木の実(クワノミ、グミ、キイチゴ…)を自然の中から採って食べることが当たり前。それがいつもの遊びだったり小腹が空いた時のおやつだったりするので、実を採ること、見分けることはお手の物です。自然の中から食料を獲得する感覚や食べられるのかどうかを判断する感覚が身についているなぁと感じます。

 しばらく収穫していると、近所のおじいまがノコギリを持って梅畑まで下りてきてくださりました。なんと「こどもたちが届くように枝を切ってあげるよ」とのこと。

 「どの枝がいいか?」と聞きながら、こどもたち一人一人に枝を切って渡してくれました。腰の軽さと優しさがとてもカッコイイ。おじいまは御年90歳を超えても毎日畑の手入れをしたり草刈りをされていて、この地でずっと手足を使って暮らしを作ってこられたんだなぁと日々背中を見て学ばせていただいています。今回採らせていただいた梅の木も毎年剪定をして「梅、好きなだけ採って良いでな」と毎年私たちに分けてくださるんです。

 そんなおじいまは学童に来ている子のひいおじいさんでもあり、カッコイイ大人たちの背中をすぐ近くで見ながらこどもたちは育っています。私自身も背筋が伸びる思いです。

(鈴なりに実がなっている梅の枝にこどもたちも大喜び)

 収穫が終わったら、お迎えまで時間があるこどもたちにヘタとりをやってもらいました。春のタケノコ掘りもそうでしたが、できるだけ下処理までこどもたちとやることを大切にしています。だんだんと高学年の女の子たちも集まってきて「収穫したらすぐに処理しないとね~」と言いながら手伝ってくれます。そんな言葉が小学生の口から出てくるので少しびっくり。「家でも梅ジュース漬けてるよ~」とみんなで仕事をしていると自然とおしゃべりも弾みます。

 収穫した次の日。アク抜きをして、氷砂糖と一緒に瓶に詰めます。梅を布で拭く人、量る人、瓶に詰める人、役割分担して進めていきます。しかし最初はみんなが何でもやりたくて、役割分担がばらばらごちゃ混ぜ、てんやわんや(苦笑)。しばらくすると要領が分かってきて「次のザルください~」「これで1キロだよ。」と協力しながら進めるようになりました。そんな変化もおもしろいです。

 これくらいの梅ジュースが無事に完成!先日、氷砂糖も溶けきって飲み始めました。「こんなにおいしいの初めて飲んだ~!」と目を丸くして嬉しそうなこどもたち。梅をみんなで採ったこと、協力して瓶に詰めたこと、いつも遊んでいる自然からいただいたこと、おじいまの優しさ、そんなストーリーが美味しい味に詰まっているんじゃないかなぁと思います。

 今日も沢山のこどもたちが帰ってきます。これから蒸し暑くなりますが、梅ジュースを飲んで夏バテ予防しながら、元気いっぱいの放課後時間を過ごしてほしいです。