—今回参加した経緯は?
大学の授業でグリーンウッドの紹介があり、グリーンウッドの取り組みにとても興味を持ったので、短期インターンシップに挑戦しました。元々、教育に興味があり自然も好きだったのでこの授業を取ったのですが、授業の中で「自然を相手にするとうまくいかないことだらけだけど、それこそが、思い通りにいかない中でみんなで知恵を出しあって生きていく力を育んでくれる」という言葉を聞き、自然の教育力にとても興味を持ちました。また、こどもたちが話し合いですべてを決めているなど、こどもの主体性を大事にしている仕組みなどにとても惹かれ、自分も実際に行き、自然の教育力や、グリーンウッドさんの取り組みの中で暮らすこどもたちの様子を知りたい!と思い、インターンシップに参加しました。自分自身も自然に囲まれた暮らしをするなかで何を感じるかを知りたいと思ったのも、参加した理由の一つです。
—こどもとの関りから学んだことはありますか?
学童いってきましたでのことです。小学1年生のこどもたちが水たまりが凍ってスケートリンクのようになっている所に大きな石を落として遊んでいました。今にもこどもたちの足に大きな石が落ちそうでとてもひやひやしましたが、「自分の足に当たらないように気を付けてね、自分の足に落ちたらとても痛いよ。周りにお友達が近くにいるときは気を付けようね」と具体的に伝えると、しっかりそれを聞き、気を付けながら遊んでいることがわかりました。私の中では、子どもたちは遊びに夢中で、注意しても聞かないことがあるというイメージがありましたが、しっかりと聞き理解してくれることにとても驚きました。グリーンウッドに来る前の私がこどもと関わる時の私は、「気を付けてね。とか、それ危ないからやめようよ」などと全く具体的でなく、こどもの気持ちもくみ取れていなかったと思います。だからこどもたちが聞いてくれないと思っていただけで、こどもは自分が思った以上にできることがあるという感覚を知れたのはとても嬉しかったです。
—スタッフとの関りから学んだことは?
注意をするときは、怒るでも威圧するでもなく「それをされたら嫌な気持ちになるからやめてほしい」など、なぜそれをやめてほしいのかの理由を伝えることがとても重要だと学びました。いってきましたでもだいだらぼっちでも、相談員の方たちは注意したり何かを伝える時に、とても丁寧に伝えているのが印象的でした。そのように注意されたこども達も、しっかりその言葉を聞いて納得している場面も多く見ました。ただ大声で注意をするのではなく、なぜだめなのか理由を分かるように説明したり、なぜだめなのか一緒に考えられるような声替えがとても重要だということを学ぶことが出来ました。
また、昼ミーティングでこどもの様子をしっかりと共有していて、それがすごく大事だと感じました。相談員同士でもはっきり自分の意見を伝えたり、相手の意見をしっかりと聞く姿勢があり、とても良い関係性が築けているなと感じます。こどもが話し合いをするときと同じように大人もミーティングや日常で意見を言い合う場所です。こうした背景があるからこどもにも同じことが出来る年齢関係なく誰もが安心して自然体で入れるような雰囲気が出来ていて、その雰囲気がこども達も安心して過ごせる空間に繋がっているのだろうと思いました。
—今回インターンに参加して感じたことがあれば
こどもの主体性を大事にするために、大人から介入しすぎない、こどもにやらせる、というのはとても重要だと思い、それを意識して過ごしていました。でも、だんだん自分のいる意味が分からなくなってきてしまい、少し考えたときに、相談員としてこどもたちの相談相手になれるくらいの信頼関係を築くことがもっと必要だったなと今は感じています。こどもたちは本当に何でも自分でできるけど、やはり誰しも一人ではうまくいかなかったり、相談相手が欲しかったり、助けが必要な時があります。そのようなときに相談員として相談してもらうには信頼関係が必要であり、信頼できる大人がいて初めてこどもたちも安心して過ごせるのだなと思いました。こどもと関わる上で、介入しすぎないが、自分から積極的にコミュニケーションをとるなどして、信頼関係を築き、いざというときにこどもたちの相談相手になれて、一緒に考え、こどもたちの助けになれるような関り方が、自分の今の時点での、良い関わりかなと思いました。
あとは、「”ほんとに”自分で考える」を大事にしている。ということ。
ほかの場所では、初めての環境の所に行くと、自分からやり方などをすべて聞いて、すべて元あるルールをおしえてもらい、それに忠実に従う。これが今までの私の普通でした。なのでその癖が抜けず、ちょっとわからないことがあるとすぐ聞いてしまいましたが、特に料理の時など、聞いても、何でもいいよ、任せると言っていただき、あ、ほんとに自分で考えることを大事にしているのだなと感じました。このように自分で考えることの積み重ねがみんなをすごく成長させているのだなと思います。また、自分はまだ自分で考える癖がついてないことも感じ、これから自分で考えることを大事にしていきたいと思いました、
—これから短期インターンシップに来るか悩んでいる人へ、一言!
教育に興味があったり、自然が好きだったり、グリーンウッドの取り組みに興味があったら是非参加してみるといいと思います!グリーンウッドは自分で考えて動くことを大事にしていて、すべてを教えてもらいながら活動するわけではないため、どうしていいか分からないことや、うまくいかないことは多くありました。でもだからこそ、このようにしたらうまくいく、逆にこのようにしたらうまくいかないなど、いろんな経験をする中でとても多くの気づきを得ることが出来ました。また、自分の足りない部分やもっとこうなりたいという部分がたくさん見えてきたなと思います。自分のことについて知れたり、自分のことも見つめなおせるとても貴重な経験が出来ました。
うまくいかなくて辛くなることもありましたが、そのたびに相談員やこどもたちの温かさに救われていました。いつ質問をしても本当に優しく答えてくれる相談員たちがいるし、いつでも元気いっぱい話しかけてくれたり笑わせてくれるこども達がいます。是非みなさんも挑戦してみてください!

地域での子育てに関心を持ち、2014年に新卒でグリーンウッドに就職。大学時代、間伐ボランティアをやっていたことから、現在は泰阜村の森林を生かした活動に関心がある。また妊娠・出産を経て、子育てに奮闘中。2児の母。