スタッフ研修:講師編|本城慎之介さん(軽井沢風越学園設立準備財団理事長)

2020年に軽井沢で幼小中一貫の学校「風越学園」を設立する、本城慎之介さんにお越しいただき、スタッフ研修をしていただきました。
といっても、実は本城さんは現在だいだらぼっちにお子さんを預けている保護者でもあります。前々から、いつかスタッフ研修でお願いできたら…と思っていたところ、やっと叶えることができました。

今回は「わたし・相談員・仕事」を捉えるというワークショップ。「相談員である自分」と、「自分自身であるわたし」をいくつかのイラストの中からしっくりするものを選んだり、あるいは書いてみたり。「相談員」として、今現在、自分がしている行動を3つ書き出し、理想の行動と比べてみたりと客観的に自分を捉えるワークを行いました。自分の中では整理されていると思っていたことも、これまでにない問いかけをされると、トタンに揺らいで来たり、疑問を感じることも。「今」と「理想」のギャップに何があるのか考えさせられました。

最後は全部ひっくるめての「語りおろし」というものを行いました。
3人一組で、一人がワークショップも含めて今考えていることを7分間話します。その間、他の2人はうなずきも問いかけも一切なし。ただ聞くことに集中します。その後の5分間は話した人が後ろを向いて、聞いていた2人がそのことについて話をします。
ただ「話す」だけ、「聞かれる」だけというのは、はじめは緊張しましたが、だんだんと解放されてくる不思議な感覚もありました。受けてくれるだけの時間というのは日常生活でもあまりない貴重な時間なのだと感じます。また聞いた2人が感想を話しているのも、もぞもぞと居心地悪い感じもありましたが、面と向かってお互いに話すよりも、逆に素直な気持ちで受け取れるという新鮮な発見もありました。

グリーンウッドはおそらく他の団体、職場に比べてもコミュニケーションの量は多い職場です。しかし量と質は比例するわけではありません。伝えたくても言えないことも、聞きたくても聞けないこともあるのが当然です。外部から講師として来ていただき、問いかけをしていただくことで、それぞれのスタッフも新たな発見とコミュニケーションにも変化が生まれたのが、終わった後のみんなの顔から伺えました。

本城さんは様々な経歴をお持ち。そんな方がなぜ教育を、しかも幼児からの学校を創るのか非常に興味を持っておりました。今回のワークショップを通じて、本城さんの大切にしたい教育が何かを触れることができたように感じました。

さて今回の研修では、「実は前々からファンでした」というスタッフくみからの告白もありました。大学時代、オルタナティブ教育を調べていた時に、風越学園と本城さんのことを知り、それ以来ファンだそうです。いざグリーンウッドに就職した時に、本城さんがいて驚いたということ。
本城さんとの縁も、だいだらぼっちのOBがっくんのお母さんが軽井沢で「森のようちえん ぴっぴ」をはじめられたところからつながっています。人と人との縁が紡がれ、醸成され、新たなものに生み出されるダイナミックさを感じさせてくれる研修でもありました。

本城さん、お忙しいところ本当にありがとうございました!