次は金メダル! ~養老孟司氏からオーライニッポン大賞の表彰を受ける~

ここ2~3年、養老孟司氏と一緒になる機会が多い。
環境省の委員会で委員同志だったので、年に3回ほどか。
私にはちんぷんかんぷんな話をされる時もあるが、でもやっぱり話の内容が実に奥が深い。
また聴きたい、と心底想う人である。
そんな養老孟司氏から、表彰状を渡される機会をいただいた。
ちょっと前の話になるがおつきあいいただきたい。

オーライ!ニッポン大賞。
オーライ!!ニッポンとは「都市と農山漁村を人々が活発に「往来」し、双方の生活文化を楽しむことで、日本が元気になる「all right(健全)」になることを表現したものです。オーライ!ニッポン会議は、農林漁業体験や田舎暮らしなど都市と農山漁村を行き交う新たなライフスタイルを広め、それぞれの地域の住む皆さんがお互いの地域の魅力を分かち合い、「人、モノ、情報」の行き来を活発にすることで、日本再生を目指します」ということだ。
そして、顕著な成果を出している団体・個人を表彰するのが、オーライ!ニッポン大賞である。

今回、NPOグリーンウッドは銀メダル相当の「オーライ!ニッポン大賞」を受賞した。
30数年にわたる「教育を通した山村と都市の交流」を高く評価されてのことだ。
東京で挙行された授賞式には、泰阜村の田本区住民や都市側の支援者である暮らしの学校「だいだらぼっち」関係者、山賊キャンプ関係者、大学関係者などにも同行いただき、一緒に分かち合った。

そして「惜しくもグランプリを逃した」らしい。
受賞式やその後の交流会の公式の挨拶では、審査委員や主催団体専務理事から「僅差で逃したがグランプリを最後まで争ったのはNPOグリーンウッド」と最大限の評価をいただいた。
山村都市交流だけではなく、本質的な教育への挑戦、へき地のど真ん中でのNPO経営、教育を中心とした地域づくりなど、33年も前にその取り組みを始めた先見性もまた高い評価を受けた。

率直にたいへんうれしく、身も引き締まる思いである。
実は10年前に、オーライ!ニッポン大賞の銅メダル相当である「審査委員会長賞」をいただいた。
10年経ってやっと銀メダルに到達。
ということは、10年後には・・・。
まさに地を這うような歩み方が、私たちらしい。

▼長年支えていただいた泰阜村民の皆さんも同席いただく。右は審査委員。

▼暮らしの学校「だいだらぼっち」卒業生保護者であり、信州こども山賊キャンプの東京本部を切り盛する方にも。

▼だいだらぼっち応援団長が遠く名古屋から来てスピーチいただいた。

NPOグリーンウッドは、確かにこれら分野の先駆者だった。
多くの困難に直面しながらも、目の前に道を切り拓いてきた日々。
あきらめずに、33年間継続してきた日本でも稀有な事例だと自負している。
「拓く」とは何も新しいことを始めることだけを指さない。
継続することは、実は「拓く」ことでもある。
誰も取り組んでこなかったこの活動を、明日へ明後日へと続けることが、先駆者であり続けることだと確信している。

時代が変わろうとしている今、私たちもまたその変化を前に進む推進力に変換していきたいと考える。
新しいステージを切り拓き、常に時代の先駆者であり続ける。
そんなNPOグリーンウッドを目指したい。

そんな熱い想いを胸に秘め、表彰状をいただいた。
それを知ってか知らずか、養老孟司氏はニヤリと笑った。
次に会えるときには、もうひとまわり成長した姿を見せたいと想う。
次は金メダルだな(笑)

代表 辻だいち