やりたいことは自分たちで最初から最後までやる!~放課後児童クラブ「いってきました」番外編 こども企画キャンプ

みなさんこんにちは、放課後児童クラブ「いってきました」のみけです。

今回は番外編として、少し前(12月)にこどもたちが企画して行ったキャンプのことについてお伝えします!

そもそも「こども企画キャンプ」って何?と思う方もいらっしゃると思います。

遡ると数年前になりますが、「いってきました」のこどもからキャンプをしたいという声があがり、やりたいなら自分たちで計画しないと、ということで始まった「こども企画キャンプ」。いつ、どこで、何泊、何をするのか、食事のメニューは、何が必要か、といった企画や物品準備から、参加者を募るチラシ作りも全部こどもたちがやるのです。

大人はあくまでもサポート。こどもたちと一緒に考える場にはいて、最低限抑えなければいけない安全管理については口を出しますが、その範疇を越えなければ、こどもたちの「やりたい!」を実現するためにこどもからの相談に乗る、というかたちで場は進んでいきます。

当時小学6年生だった男の子が中心になって、めちゃめちゃ頑張って実現させたキャンプが、とても楽しかったのでしょう。その「こども企画キャンプ」がここ数年受け継がれて毎年実現してきているのです。昨年度は6年生の女子を中心に企画され、なんと3回も開催されました!

さて、今年度はどうかな、と思う間もなく、1学期にこどもから相談を持ち掛けられました。「あんじゃねの森でキャンプをしたいんだけど…」と6年生の女の子。ただ、この2年ほど小学生のこどもたちの社会体育への参加が増え、休日に練習や試合が入ることも多く、なかなか日程どりが難しくなってきていました。もちろん大人も一緒に参加するので、大人の都合も入ってきます。スケジュール調整が大変なこともわかっていたので、だいぶ早くから声をあげたようでした。1学期に実施するのは難しいことがわかり、それなら2学期に実現できるようにとこどもたちは社会体育の予定を確認してきたり、どんなキャンプにするか考えたり、大人は大人でこちらの空いている日程を確認したり、とゆっくり時間はかけたけれど着実に計画を進めてきていたこどもたちでした。

2学期になってあるとき、企画しているこどもから「あのね、中学生もキャンプに呼びたいんだけど、そんなことできるのかなぁ」と相談がありました。なんで中学生を呼びたいのか尋ねると、中学生になるとなかなか森で遊べなくなっちゃうから、呼んで一緒に遊びたい、とのこと。泰阜の中学生は技術の授業の関係で、森に行って木を切り出す作業を見たり手伝ったりすることはあるのですが、確かに中々遊びには行かないかもしれません。

このキャンプはみんなが企画しているキャンプだからみんなが呼びたいと思うのなら中学生にもお知らせしたらいいんじゃない?と伝えると、「中学生にもおたより配っていいの!?」と大喜び!昨年度までは今の中学生が企画してくれてその企画にのっかってきた立場だったこどもたちですが、逆にその中学生を招待するような形で企画は進んでいきました。

一番の難関は日程決めでしたが、なんとか「この日なら!」という日程が見つかり、内容の詳細やメニュー決め、定員決めやチラシ作りなど準備を進めていきました。チラシには何を載せたらいいのか、持ち物は何が必要なのか、今まで経験したことを思い出しながらチラシを作成していました。

森でキャンプをするということでこどもから「クマのこと心配してる人もいるよね」との声もあがり、クマについてもこどもたちと考えました。キャンプの開催日は12月で、通常ならクマは冬眠の時期であること、泰阜ではクマの目撃情報は例年とさほど変わりがないことや、人に危害を加えるようなことは起きていないことを確認し、それでもクマやそのほかの獣が嫌がる獣除けや、夜通し鳴らしておくラジオなども準備し、こどもたちにはクマ除けの鈴(村から配布されている)を付けてきてもらうようにし、なおかつ開催前1週間以内に目撃情報があったら場所を変えるなど、とれる対策はとって臨もう!ということになりました。

いざ募集を開始してみて、彼女たちの希望である中学生は参加してくれるのか!?ずっと心配で毎日のように申し込みは来てる?と聞いてきていました。中学生も社会体育の予定が入ってしまってこれなくなってしまった人がいたり、様々な事情で参加したいけどできない人もいたのですが、定員15名ほどのところ、3人の中学生と11人の小学生が参加することとなりました。

キャンプ前の数日間、早帰りだったのでその期間を使って物品の準備を整えました。企画している子たちだけでなく、参加する子たちもできる準備を一緒にしました。

当日を迎え、みんなワクワクしながら森へ出発!ついたらすぐに荷物を降ろしてテントを張る人とお昼のスープを作る人に分かれて早速活動開始!と思ったのですが、キャンプ自体は何度も経験している子たちが多いのでやることはやれるのですが、リーダーシップを取って段取りを取る人がなかなかいません。なんだかんだで意外と段取りに時間がかかってしまいました。

それでも火をおこしてお昼のスープをパパっと作り、お昼を食べながらさて、次は何しよう…!? 

 

ここでもまた段取りを取る人がなかなか出てきませんでしたが、「そういえばこれは自分たちで企画したものだ!」ということに改めて気づいたようで、段々こどもたちから動く姿が見られるようになってきました。

お昼ご飯の後はとにかく寝られる準備をみんな整え、用意してきた獣除けやラジオを配置したり、夜のきもだめしをどこでやるのか考えたり…。

でも一番は何といっても夜ご飯!なにしろ森は早く暗くなってしまうので、暗くなる前に片づけられるようにしないといけません。しかもこどもたちの考えたメニューは「肉だんご鍋」!確かに野菜もお肉も入れられるので、ごはんとこのお鍋があれば栄養はバッチリ!しかもあったかい!でも肉だんごを作るのが一苦労では…!?という大人の心配はどこ吹く風。お料理好きなこどもたちはいそいそと肉だんご鍋を作っていました。

お野菜たっぷり、肉だんごたっぷり、ショウガたっぷりの夕ご飯が出来上がり、まだ明るい4時過ぎにみんなでいただきました。結構な量を作りましたが見事に全部平らげました!

実はもう一つ大事な検討事案があり、この日の夜は雨予報!冬のキーンと冷えた冴えわたる星空を見たいから野宿したいというこどもも何人かいて、その準備もしていましたが、雨が降ってきたらどうする!?ということを考えていました。

野宿のこどもたたちは雨が降ってきたら避難する場所を事前に確認し、ツリーハウスの中に移動することを決めました。そして火を焚いているところは濡らしたくないので、その上にシートを木に括り付けて張ってタープのようにして雨が降っても濡れない場所を作りました。

夕ご飯の片づけがすんだらもうすっかり日が落ちている森。こどもたちは火を囲みながらマシュマロを焼いたり怖い話をしたり、肝試しをしたりトランプをしたり…。

なにしろ夕ご飯を食べたのが早いので時間はたっぷり!気のすむまでやりたいことをやって、そろそろ寝ようか、というその時。なんと雨が降ってきてしまいました。ツリーハウスやテントに寝るこどもたちは問題ありませんでしたが、野宿予定のこどもたちは段取り通りツリーハウスへ寝床をお引越し。

無事に夜を乗り切って、朝は早くから起きてきて小雨の降る中片づけと朝ごはんづくり。

朝ごはんのメニューはこれまた手のかかるホットサンド!焚火にかけられるホットサンドメーカーは3つしかないので、一度に作れるのは3人分。作らなきゃいけないご飯は18人分!6回転させないと出来上がりません。ほかにもオニオンスープも作ります。

しかもこの日に予定があり、早めに帰らないといけない人が約半数…!とにかく順番にホットサンドメーカーにパンを敷き、具材を乗せてパンを乗せていざ焚火へ!

チーズが解けて、中の野菜や卵やハムもいい感じに温まり、とてもおいしいホットサンドができました。次々と選手交代しながらなんとか18人分のご飯を作り、早く帰らないといけないこどもたちも無事に時間に間に合いました。

残ったこどもたちで荷物を車に詰め込み、「いってきましたに」もどり、寝袋を干したり借りた機材を片づけたり。お昼前に解散予定だったので、結構あっという間に時間は立ってしまいました。早く帰ったこどもたちも、翌日以降で煤だらけになった鍋ややかんを洗って片付け、とにかく最後までみんなでやり遂げました。

なんてことはないキャンプかもしれません。でも、大人が計画して準備されたキャンプにのっかるだけだったら、もっと簡単に作れるメニューにしていただろうし、何より、中学生を誘いたいなんていうことは出てこなかったと思います。参加していた中学生もとても楽しんでくれていました。

キャンプの間中、こどもたちは本当にいい顔をしていました。特別なことは何もしていないけれど、様々な「やりたい」を盛り込んで、自分たちで形にして最初から最後まで責任をもってやり切ったことがその笑顔の理由だったのだと思います。雨も降って大変だったことも、星空が見たかったのに見れなかったことも、やれたこともやれなかったことも、そのときの状況と仲間と相談して判断してどうするかを決めたこどもたち。「たかがキャンプ」と思う方もいるかもしれません。「されどキャンプをやりきった!」というこのことが、こどもたちの中に小さな種となって残り、いつかどこかで花開くことを信じている私たちです。

こどもって素晴らしい!