スタッフ研修:団体編|軽井沢風越学園

前回お伝えしたヤッホーブルーイングに続いて、次の研修場所は、軽井沢に幼少中の一貫校を2020年4月に開校される「軽井沢風越学園」です。4月の開校に向かって最も忙しい時期にも関わらず特別に受け入れていただきました。
こどもを受け入れるための準備をしている、「ある一日」にお邪魔させていただきました。

校舎はまだ完成していないので、こちらの事務所を借りて仕事をされています。

伺った日は全員が集まっての週一回のミーティングの日でした。担当の方が話題を話すチェックインからスタートです。

ここにいらっしゃる皆さんはほとんどが先生。いろいろなところで先生をやられていた方が1年前から集まって、開校のために様々な準備をされてきたそうです。この週1回のミーティングなども試行錯誤だったそうで、形が決まるまでにいろいろあったとの話がありました。

その後、授業での取り組みを実際にやってみる時間に。今回はライティングリーディングという、いわゆる国語の時間でしょうか。はじめは、ある有名な短歌に一部を空白にして、そこに何が入るかを考えるというものです。

それぞれ個性が出て、なるほどそう来たか!というものやこれこそ正解!と思えるものまで様々です。担当していた方が以前の学校で実践していたものだそうです。正解を当てるのではなく、何が入ったらピッタリくるのか、前後の文章からその世界を想像します。私も自身満々で書いたのですが、見事に外れていました。

今回は俵万智さんの短歌「 焼き肉とグラタンが好きという少女よ私はあなたの『〇〇〇』が好き」という中のカギカッコの中を考えるというものでした。みなさんも何が入るのかぜひ考えてみてください。

言葉が入った瞬間に、短歌の世界観がガラッと変わります。こういう授業だったらもっと国語が好きになったなと思います。

次に課題として出された本を読みあって紹介しあうというもの。

実際にこれをこどもたちの授業で取り入れたらどうなるか?ということも踏み込んで話していました。

次にホワイトボードミーティングという聞きあうための手法の紹介と実践に取り組みます。聞き方ひとつで相手の表層から一歩ずつ深いところを聞き出すやり方に、一緒に体験させてもらいながらなるほど!とうならされます。

こちらの手法は実践されている方がいて書籍にもなっているそうですが、その手法以上に、先生同士で伝え合う、学びあうという形がとても刺激となりました。

わたしたちグリーンウッドも他の職場に比べるとよく話してコミュニケーションをとっている方だと思います。一方で、お互いが持っているスキルを披露するような場所はあまりなく、むしろ「得意な人にやってもらった方がいい」と感じてしまうこともありました。研修として参加させていただきながら、見えてくるのはひとつひとつの方法論よりも、こどもたちのために学びあい、切磋琢磨していく様子から、我が身を振り返る時間になったことが印象的でした。

自分に甘えずスキルを磨くことを仲間同士でやる姿。これはぜひグリーンウッドでもやっていこうと思います。

最後に建設中の風越学園を本城さんに外から案内していただき、記念撮影です。
開校直前の本当にお忙しいところを受けてくださり、感謝の念に堪えません。

1年前より集まっての準備の中で、先生方の雰囲気やモチベーションが大きく変わったのはこどもたちの面接をしてからだそうです。やはり目の前にこどもがいるかどうかで先生たちは変わる、と本城さんはおっしゃっていました。先生のアイデンティティーはこどもがいてこそなんだなと感じたこと。そして、日本にもなかなか例のない新しい学校を作るという船出前の緊張感と高揚感のあるあの現場を、たった数時間ですが感じさせてもらったことはとても大きな刺激となりました。

軽井沢風越学園のみなさま、本当にありがとうございました!