こどもたちが0から作るキャンプ!|放課後児童クラブ「いってきました」

こんにちは!放課後児童クラブ「いってきました」スタッフのくるです。

4月26日から4月28日の2泊3日、「いってきました」のこどもたちが自ら発案・企画・運営をしたキャンプが開催されました。参加人数は13名。そのうち1人は1年生です。今回はそんなキャンプの様子をお届けします。

キャンプ前のこと

キャンプ企画が持ち上がったのは昨年度。冬の寒い時期に、近くの「あんじゃねの森」でこどもたち企画のキャンプをした際、「今度は暖かい季節にやりたい!」という声が上がっていました。また、「まるやま(敷地の隣にある山)」に遊び場開拓をするメンバーがいる中で、「次はまるやまで寝たい!」という声が上がっていました。そんなみんなの「やりたい!」を元に、実行委員を中心に「スケジュールはどうしよう?」「ごはんの献立はどうする?」と、話し合いを重ねてきました。

また、「まるやまで寝たい!」という想いを実現するために、ティピー(インディアンテント)を建てることにしました。スタッフのなおみちに教えてもらいながら、竹をうまく使って骨組みを作り、シートをかけて屋根を作ります。学校終わりの「いってきました」の時間で、竹を運んだり、枝をはらったり、地面に穴を掘ったり、、、「まるやまで寝る!」という目標に向かって、半月かけて、立派なティピーが出来上がりました。

1日目

キャンプの初日は金曜日。学校から帰ってきて、ひとしきり遊んだら、キャンプの始まりです。まずは食事係を決めてカレーを作りました。

夜は、早速手作りのティピーで眠りました。ティピーは微妙な斜面に建てたため、試しに横になってみるとつるつる下の方へ滑ってしまいました。「これじゃ眠れないよ~!」「起きたらテントの下から外に出ちゃってるかも!」とみんな大騒ぎです。実際に、寝ている間に下の方へ滑ってしまったり、夜中に雨が降り、気づいたら濡れていた!ということも。改善の余地がたくさん見つかりました!(笑)

2日目

朝ごはんの後に、今日の段取りを取りました。「お風呂を焚こう!」「キャンプファイヤーをやりたい!」「木工をしたい!」「大峰山に登りたい!」「ティピーを直したい!」みんなのやりたいことをどんどん出していきます。それを1日のスケジュールに落とし込んでいきました。

お風呂は薪で焚く、五右衛門風呂です。お風呂を焚くメンバーは、出来る人に教えてもらいながら、火をつけていきます。マッチを使うのが初めての子も着火にチャレンジしていました。火が焚かれているところに薪をくべるのも新鮮な経験のようでした。みんな「やりたい!やりたい!」と積極的に挑戦していました。

お昼の献立は、ホットサンドとオニオンスープです。ホットサンドの中身は、レタス、スクランブルエッグ、ハム、チーズと盛りだくさん。かまどを焚くメンバーと食事を用意するメンバーに分かれて進めていきます。材料を挟み、一つひとつホットサンドを作ります。高学年の子たちが、小さな子たちから順番に出来上がったホットサンドを手渡していました。手作りごはんはとてもおいしく、みんなで「おいしい~!」と頬張りました。このキャンプが始まってから、全て食事は完食です。

午後は大峰山へ登山にいきました。なかなかの急斜面で「もう僕ここで待っているから、みんな先に行っていいよ~」と諦めそうになる子もいました。それでも、「この荷物持つから、頑張ろう!」「もう少しだよ~!」と声を掛け合って、全員が山頂まで行くことができました。

夜はキャンプファイヤーをしました。みんなで輪になって、椅子取りゲームや、猛獣狩りゲームをしました。怖い話をする予定でしたが、肝試しをしたい子もいました。それぞれの意見を聞き合い、話し合い、その結果、肝試しをすることになりました。

夜はティピーで寝る子と、室内で寝る子に分かれて、就寝しました。ティピーは昨日発見した改善点を活かして、改良しました。寝心地はどうでしょう、、、

3日目

ティピーで寝たメンバーも「すごく寝心地良かった!」と笑顔で起きてきました。片付けも自分たちの手で最後までやっていきます。使った道具やティピーの屋根になっているシートを洗ったり、使った場所の掃除をしたりしました。振り返りでは「楽しかった!」という声がたくさん上がりました。みんな荷物を持って、満足そうに帰って行きました。

最後に

私(くる)は4月から「いってきました」のスタッフになり、こどもたちがキャンプを企画していると聞きました。自分たちで発案・企画・実行したからこそ、得意を活かしたり、やりたいことに夢中になったりする場面がたくさんあるのだと思いました。また誰かが、声をあげるその都度、聞き合い、話し合い、キャンプは進んできました。普段は皆の前に立って発言しない子も、前に出て司会進行したり、高学年の子が、1年生の子のことを気遣っていたり、自分たちで運営しているという責任感の中で、こどもたちは輝いているように思いました。

日々の「いってきました」では大人が内容やスケジュールを決めたり、指示を出したり正解を教えたりすることはありません。このキャンプも同じです。こどもたち自身の「やりたい」という気持ち、お互いの意見を聞き合うこと、仲間と協力して動くことを、こどもも、おとなも、とても大切にしています。だからこそ、皆が主体的に動き、意見を伝え合うことができるのではないかと思います。このメンバーだから、生まれたキャンプ。これからも日常の中のわくわくを大切にして、こどもたちと日々を過ごしていきたいです。そしてその先で、どんな企画が持ち上がるのかとても楽しみです。