山賊キャンプのその後 相談員たちの学びをふりかえる研修会

少し前の話ですが、東京と名古屋で山賊キャンプボランティア向けの指導者育成講座を行ってきました。「全国体験活動指導者認定制度」といわれる自然体験活動の資格で、グリーンウッドの場合、研修会とキャンプ、そしてこの講座に出ることで資格を取ることができます。

今回参加したのは25名。みんな夏のキャンプに参加していた相談員たちです。

全員キャンプ参加者とはいっても、28コースもあるので同じ組に参加していた人もそうそういません。キャンプの時のはじけた笑顔、ワイルドな様子は鳴りを潜め、静かに座っています。そこでまずはゲームで緊張をほぐします。

「山賊の相談員」という共通点だけであっという間に場がほぐれてきます。いよいよ本題に入っていきます。お題は「こどもの成長を促進する良いリーダーとは何か?」。

良いリーダーなどと言葉言うのは簡単。しかし、参加したみんなはキャンプの達成感と共に、ああすれば、こうすればという後悔も含め、重い自分たちの経験があります。ただの机上の空論ではなく、生きた答えを出していきます。

こどもが成長したと感じた場を出しつつ、その共通点を探し出していきます。

はっとなることもあれば、ますます迷路にはまり込んで、どうやって答えを出していいかわからない様子も。そんな簡単に答えがでる問いではありませんので、当たり前。それでも自分の心にあるひっかかりを見つめて、考えることで答えらしきものが出てくるのです。

最後はグループごとに周って他のチームがどんな答えを出すか見て回ります。なるほど!うちと同じ!といった驚きや感動もありながら、最後は自分自身で問い直して答えを出します。

キャンプではじけるような笑顔を見せていたこどもたち。一度立ち止まってなぜこどもは楽しそうだったのか?たった3日で変化したのは、なにがそうさせたのかを考えて言葉にしていきます。言葉にできるというのは強さです。そこを起点にまた学びが始まるからです。

楽しかった!という経験を、ただの楽しかったに終わらせないこと。それが参加したボランティアたちにとっても次の一歩となります。山賊キャンプのボランティアの中には将来、教員や保育士など、こどもと関わる職業を目指している学生も多くいます。ここでの「言葉」は必ず現場に立ったときの自信につながるはずだと信じています。