ちょっと二人でおしゃべりし過ぎたか。
相手は尊敬し、勝手に盟友と想っている(笑)「西野博之」さん。
川崎の「NPOフリースペースたまりば」理事長だ。
不登校や引きこもり、障がいや非行や貧困。社会の周辺に置き去りにされたこどもたちにスポットを当て続けた日本の第一人者である。
「しまね子育てセミナー」に呼ばれてオンライン講演に二人で登壇。
https://shimane-shizen-kosodate.qloba.com/
直前に少し体調を崩したと聞いていたので心配していた。
当日、オンラインではあるけど元気な顔を見れてひと安心。
混沌から生み出されるこどものチカラを信じようという考えが一致して、改めて意気投合。
500人超の視聴者の反応そっちのけで二人でおしゃべりしてしまった。
これで“対談”ってことでいいのかなあ(笑)
彼とは実に26年前に、兵庫県高砂市で開催された全国交流会で初めて出会った。
全国のオルタナティブスクールやフリースペースの関係者が一堂に会する場だった。
その後、21年の時間があいて、5年前に再会した。
忙しい時間を割いていただき、彼の施設を見学しただけ。
だから、実はゆっくりと話をしたことがない。
お互いのイメージは、26年前のままだ。
なのに、どうしてこんなにも同志の想いでお互いがいられるのか。
80年後半から90年代。
ちょうどNPOグリーンウッドも産声をあげていた。
86年に暮らしの学校「だいだらぼっち」が始まり、私も93年からその取り組みに参画。
日本中に、教育を学校の教室内だけに押し込めず、もう一つの教育の取り組みを興そうという力強い風が吹いていた時代だ。
そんな時に出会った「たまりば」の西野さん。
多摩川沿いで小さな活動していたから「たまリバー」。
うまいな、と当時思ったものだ。
私たちの「だいだらぼっち」も相当インパクトのある名前だったのだろう。
記憶に残る出会いだった。
そしてまた、若い我々の出会いは、新しい教育の可能性を、互いに確信に近い感情で得たのだと想う。
セミナーのお題は「自然子育てのその先~自然の感性をどう育み続け、生かすか~」
私と西野さんが、それぞれの持ち時間で想いを語る。
その後は、対談という名のおしゃべりだった。
全部あわせても2時間程度だったと想う。
それでも、互いの想いや歩みを改めて理解するには十分だった。
胸のすくようなミッションが彼の口から語られ、混沌からあふれ出るチカラみなぎる言葉がそこにあった。
きっと同じことを、彼も感じていたに違いない。
心躍る瞬間、魂が揺さぶられる時間だった。
―こどもを信じる―
シンプルだけれど、とてつもなく難しいことだ。
それを、誠実さを胸に刻みながら、実行し続けられるかどうか?
そんな素敵な大人が果たして存在するのか?
そして、そんな“素敵な大人”を子どもに取り戻さなければ、という私の想いに、彼はおおいに共感してくれた。
「いたいた、素敵な大人が(笑)」
お互いが、画面を通して、そう想った。
500人を超える視聴者の人たちへのメッセージにもなった。
「私たちが、こどもを信じることができる“素敵な大人”にならなければ」
今回、私を呼んでいただいた「しまね子育てネットワーク」主宰の京村まゆみさんに感謝だ。
京村さんもまた盟友ともいうべき存在。
彼女との付き合いも、もう10年ほど前に私が出版した本を・・・、これはまた別の機会にしよう(笑)
代表 辻だいち
国道も信号もコンビニもない小さな泰阜村。この村に暮らすひとびとの営みから学ぶ教育活動を続けて29年。「ひとづくり×自然×地域づくり=教育立村」のモデルがこの村にあると信じている。51歳。福井県出身。
2017年までのブログ「わが大地のうた♪」はこちらからご覧いただけます!