この手紙を胸に ~今こそ、支え合いの縁を丁寧に紡ぐ~

「みなさんなら必ずまたキャンプを再開できると信じています。このコロナなんかふきとばすほどの優しさを持っているみなさんなら必ず。必ずできると思っています。私も願っています」

これには涙が出た。
嬉しくて心が震える。

ココロが震える

4月16日、5年目の熊本にいた。
山賊キャンプに被災児童を4年間招待し続けてきた(2020年度はコロナで全面中止)。
5年目に熊本を訪れたのは、子どもの成長を見たかったこともある。
コロナの状況があやうく、行ける時に行って、子どもを送り出してくれた被災地のひとびとに、会える時に会っておこうということもある。

子どもを送り出してくれたひとびとは、5年たった今も、とても気持ちの良いひとびとだった。
皆さん、グリーンウッドの窮状をわが身のように心配してくれた。
涙が出る想いだ。
今回会えなかったひと、会えたけれども写真を撮れなかったひと、本当にゴメンナサイ。
子どもたちとも全員と会えることは難しいことはわかっていた。
しかし会えない子どもから、このような手紙をもらえるとは思わなかった。

改めて「支え合い」という言葉の重みをかみしめる。
3月に福島の地でも、同じような支援の気持ちをいただいた。
時を超えて、地域を超えて、「困ったひとを支える」という意味を思い知る。
熊本のひとびと、そして東北のひとびとと丁寧に関係を紡いできたのは、本当の意味での「支え合い」なんだと感じる。

盟友:山口さんと松本君。野外教育の大先輩たちだ

阿蘇市の薄井隊長。またの名を「イカサマ忍者」(笑)

益城町東無田地区の田崎さん。自律的な復興を進める地区。

この手紙を手帳に忍ばせる。
苦しいとき、あきらめそうになるとき、心が折れそうなとき、この手紙をまた見よう。
今からまた豊かな関係が始まる予感がする。
いや、始めなければならない。
こどもたちの未来に向けて。
彼らと共に未来を創ることができるその日が来ることを、信じて。

手紙全文を記します

山賊キャンプのみなさまへ

お久しぶりです。お元気ですか? いよいよ今年で中学生になりました。キャンプすごく楽しかったです。今でもおぼえています。今、新型コロナで経費が厳しいと聞きました。こんな私ではなにもできず申し訳ありません。
でも、私にもできることがあります。この手紙を書くことです。この手紙に思いをのせます。
みなさんなら必ずまたキャンプを再開できると信じています。このコロナなんかふきとばすほどの優しさを持っているみなさんなら必ず。必ずできると思っています。私も願っています

本当にありがとう。
必ず、山賊キャンプ、再開する。

代表 辻だいち