身近な目の前の人との関りを大切にしていることが信頼関係に繋がる|NPO短期インターン(ビビ)

今回は鹿児島から1週間インターンシップに参加した、ビビさんをご紹介します。

 

―それでは、自己紹介をお願いします。

大学で森林や林業について学んでいます。昔から自然が大好きで、こどもの頃はよく森で遊び、不安な気持ちになると森に入ってリラックスできることを実感してきました。そこから「森林セラピー」に興味を持つようになり、それを地域活性化と結びつけられないかと考えるようになりました。多くの人に森の癒しの効果を感じてもらいながら、宿泊施設や温泉と連携して地域産業に貢献できる方法を模索しています。今回は、教育と地域活性化に取り組む「グリーンウッド」に学びたいと思い、参加しました。

 

―来てみての第一印象は?

最初に目にしたのは、自然の中でのびのびと遊ぶこどもたちの姿でした。木にかけたブランコの上に立って木を揺らし、落ちてくる葉を集めて、どれだけ多く集められるかを競う遊びをしていました。私も参加して夢中になって集めましたが、とても楽しかったです!このように、こどもたちが自ら工夫して遊びをつくっている様子は、自分のこどもの頃を思い出させてくれました。

 

 

―今回学んだことはありますか?

まず一つ目は、信頼関係の構築の重要性です。

当初は、森林セラピーを地域活性化に活かす手法をメインに学ぶつもりでしたが、最も大切なのは身近な人々や地域の人々との信頼関係を築くことだと気づきました。グリーンウッドでは設立当初、村の人々からの反対もあり、順風満帆なスタートではなかったそうです。そんな中、ゼロから人間関係を築き上げ、時間をかけて少しずつ信頼を得ていきました。最終的には、山賊キャンプで使う農作物を村の農家の方々から提供してもらうなど、村の人々の協力が欠かせないものとなっています。ここに至るには、スタッフもこどもも暮らしの中で何度も話し合いを行っている姿勢からわかるように、身近な目の前の人との関りを大切にしていることが繋がっていると思います。グリーンウッドの発展は、村や住民との協力と、長年かけて築かれた信頼関係の上に成り立っていることを実感しました。

 

二つ目は、効率性よりも丁寧さを重視した暮らしをしているということです。

私の普段の生活は、効率性を重視したもので、常に時間に追われ、心の余裕も失いつつありました。しかし、グリーンウッドでの暮らしは全く異なり、すべての作業や話し合いを丁寧に行うことで、人とのつながりが強固なものとなり、結果的に豊かな生活が実現されていました。例えば、料理一つとっても、心のこもった料理ができあがり、話し合いでは一人ひとりの意見を大事にし、皆が納得するゴールを目指すなど、すべての過程が大切にされていました。また、話し合いがヒートアップしてケンカに繋がることもあったけどなぜケンカしてしまったのか含め見つめる“非効率さ”は新鮮でしたし、自分の視野を広げてくれました。

最後は、こどもの頃の自然体験の大切さです。

自然の中で過ごす毎日は、新鮮で感謝の気持ちを抱かせてくれました。私は自然が好きですが、日常生活の中で自然の恩恵を感じる機会が少なくなっていたことを実感しました。農林業や漁業など、自然と密接にかかわる仕事でなければ、自然の恩恵を感じる機会は限られてしまいます。しかし、こどもたちはあんじゃねの森で木の棒けずってチャンバラしたり、落ち葉集める競争したり、自分じゃ想像つかない遊びをしていました。こどもの頃から自然と触れ合うことで、自然が生活の一部であることを実感し、その後の人生で環境を大切にする心を養うことができるんだと感じました。

 

―スタッフとの関わりで感じたことはありますか?

スタッフの皆さんは、こどもたちの話し合い一つ一つに真剣に耳を傾け、自分の意見を言えないこどもを優しくサポートしていました。基本はこどもの自由を応援しているけど、危険なことは口を出したり、こども同士がもめた時などは「悪口を言って誰かを傷つけるような人になってほしくない」という思いを伝えていたのが印象的でした。また、こどもたちのちょっとした変化にも敏感に気づき、常に寄り添っている姿が印象的でした。そんな存在が、こどもたちにとって大きな安心感を与えているのだと感じました。

あとは、毎日の協力して作ったごはんが本当に温かくておいしかったです。こんなおいしいごはん毎日食べられるのが贅沢だと思いました!

 

―最後にインターンにこれから来る人へ、一言!

最初は慣れない環境に戸惑うかもしれません。私もこどもと長期間過ごした体験はなかったし、関わり方に悩んだりもしました。しかし、人とのつながりを大切にする生活の丁寧さを学ぶ中で、私たちが本当に大切にすべきことを再発見できると思います!ぜひ来てみてください。

 

―ありがとうございました!