「日本最強のキャンプ」のノウハウを学びに、全国から研修生が集う

信州こども山賊キャンプが始まっている。
8月下旬までの期間中に、全国から1000人のこどもと300人の青年ボランティアが集う。
質量ともに、国内でも有数のキャンプという評価を受けている。
こどもの学びへの評価もそうだが、青年の育成システムやボランティアマネジメント、地域への経済波及効果や地域再生の意識向上効果、NPOの経営やソーシャルビジネスという視点もまた、評価が高まる視点でもある。

様々な視点を持つこの山賊キャンプ。
ここ5年、山賊キャンプの運営について、全国の自治体や企業、NPO団体や等が、研修させてほしい、という依頼が増えてきた。
今年もまた、そういった研修が相次いでいるのだ。

7月中は、中国地方の自治体が、スタッフを派遣してきた。
いずれも山間部に位置する島根県津和野町、岡山県真庭市の地域おこし協力隊。
地域の自然や暮らしを教育資源と捉え直し、それを都市部向けの教育商品や自地域向けの教育プログラムにしたいという。

▼右は岡山県真庭市、左は島根県津和野町の地域おこし協力隊

両自治体の協力隊とも、まずはキャンプの現場スタッフの役割を担ってもらった。
いわゆるOJT(On Job Training)である。
研修なので、もちろん1週間の現場体験の前後に、導入とふりかえりやまとめの講義を持つ。
なぜ山賊キャンプなのか。
なぜそこでそのようにこどもと向き合うのか。
なぜそこでそのようなマネジメントを行うのか。
それを支える泰阜村のソコヂカラとは・・・。
1週間の学びが、前後の講義を通して、彼らの腑に落ちていく。

▼2月に島根県津和野町で講演したのがきっかけ

▼同じく、昨年10月に岡山県真庭市で講演したのがきっかけだ

秋~冬には、彼らに対して次のステップの研修を行う。
泰阜村までまた来てもらうか、それぞれの自治体までこちらから行くか。
相互訪問を繰り返しながら、相互理解が進み、新たな社会を創る土台ができあがる。

小さな山村の教育事業が、全国の地域創生の最前線に立つ人々の役に立つ時代が来ている。
山賊キャンプにボランティアとして参加するだけではなく、前後の講義・研修などを通して学びの質を高めたい自治体や企業のひとびとがいたら、ぜひ活用いただきたい。
もちろん有償ではあるが、投資に対する効果は大きいと自負している。
「日本最強のキャンプの研修」、検討してみてはいかがだろうか。

信州泰阜村で、こどもだけではなく、学生や社会人、そして地域の人々が、自発的に産み出す「学びのうねり」が、全国に広がっていく。
素敵な学びが縦横無尽に広がっていくことをうれしく想う。

代表 辻だいち