”小さな自治体”に未来をつくるヒントがある|小さくても輝く自治体フォーラム視察受け入れ

ブログでも報告した「小さくても輝く自治体フォーラム in泰阜村」ですが(詳しくはこちらのブログをご覧ください!)、フォーラム終了後のオプションツアーとして実はグリーンウッドの視察見学が行われ、全国から、そしてなんと遠くは海外の方も含め30名の方がお越しくださいました!
今回はその時の様子をお伝えします。


まずは事業説明。30名と大人数だったのでだいだらぼっちの母屋で行いました。
大人30名だと超満員状態!

フォーラム二日目でお疲れかと思ったが、皆さん熱心に聞いてくれている様子



その後の施設見学は、一人で30人を連れて見せて回るのは難しいので、スタッフなおみちと私二人でそれぞれ15人ずつを連れてぐるりと施設内を一周しながら、そこで行われている活動、そのねらい、日々の暮らしのエピソードも交えてお伝えしました。


お風呂場では、昔は毎日五右衛門風呂を焚いて入っていたんだよと懐かしそうに見る方や、今だに田舎で使っているという方も!
お湯のシャワーがあえて使えない状況になっており、だからこそこどもたちは入れないと困るので、五右衛門風呂を焚く。ちょっと不便な暮らしだからこそ、必然が生まれ、互いに知恵をしぼり、アイデアを寄せ合ってそれぞれ考えるようになる。
そんな話に皆さんなるほど!と驚きつつ納得していらっしゃいました。

 

 


今回、小さくても輝く自治体 ということで、泰阜村と同じく僻地の方も多く集まっていました。遠い方はなんと北海道から!


“小さな自治体”から来られた皆さんと話をしていて感じたことは、皆さん私たち泰阜村と同じような課題を抱えつつも、それぞれにご自身の土地に誇りを持っているということ。ただ”好き”だからそこに住んでいる、という選択というより、そこに住まうからには、土地にある素晴らしいものを引き継ぎ、次につなげていきたい、いかなければという覚悟のようなものを感じました。

それは私たちグリーンウッドも同じです。
今年度新たに掲げたグリーンウッドの”Value”には「泰阜村に根差し、地域と共に未来をつくる」があります。当初、私達は地域に根ざした活動をしてはいるが、教育団体であり地域づくりの団体ではないので、地域をつくっていくことをValueに掲げるほどに地域にコミットできるのか?多くのスタッフはそこに迷いを感じていました。
しかし、スタッフ同士で話し合いを重ねる中、私たちの活動はこの小さな地域あっての活動で、ここを引き継ぎ次につなげていく覚悟はこれから必要だろう、そうあるべきだということで、このValueを掲げたのでした。


また、今回”小さな自治体”フォーラムという冠でしたが、実は都会からいらした方も参加されていました。それこそ大都市の若い女性議員さんも複数いらっしゃいました。その方たちがおっしゃるには、小さな自治体における教育活動は非常に興味深い、とのこと。ようはここに自分たちの自治体の課題解決につながるヒントがあると捉えていらっしゃるようです。


私たちも、小さい自治体で活動していますが、ではそれは小さな自治体同士だけがつながって、似たような課題を共有し解決していけばよいのか?というとそうは捉えていません。なぜなら私たちが育てたいこどもたちを含めた”人”は、都会にも田舎にも全国に、いえば世界にいるのであって、その全体が変わらなければ社会は変わっていかないからです。


実は今回、韓国で山村留学事業を20年以上にわたり行っている団体の代表やそのスタッフがなんと10名近く参加されていました。そして見学後、直接お声がけいただき(もちろん通訳付きです笑)、活動のあり方に非常に感動したと、ぜひまたゆっくり見学に来たいということで名刺交換しました。
韓国でも自然豊かな山村でこどもが育つことで、豊かな人間性が育まれることに価値を見出し、活動されている団体が多数あることにびっくりしました。
それは一方で、韓国の日本よりはるかに強い学歴社会の傾向と、そこから生じている課題から、山村留学事業の必要性を強く感じている方々が多くいらしゃる現れでしょう。

韓国の山村留学団体のパンフレットもいただきました(スマホの翻訳機能で読めました!笑) こちらもグリーンウッドの英語版パンフレットを渡しました

(👆️グリーンウッドの英語版パンフレットはHPのトップの右上”English”バナーをクリックするとご覧いただけます)


「地域と共に未来をつくる」の地域には、泰阜村などの小さな自治体だけではなく、全国の地域の意味も込めています。私たちはこの地域に根ざしつつ、広く全国、社会、そして世界にも視野を広げ、私たちに提供できる教育活動を改めて伝えていきたい。いく必要がある。そう改めて感じた”小さな自治体フォーラム”の受け入れでした。