「恩返し」と「恩送り」で作られる社会

今年もお二人が来てくれました。
2010年にお姉ちゃん、2012年に弟を「暮らしの学校だいだらぼっち」に参加させていた岡田たかさんとまーさんご夫婦です。お二人は(以前はこどもたちと一緒に)この時期にだいだらぼっちの田んぼの草取りをしに来てくださるのです。
こどもたちがお世話になった「恩返しです」と言って来てくださるのですが、 山賊キャンプで手薄になり、田んぼ作業もなかなか手が届かないこの時期。本当に神様のような存在です!ありがとうございます。

草取りを終えたお二人と母屋でしばし歓談。
お姉ちゃんのくるは無事に大学に合格し、今は一人暮らしをしているとのこと。弟のガッツィーは乗馬でインターハイ出場を決めたとのこと。だいだらぼっちで一緒に過ごした2人がそれぞれのやりたいことを見つけ歩んでいる姿に感動と感心と安堵があります。

だいだらぼっちはこれまで500人以上のこどもたちを送り出してきました。単純にその親は倍の数がいます。だいだらぼっちの卒業生も山賊キャンプのお手伝いとしてボランティアにやってきますが、実は保護者の方たちも裏方やバス集合解散のお手伝いに奔走してくださっています。特に夏はたくさんの方に支えられて成り立っていることを強く感じます

「こどもが泰阜村で得たものを他のこどもたちにも」
そんな想いでこどもたちの「学びの場」づくりを様々な形でサポートしてくれています。
これこそが「社会づくり」の本質だ!と私は感じています。

得るだけでなく、与えるばかりでなく、響きあいながら、創り上げる。
誰もが主体者で、支えられる側にも、支える側にもなり得る。
「社会」とは本来そういったもののはずです。

そして私たちはその「想い」を託されています。
最前線で伝えていく役割を精一杯担って参ります。