地域のこどもの未来を、地域のひとびとが考える ~当たり前のことを12年間続けてきた~

こどもの未来を考える。
小さな村が、教育をど真ん中においた地域を、本気で創ろうとしている。
老若男女、立場や分野を超えた村民が集って、こどもの未来を、あ~でもない、こ~でもないと語り合う。
ありそうでなかなか実現できない場を12年続けてきた。
この場を「あんじゃね支援学校」という。
こどもたちの体験活動を支援することを通して、大人たちが学び合う場だ。

▼今回の会場は中学校のランチルーム。こうして学校は地域に開かれていく。

もう12年もやっていれば、これが当たり前の風景だ。
ところが、月1~2度の頻度で全国各地から講演等に呼ばれると、こういった場を「なかなか創れない」という声を聴く。
それも圧倒的多数で。
もちろん、創る必要を感じない地域もあるし、創ろうと想っても難しいという地域もあるし、泰阜村より素敵なカタチで場を創っている地域もある。
しかし、国からも県からも、そして村からも、お願いされてこの場を創っているのではない、というところが特筆されるのだろう。
泰阜村の住民が、こういう場が必要だ、と自分たちで動かしてきた12年だからこそ、意味がある。
10周年を迎えた3年前、全国表彰も受けた。
それはそれで誉れではあるが、そんなものはどこ吹く風。
今も浮かれずに、地道に運営される場となっている。
今年も、素敵な場になりそうだ。

ついこの間、ある有名な自治体から視察が来た。
ローカルベンチャーなど先進的な取り組みにチャレンジするその自治体には、こちらから伺いたいところだが。
地域のこどもたちの未来を、地域のひとびとが考える。
当たり前のことだが、それがなかなか難しい。
視察に来た自治体のひとびとは、何を感じとっただろか?

皆さんも、一度、オブザーブしてみない?

代表 辻だいち