ー今回インターンに参加した理由は?
私がインターンに申し込んだ理由は二つあります。一つ目は、「暮らしの中の仕事」の実際を経験してみたいと思ったからです。私は林業や田舎暮らしに興味があり、「暮らしの中の仕事」に憧れがあります。しかし、将来このことを実践するためには、理想だけではなく実際を知ることが必要であると思いました。そのため、「薪の暮らし」や「自分のものは自分で作る」といった生活の知恵を生かしながら生活・働いているグリーンウッドに興味を持ちました。
二つ目は、グリーンウッドの「根っこ教育」に興味があったからです。こどもたちの「やりたい」を引き出す・実践するためにはどのように相談員の方々がこどもたちと関わっているのか、どのようにこどもたちと関わればよいのかをここに来て学びたいと思ったからです。
ーこどもとの関りから学んだことは?
私は、こどもたちの関わりから、自分もこどもたちと楽しんでこどもの目線に立つことの大切さと、こどもたちの安全管理のための声掛けの仕方を学びました。これまでボランティアを通してこどもと関わる機会は少なくなかったのですが、これまでの関わり方はこどもの主体性を大切にするために、こども世界にはあまり関わらないと言うものでした、その経験値から初めの頃は、「大人はこどもたちの輪の中に入らず少し離れたところから見守ることが役割なんだ」と思い、一歩こどもたちから引いた状態で活動に参加していました。しかし、「相談員はこどもたちの相談役で同じ目線に立って物事を考える」と最初の導入で聞いていたので、今の関わり方で本当に良いのかと同時に疑問も感じていました。そんな中活動を重ねる中で、徐々に同じ目線で活動している距離感を掴むことができ、相談員の方との話を経て、自分もこどもたちと楽しむことで信頼関係を気付けたり、こどもたちの変化に気づきやすくなったりすることに気づかされました。これまではこどもと大人を区別してとらえていたけど、ここの活動では区別なく同じ仲間でした。もちろんこども主体で暮らしの仕事や話し合いなどはしますが、大人もわからないこと聞いたり、一緒に決まってないことの答えを一緒に探していた関わり方が印象的でした。
また、こどもたちの安全管理のための声の掛け方についても学びました。相談員から、こどもたちがいけないこと・危ない遊びをしている際、ただ「それやめて」と理由もなく言うのではなく、なぜ危ないのか、なぜやってはいけないのか、理由を説明して理解させることが大切であることを教えてもらいました。例えば男の子が水たまりに石を投げて遊んでいたんです。ぱっとみて危なかったから注意しようと思ったんですが、よく様子を観察すると、危なくないように考えて、ルール決めて遊んでいたことがわかりました。もちろんそうは言っても危なく感じたこともあったので、私からも話をしましたが、こどもの様子を理解した上で話をすることができ、こどもにも伝わった感覚がありました。このように、ただ行動を否定するのではなく、その行動をした理由を聞いたり、なぜダメなのかを丁寧に説明したりすることは大切であると思いました。
ースタッフとの関りから学んだことは?
スタッフである相談員の方々からは「見守ること」と「放任」はイコールではないことを学びました。私は、「こどもたちのやりたいようにさせてあげる」ということを心に留めてこどもたちと関わっていました。そのため、危ないことやこどもたちがやり残していること(掃除や片付けなど)があっても「こどもたちのやっていることには口出しする必要がないかも」と思い、声掛けをあまりしませんでした。しかし、スタッフのなおみちから、「こどもとの関わり方がわかんないかもしれないけど、見守ることとただ見ていること=放任は違うよ」という話をされて、大人目線での情報を伝えることがこどもたちがきちんとした生活を送ったり、様々なことを判断したりする材料として役立つと言うことを知りました。私はこの話を聞き、こどもたちの見守りについて考え直すきっかけとなりました。それまでは片付けができていないこどもいても、こどもが考えて行動できるようにと思って、黙ってたり何も言わずに片付けたりしていたんです。でも段々と見守りを重ねていくうちに、単純にこどもが片付けを忘れているだけだということに気づき、むしろ伝えたらちゃんとやってくれると言うことも知りました。全体を広く見れる大人だからこそ、気づける自分だからこそ伝えられることがあるんだと思います。それこそ大人がここにいる意味で、こどもたちの活動を見守るためには、こどもたちの求めているものを常に考えながら関わっていく必要があると思いました。
ーその他、印象的だった学びはありますか?
相手を知ろうとすることが大切であることだと感じました。私は、ある程度自分の時間が必要であるため、グリーンウッドの長時間の集団生活に始めは困惑していました。そのため、業務が終わると自分の部屋に帰ることが多かったです。しかし、「本当にこれでいいのか?」「自分の殻を破らなくてはここに来た意味がないのでは?」と思うようになり、ある時今のままじゃダメかもと思ったんです。自分の学びたいことを学ぶためにはここの生活やこどもたち、相談員と馴染むこと、一員になることがスタートラインになるのではないかということに気づきました。
それから、自分のペースではありますが、こどもたちやここでの生活、相談員の方々を積極的に知ろうとしました。そうしたことで、こどもたちと仲良くなれたり、相談員と社会やこどもたちについて話し合えたりするなど、学びの収穫がたくさんありました。一歩踏み出して相手を知ろうとすることは、自分のためにも相手のためにも大切な行動であることを感じました。
ーこれから短期インターンシップに来るか悩んでいる人へ、一言!
ここの施設の相談員やこどもたちは話しやすく優しい雰囲気で迎えてくれます。また、自分で考えて行動することを大切にしているため、自分のペースで焦らず成長することができます。ここでは、学びたいことややりたいことが明確であれば、相談員の方々が優しくサポートをしてくれます。さらに、一人一人の意見をしっかりと聞いて受け止めてくれるため、疑問に思ったことや意見を言いやすいです。
何か挑戦をしたい方や学びたいことがある方にはとてもよい環境だと思います!
- 【こども向け】信州こども山賊キャンプ
- 【青年向け】信州こども山賊キャンプボランティア
- 【青年向け】信州こども山賊キャンプ長期ボランティア
- 【青年・社会人向け】職員採用説明会 開催

地域での子育てに関心を持ち、2014年に新卒でグリーンウッドに就職。大学時代、間伐ボランティアをやっていたことから、現在は泰阜村の森林を生かした活動に関心がある。また妊娠・出産を経て、子育てに奮闘中。2児の母。