和知野川で川あそび!|1年間のだいだらぼっちリアル

7/1から2026年度参加者の募集が開始された、「暮らしの学校だいだらぼっち」。1年間の山賊キャンプと呼ばれる山村留学事業です。今夏は13名のこどもが泰阜村で1年間暮らします。

暑さが厳しくなる中、「みんなで川遊びに行きたい!」とのこどもの声から、さっそく川遊びに行きました!だいだらぼっちの近くには、いくつも川が流れていますが、定番の遊び場は「左京川」。みんなで育てている田んぼの水もこの川から引いており、田んぼ作業の後に川遊びをするのが夏は毎回恒例です。しかし、今回行くのは「和知野川」!左京川より流れも深さもしっかりある川になるので、今回はヘルメットやライフジャケットなどを装着し準備を万端にして向かいました!

事前に川での危険なことやその対処法について、スタッフから話を聞き準備をしてきたものの、いざ目の前にする川は想像とは異なります。その日の水量によって川幅や深さ、流れの強さがすごく変化する「川」だからこそ、改めて到着時に再度セーフティトークを確認します。

そこからはまず慣らしで川に入って準備体操!川に入ると、

「冷たい!」「気持ちいい~!!」

「めっちゃ川綺麗!」「今魚がいた!」

とこどもたちは歓声を上げていました。

その後は範囲を決めて、自由に遊ぶ時間。みんなでリバーフローティングをしたり、良い飛び込みスポットを見つけた子は、何度も飛び込みを繰り返していました。飛び込みする岩場に辿り着くのが難しい子も中にはいましたが、うまく岩を掴めない子を中学生の男子がフォローして引き上げてくれたり、頼もしい様子も見られました。小4の男の子は岩場を登るのが難しそうでしたが、自分で試行錯誤を繰り返し「このルートなら登れた!」と嬉しそうな様子でした。飛び込みを怖がっていた子も、みんなの声援を得て、最終的には飛び込むことができました!

 

昨今、こどもの遊び場は数多くあります。公園に行けば遊具があり、デパートにはゲームセンターや体を使って遊べる有料コーナー、遊園地のようなテーマパークなど楽しいものはたくさんあります。

しかし、大人が意図していない”用意されていない遊び場”はこどもの周りにどれだけあるのでしょうか?

自然の中にいれば、落ちている葉っぱや木の枝でおままごとをしたり、虫がいたら虫取りが始まったりと、遊び道具を用意しなくても自ずと遊びが発生します。特に川遊びは、あるのはただ水が流れている川というフィールドだけ。しかしその中で、良い飛び込みスポットを見つけては、回転して飛び込むやポーズを決めて飛び込む、高さを変えてみるなど延々飛び込みをしている子は必ずいます。それは良い飛び込み場所を自分で見つけたことや、面白い飛び込み方を自分で開発したことなど、自分なりに考えて「楽しさを発見した」ということがさらに遊びを面白くしているのではないでしょうか。他にも、オタマジャクシがたくさんいる場所を見つけた子はどんどん集めたり、砂で囲いを作ってみたりするし、川の流れにのることが面白いと感じた子は、ぼーっと流れながらただ漂ってみたり、時に流れに逆らい泳ぐことや流れを利用して思い通りの場所に行くことを楽しんでみたりと、それぞれの発見に応じて遊び方は無限にあります。これこそ自然がもたらしてくれる豊かさであり、自然体験の醍醐味とも言えるでしょう。

自然との距離が開く一方の中、”自然”=”危ない”になりつつある昨今。身ひとつでだからこそ見えてくる本質的な楽しさを教えてくれるのが自然体験だと感じています。そうした面白さをだいだらぼっちでは1年間を通して、山賊キャンプではこの夏を通して伝えてまいります。