信州こども山賊キャンプと、千葉ロッテマリーンズの共通点?  ~福岡県東峰村からの研修生が学ぶ~

先日ブログで紹介した福岡県東峰村。
その村の役場職員が、山賊キャンプに研修にやってきた。
7月に東峰村で講演した際に、私の話を聴いて「NPOグリーンウッドに研修に行きたい!」と感じたそうだ。
その後、役場の上司にも交渉して、晴れて研修として信州泰阜村にやってきたというわけだ。

東峰村は、2017年7月の九州北部豪雨で、朝倉市と共に壊滅的な被害を受けた村だ。
東峰村の人口は約1900人。
約1600人と泰阜に、規模も地勢も似通っている。
その村が、地域復興をかけてキャンプ場や地意識資源をいかした教育活動に踏み出そうとしている。
そのお手伝いをすることこそ、「ひとづくりを通した被災地支援」になる。

山賊キャンプは、一口にキャンプというが、見方を変えればこども1000人と青年ボランティア300人が参加する「大型イベント」でもある。
例えば関東の私立大学がスポーツマネジメント実習ということで、学生を実習として派遣してくる時もある。
そこでは千葉ロッテマリーンズや柏レイソルズなどの球団運営と同列に山賊キャンプが扱われているというから、山賊キャンプではどれほどの事業マネジメントの勉強ができるかおわかりだろう。

東峰村の職員は、キャンプ現場のリーダー研修はもちろん、運営サイドの細かな実務(個人情報管理、セキュリティ、物資管理、衛生管理、地域住民との折衝、顧客管理、他多様なリスク管理等)の研修も(まずはかじるだけだったとはいえ)受けた。
おそらく1週間では短かったのではないか。
今後は、東峰村との協議にもよるが、かじるだけだった項目を深めていくことはもちろん、青年の育成システムやボランティアマネジメント、地域への経済波及効果や地域再生の意識向上効果、NPOの経営やソーシャルビジネスという視点の研修も必要となっていくだろう。

▼現場に出ていくスタッフ&ボランティアと共に

彼女には泰阜村までまた来てもらうか、東峰村までこちらから行くか。
相互訪問を繰り返しながら、相互理解が進み、新たな社会を創る土台ができあがる。
小さな山村の教育事業が、被災地の地域再生の最前線に立つ人々の役に立つ時代が来ている。
そしてそれはそのまま、全国の地域創生の最前線に立つ人々の役に立つということでもある。

▼こちらはマネジメントスタッフ(個人情報管理、セキュリティ、物資管理、衛生管理、地域住民との折衝、顧客管理など)と共に

信州泰阜村で、こどもや学生だけではなく、自治体や企業の研修生、そして地域の人々が、自発的に産み出す「学びのうねり」。
素敵な学びが縦横無尽に全国に広がっていくことをうれしく想う。
来年度の山賊キャンプも本気の研修生を受け入れるつもりだ。
もちろん有償である。
投資してでもという本気のひとは、ぜひご一報を。

代表 辻だいち