都会では一人で生きられると思っていたけど、本当は違った|NPO短期インターン(こももん)

-今回インターンに申し込んだ経緯は?

私は教員を目指しているのですが、教員になってなにをしたいのかを突き詰めているうちに、「本当に学校の先生になる道でいいのかな」と悩むようになりました。こどもと関わる仕事がしたいという気持ちはずっとあるのですが、その一方で「学校ってなんのためにあるんだろう?」「こどもの幸せって何だろう?」と考えるようになりました。ちょうどその時期、大学の講義にグリーンウッドの伊藤さん(あお)が来られてグリーンウッドの活動を知りました。自然の中での共同生活を通してこどもの土台を育てていく「ねっこ教育」という考え方がとても印象に残り、こどもたちが自分で考えて作っていく生活にもとても興味を惹かれました。また、「自分がワクワクするところで働きたい」という言葉を聞き、自分ももっといろいろな現場を見てみたいと思うようになりました。自分が体験したことのないこどもとの関わり方を、実際にこの目で見て体験したいと思いインターンに申し込みました。

 

-こどもとの関りから学んだことは?

東京で学童保育のアルバイトをしているのですが、「いってきました」は私の知っている学童とは全然違いました。学習タイムや外遊びの時間などが決まっていないこともそうですが、一番印象的だったのはこどもたちが「ヒマ」だと言わないことです。「いってきました」ではこどもが自分で何をするかを決めて過ごしていて、薪割りや料理、木工など自然や生活に関わる遊びをすることもでき、のびのびとしていて楽しそうだなと感じました。バイト先の学童の方がおもちゃもたくさんあるからこそ、そのこどもたちの様子に驚きました。その背景には楽しさを与えられて消費するのか、自分で楽しさを探すのかというこどもの姿勢の違いがあるようにも感じました。自分で考えて様々な体験ができるいってきましたの良いところを、私の働いている学童にも取り入れたいと思います。

 

だいだらぼっちで一番印象に残ったのは、毎日の連絡や行事などのミーティングです。多数決では決めずとことん話し合っていて、全員が納得できるところに持っていくまでは時間がかかるけれど、自分と価値観や考え方の違う人とどうやって一緒に生きていくのかを学んでいく場になっているのだと感じました。多数決で決めてしまえば違う価値観を持っている人がいることを理解する機会がなくなってしまいます。こどもたちがみんなで一緒に考えて生活を作っていく姿はとても新鮮で、ここだからできることだなと感じるとともに、こういう場が身近にもっとあったらいいなと感じました。

 

-こどもがいない時間の業務から学んだことはありますか?

このような事業をずっと続けてこれたのは、自然との共存や地域の人との関わりをとても大事にしてきたからなのだと感じました。食事当番をしていたときににんじんのへたの部分を少し厚めに切って端に置いていたら、相談員がもったいないからとギリギリまで切り直してくれたときは自分が恥ずかしくなり反省しました。こういう小さなところにも、自然や資源を大切にしていく姿勢が表れていくのだと思います。

期間中、何度も薪作業に参加しました。ここでは薪がないと暮らせませんが、薪を用意するためには割らなきゃいけないし切らなきゃいけない。運ぶのも積むのも一人だと大変で、みんなでやらないと終わらないんです。しかもその薪は乾かさなきゃいけないから、自分たちは使えません。この時期用意した薪は来年度来たこどもたちのために備えられたものです。

アマゴの養殖をされている地域の方にもお会いする機会がありましたが、生産者の方の顔が見えるってすごいことだと思いました。都会では、誰かが作ってくれたものを買っているだけなのに、「自分は一人で生きられる」気になれちゃいます。けど本当は、全部誰かが作ってくれたものの上に生活が成り立っているだけだと気付きました。この3週間の暮らしでは、毎週村の農家さんから野菜を購入していたり、来年のための薪作業など、自然や人との関わりが一度きりの体験イベントではなくそのまま生活の一部になって繋がっていくことを実感しました。自分が普段当たり前に使っているものもここでは手づくりのものが多くて、「誰かが作ってくれたもの」という意識を持ち直すとともに、自分の生き方や考え方を見つめ直すことができました。

 

 

これから短期インターンシップに来るか悩んでいる人へ、一言!

都会では一日誰とも話さなくても簡単に生きていけるから「人とのつながりって何だろう?自分は誰の為になれるのだろう?」というふわふわとした疑問や不安を持っていました。自分が何をしたいのかも分からず進路も決められずにいました。でも、ここに来てから一人じゃ何もできないことを実感させられ、誰かといることの心地よさや温かさ、みんなで何かをすることの楽しさを感じ、人付き合いってこうあるべきだなと思いました。

SNSが普及して簡単に自分と気が合う人を見つけられるけど、それは脆いつながりだったり、近くにいる人に気が付けなかったりすると思います。一方で、相手が人間でも自然でも動物でも、何とかうまくやっていこうとする工夫だったり、色んな人やモノとの出会いだったりが、”自分”を見つけてくれ、形作っていくのだと感じました。色んな世界を体験することは、自分自身をよく知る機会になると思います。私と同じように、進路や人生に迷っている人にはぜひ思い切って行ってみて欲しいです!必ず良い経験になり、自分の力になっていくと思います。