こうなったらどこまで深まるか挑戦し続けるか! ~鹿児島と泰阜村のフシギな縁~

鹿児島と縁ができて4年になる。
その縁が深く豊かに紡がれていくから不思議だ。
発端は、鹿児島大学の「自然学校へ行こう」という直球の授業にゲストで呼ばれたことに始まる。
鹿児島大学演習林の先生が担当する授業だ。
この先生(井倉先生)自身も演習林の地元集落の皆さんと自然学校を運営しているからオドロキである。
この授業は、九州内の自然学校運営者がゲストで登壇するのだが、昨年から私が九州以外から招聘する唯一の講師になっている。

▼これが「自然学校へ行こう」の講義

この講義を聴いた学生が、信州こども山賊キャンプのボランティアに参加した。
簡単に参加というが、鹿児島と信州の距離である。
新規ボランティアの人には、必ず東京か名古屋での研修を義務付けている。
さすがに鹿児島からでは負担だろうと想ったが、しっかり参加してきた。
それだけでもオドロキの行動力だが、ボランティア自体を大学のインターンシップに位置付ける手続きもしてきたからまたビックリ。
われわれもその熱量にほだされて、キャンプボランティアだけではなく、NPOグリーンウッドの他の事業への参画や泰阜村民との交流など、インターンシップの質が高まるように協力した。
秋に熊本で開催した、熊本から招待したこどもたちのための想い出会(信州こども山賊キャンプ参加者の報告会)にも、鹿児島からスタッフとして参画もした。
何度も何度も、想いと身体が往復することを通して、その学生の学びは増幅されたのだろう。

▼南国ムードたっぷりの鹿児島大学

以来、4年。
私は鹿児島大学の講義に呼ばれ続けている。
全学から集まった100人程度の学生に、せっかく信州から来たのだからと、渾身の想いとチカラで話をしている。
4年前にボランティアに参加した学生は1人だったが、その後増え続け、今年はなんと11名もの学生が参加する。
これは驚きの数字だ。
東京や名古屋から多く集まるボランティアえであっても、ひとつの大学から10人以上も参加するのは、数えるほどしかない。
それがこの遠い遠い鹿児島の地からなのだからなおさらである。
今では、東京と名古屋でしか開催しなかった研修会を、なんと鹿児島で開催している。
それも3年連続で。

▼今年の鹿児島研修会の様子

鹿児島で3年連続で開催できるとは思ってもみなかった。
鹿児島は確かに遠い。
しかし遠いというのは、関わりをあきらめる理由にはならないのだと、改めて学生たちから教えられる。
最初に海を渡って山賊キャンプに参加してきた学生は、今年、NPOグリーンウッドの職員になっている。
今年は、中国から鹿児島大学に留学している学生が、NPOグリーンウッド長期間研修にも来ている。
どこまでこの縁が深まるのか。こうなったらもっと挑戦し続けるか、と、学生との懇親会で語った。

▼井倉先生(左)、ありがとう

遠いと想っていた鹿児島が、身近なものとしてつながっていく。
まさかと感じていたが、実は来るべくして来たのかもしれない。
井倉先生と、学生さんに感謝。
泰阜村の教育力が、南にもそして中国にも伝わり始めている。
今後も、意欲ある学生のために、鹿児島に来ることになるだろう。
そして学生諸君が、泰阜村で躍動することも増えるだろう。
信州泰阜村と鹿児島、そして中国との縁が、もっと豊かに紡がれることを願う。
この学生たちと、山賊キャンプを創れることを、シアワセに想う。

代表 辻だいち