まさに感染爆発。
薄氷を踏む想いで、山賊キャンプが続いている。
コロナも自然。
ウィルスの脅威・猛威から、子どもたちを守ってくれるのは、やっぱり信州の大自然なんだと強く想う。
大人気の「信州こども山賊キャンプ」。
その人気のヒミツに迫る連載企画、第8回。
やっと、最後のオキテまでたどりついた。
最終回は、「オキテその7 山や川は大事な友達だ」
その八 山や川は大事な友達だ
やすおかの山や川、空や大地はとってもきれいだ。
どうすればこの大事な自然を汚さないで楽しく暮らすことができるか?
山賊はそんなことをみんなで考える。
キャンプ場の横を流れる左京川。
「スーパーコース」で行く万古川。
天竜川に流れ込む支流は、どこまでも透き通っている。
もぐれば、アマゴなどの泳ぐ魚が視界を横切る。
星空もことさらにきれいだ。
星の村として有名な阿智村がすぐ近くにある。
はっきり言って、泰阜村も同じくらいに星がきれいだ。
8月の流星群の時は、まるで宇宙のど真ん中にいるような感覚に陥る。
この泰阜村の自然を次の世代まで残せるのだろうか。
いや、残すのがわれわれ大人の責任で、その気持ちや自然の大事さをこどもたちに伝えたいと、一所懸命キャンプを実施してきた。
キャンプで遊んで学んでも、周りの自然を汚しているのでは本末転倒に近い。
山賊キャンプでは可能な限り、山や川を汚さない知恵をこどもたちと考えている。
泰阜村には下水道は配備されていない。
もちろんキャンプ場にも下水道はなく、簡易浄化槽があるだけだ。
食器を洗った水は、地下に浸透しこどもたちが遊ぶ川に流れ出す。
きれいな川で遊びたければ自分たちの汚れた皿をどのように洗うか知恵をしぼらなければいけない。
これを説明してわからない子どもはいない。
食器に残った食べカスは、舐めるかペーパータオルでふき取る。
米のとぎ汁は流さずに食器の第一次洗浄に活用し、そのあと水道水ですすぐ。
なべや鉄板のスス汚れは、灰や草を活用して汚れ落とす。
調理時に出る野菜くずなどの生ゴミも、専用の野菜畑で堆肥化し、来春以降の野菜作りの肥料となる。
いずれも、「とぎ汁」や「灰」「生ゴミ」という都会では捨てられるものを活用した生活の知恵だ。それはそのまま環境への配慮に結びつくものであり、具体的な環境教育にもなる。
自分だけが楽しむのではなく、仲間や自然も楽しくならなければ、山賊キャンプではない。
そして皆さん、山賊キャンプが最後まで開催できるように、どうか想いを寄せていただきたい。
子どもにはやっぱり自然が必要なんだ。
代表 辻だいち

NPOグリーンウッド元代表理事(2009-2024)
2017年までのブログ「わが大地のうた♪」はこちらからご覧いただけます!